韓国紙が連日猛批判!禁断のベストセラー『反日種族主義』の中身2019年08月29日 06:01
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Amazon書影より:編集部 韓国では今『反日種族主義−大韓民国の危機の根源』なる本が10万部超のベストセラーらしい。共著者は「大韓民国の物語」を書いた落星台経済研究所理事長で李承晩学堂会長の李栄薫(イ・ソンフン)ソウル大教授、同研究所理事の金洛年(キム・ナクヨン)東国大教授、そして先ごろ国連で徴用工に関する「事実」を発言した同研究所の李宇衍(イ・ウヨン)氏など6名の研究者だ。
この事態に与党「共に民主党」の機関紙?ハンギョレが実に判り易い逆上ぶりを露呈している。
11日の「強制徴用が“ロマン”であったという本に出会うなんて」、26日の「日本極右代弁“反日種族主義”…恥ずかしい日本語版出版」、27日の社説「“反日種族主義”が引き起こす騒音と懸念」と「“反日種族主義”の共同著者イ・ウヨン氏、日本の極右団体から支援受けた」で、猛烈な反「反日種族主義」キャンペーンを連日繰り広げているのだ。
11日の「書評」では「光復節(*8月15日)」を前に
と嘆くことしきりだ。
26日には数々の疑惑で目下話題沸騰のチョ・グク氏が5日にフェイスブックで「附逆(反民族的)・売国親日派という呼称以外に何と呼ぶべきか、私には分からない」と同書の著者を批判したこと、及びこれに対し著者6人が20日、「数十年間の研究を盛り込んだ本には根拠を持って批判しなくてはならない、むやみに“著者が国を売った”と言うのは明らかな侮辱だ」とチョ氏を告訴したことを報じた。
加えて、「…この本の日本語版出版で日本人の誤った歴史認識がより深刻になり、事実に基づいた韓日関係正常化がさらに難しくならないかと心配になる」との匿名評論家の話やハン・チョルホ東国大学教授の次のような韓国歴史教科書の記述丸写し?の旧来型見解を載せている。
27日の社説は「…開いた口が塞がらない。著者たちの反歴史的かつ没理性的行動はもとより、恥辱の歴史を省察・自覚できない一部の退行的流れについては、懸念せざるを得ない。…右翼の“嫌韓”攻撃の良い素材として使われるだろう。結局“実証的”研究という名の下、民族を売るようなことではないか。自問してもらいたい」として次のように述べている。
「日本の学者はもちろん」と言ったところで、ハンギョレには頻繁に寄稿するものの、日本では殆ど相手にされない和田春樹氏や山口二郎氏のことだろう。そして27日のもう1本の記事は、イ・ウヨン氏の国連シンポ出席は、国際キャリア支援協会の藤木俊一氏(テキサス親父日本事務局代表の方が日本では判り易い)の支援を受けたものとの、まるでそのことに何か問題があるかのような誹謗中傷記事だ。
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そこで「反日種族主義」の中身だが、これらハンギョレ記事で凡その見当はつく。日本語版は「文学や芸術関連の書籍を主に出版する日本の中堅出版社」の「文藝春秋から年内出版予定」と26日のハンギョレにある。早く読みたいが、概略がネットで紹介され、李栄薫教授の李承晩学堂なるサイトでも凡その内容が推測できる。
ネットの紹介には、同書が「プロローグと本文3部、エピローグで構成」され、第1部は「種族主義の記憶」(反日種族主義の起源を説明しつつ「土地・米収奪説」、「強制動員説」等に反論)、第2部は「種族主義の象徴と幻想」(反日種族主義の形成と拡散および白頭山神話、独島問題と亡国責任問題、過去の歴史清算問題)と題されているとある。
第3部の「種族主義の牙城、慰安婦」では、反日種族主義の中核である「日本軍慰安婦=強制動員された性的奴隷説」に反論し、「朝鮮王朝のキーセン制が日帝によって公娼制に再編されたこと、それを戦争期に日本軍が軍慰安所として活用したことが日本軍慰安婦制度であるとする」という。
第1部の「強制動員説」では李宇衍氏の研究が用いられ、「土地・米収奪説」と第2部の「反日種族主義の形成と拡散」では李栄薫教授の「大韓民国の物語」(文藝春秋:2009年)での主張が述べられていると思われる。筆者は前者について「国連シンポで主張された『朝鮮半島出身労働者』研究の中身」と題しアゴラに書いたが、そこで紹介した研究が詳述されているはずだ。
李栄薫教授の主張は紙幅の関係で「大韓民国の物語」の「さわり」と「目次」を紹介する。なお李栄薫教授が批判する金大中・廬武鉉・文在寅と受け継がれる時代認識は、先ごろ外国特派員協会に登壇した李泳采教授の発言を纏めた拙稿「事態を履き違えた反日攻勢の激化:破滅に向かう文在寅の時代認識」を予めご一読願う。これの「逆」が李栄薫教授の時代認識と考えられよう。
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廬武鉉失脚の翌年に書かれた「大韓民国の物語」で李栄薫教授は、「先ず批判の標的を明確にしておくため」として、1979年から89年にかけて全六巻が刊行された「解放前後史の認識」(以下、「認識」)なる本を次のように紹介する。
つまり「認識」の否定こそが「大韓民国の物語」の目的ということだ。そしてその目次は以下だ。
「認識」が6巻で100万部なら1巻当たり16万部、目下10万部の「反日種族主義」がそれを超える暁に、果たして韓国は「歴史からの自由を」取り戻すのだろうか。いずれにせよ日本での出版が待たれる。
高橋 克己 在野の近現代史研究家 |
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