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金曜日、6時限目。科目は数学。
私ははっきり言ってこの時間は好きじゃない。
休日前の最後の授業、よりによって数学かよっっ!みたいな…
私はふと、窓の外に目をやった。
B組が体育の授業をしていた。サッカーだった。
ある男子に目が止まった。
遠いからよく見えないが、いかにもスポーツ少年といった感じの
栗色の髪の毛の男の子だった。
「コウキ!シュート!シュート!」
コウキと呼ばれたあの子はゴールに向かって華麗なドリブルを繰り出し、
鮮やかにシュートを決めた。
「かっこいい…」
面食いな私は思わずコウキ君に見惚れた。
今までも何度かこんなことはあったけど、私は今までにない新鮮な
気持ちだった。
「何、何、薫。誰見てるの??」
「さ、紗穂か。別に誰って訳じゃ…」
「B組??カッコイイ子結構いるってうわさだよ〜ww」
「うるさぁい!」
「こら、伊藤、何一人で怒鳴ってんだ。静かにしろ」
先生に怒鳴られた。
沙穂はペロッと舌を出して教科書に向きなおっていた。
ねぇ、このときから私は、晃輝の事見てたよ。
何で気づいてくれないの・・・? 乙女心って結構複雑なんだからね・・・
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