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植草一秀・上杉隆

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植草一秀の『知られざる真実』 さまより 一部抜粋転載です。
 ↓こちらで詳細を拝読下さいまし。(礼)

2010年10月15日 (金)

【転載】取り調べ過程に加え検察審査会の全面可視化が必要

警察や検察における取り調べの可視化の必要性が提唱されている。

 密室での取り調べが冤罪を生み出す温床になっている。
 
 事件が起きた際に、被疑者とされる人物は、他の事件関係者との情報を遮断される。いわゆる接見禁止措置だ。被疑者が他の関係者と接触して、事件を隠蔽(いんぺい)するために口裏合わせなどを行うことを避けるためである。適正な捜査を行ううえで、このような措置は必要であるだろう。
 
 ところが、事件の他の関係者、すなわち、被害者、目撃者、逮捕者などについては、まったくこれらの措置の対象外になる。警察や、検察は事件を作り出すことを仕事であると勘違いしている。真実を追求しなければならない警察や検察が、真実を追求するのではなく、犯罪を作り出すことを目的としてしまっているのである。
 
 その結果、被害者、目撃者、逮捕者などの話に整合性がない場合、警察や検察が、矛盾する部分を解消するようにストーリーを再構成して、このストーリーに関係者の供述をまとめてしまうのである。
 
 その結果、真実の姿が隠蔽され、虚偽の犯罪、創作された犯罪が大手を振ってまかり通ることになる。
 
 被害者、目撃者、逮捕者の供述の矛盾は供述調書の改ざんによって解消されてしまう。
 
 日本の警察や検察で作成される供述調書は、調書作成の不正をいくらでも行える仕組みによっている。供述調書の日付の改ざんなど、朝飯前のことである。
 
 検察は被害者や目撃者、逮捕者などが法廷で証言する際、詳細な台本を作り、何度もリハーサルを行う。関係者は警察や検察が作り上げたストーリーに乗って配役を演じることが圧倒的に多いと考えられる。
 
 つまり、捜査当局と被害者、目撃者、逮捕者などの間では、大規模な口裏合わせが行われ、当初は存在していた数々の矛盾点が消滅させられてしまうのだ。このような非対称的な取り扱いを行えば、被疑者が圧倒的に不利になることは当然である。これが、日本の裁判で起訴された事案の判決が99%有罪になる原因なのである。
 
 この問題を解消するために、取り調べ過程の全面可視化が求められているのだ。国会での質疑のなかでは、特捜部における完全可視化などの言葉が聞こえてくるが、求められているのは「完全な」可視化である。
 
 密室での脅迫、強要によって供述がつくられたあとで、最終的な供述の部分だけ可視化するなどは論外である。部分的な可視化は百害あって一利なしだ。
 また、可視化が必要なのは、被疑者取り調べの可視化だけではない。被害者、目撃者、逮捕者を始めとする、すべての関係者の発言について、全面可視化が必要なのである。また、公判での出廷に際して、検察官と証言者との間で行われるリハーサルの模様も全面可視化する必要がある。
 
 このリハーサルで証人が本当は何を発言し、検察官が関係者の発言をどのように修正するのかに、事件の本質が隠されているはずであるからだ。
 
 警察や検察は取り調べの全面可視化に強く反対するだろうが、刑事事件取扱い、刑事裁判において、何よりも重視されなければならないことは、「無辜(むこ)の不処罰」の大原則だ。
 
「十人の真犯人を逃しても、一人の無辜を処罰するなかれ」
を噛みしめなければならないのだ。取り調べ過程の全面可視化法制化を次期通常国会で実現しなければならない。
 
 同時に必要なのは、検察審査会の可視化である。東京第五検察審査会の決議でマスゴミが狂気の過剰報道を展開しているが、それほどの重要性を持つ審査であるなら、裁判が公開性を最重要原則としていることを踏まえて、検察審査会の可視化が不可欠である。
 
 審査委員がどのような手続きで選定されるのか、審査補助員がどのようなプロセスで選定され、その審査補助員がどのような役割を果たすのか。
 
 これほどの重要性があるとマスゴミが騒ぐのに、その詳細はまさに闇に包まれている。ブラックホールと言ってよいだろう。このような闇で日本の運命を左右されてはかなわない
 
 制度の見直しがもちろん求められるが、小沢一郎氏に対して起訴相当の決議を示した東京第五検察審査会については、その審査の内容を可視化することが絶対に必要である。
 
 国会でも質疑があったが、内容を公開することは適当でないとする政府の説明に説得力はまったくない。
 
 自民党参議院議員の西田昌司氏がいつも品性に欠く国会質問を行っているが、西田氏のスタンスと、小沢氏を告発し、さらに不起訴決定に対して審査申し立てを行った申立人のスタンスが、驚くほど酷似している。
 
 主権者国民は、日本の民主主義を守るために、西田昌司氏と検察審査会への申立人との関係を深く調査する必要がある。国会は国政調査権を有しているから、西田氏と検察審査会に審査申し立てを行った市民団体との関係を調査するべきであると考える。
 
 いずれにせよ、日本の命運を左右する問題であり、検察審査会に関する情報開示、検察審査会審査の可視化がどうしても必要である。
上杉隆氏が今朝のラジオで指摘していました。
 
 
国会審議というのは野党が攻勢するもので
与党の質問は、こうしたらどうでしょうか?という、
ちょうちん記事のような質問が普通だそうです。
でも
民主党の川内博史議員の質疑は違いました。
つまり
検察審査会の人名は公表できないことになっていますが、
「審査会の議事録を公表してはいけない。」という決まりはないそうです。
そこで川内氏は、審査会の議事録の公表を迫ったそうです。
法務大臣は「それはできない」といいながらも、
「個人的には検討すべき」とわけのわからない事を云ったそうです。
さらに「いち国会議員としては検討したい」などと云ったそうです。
 
審査会のメンバーの平均年齢が30.9歳という発表がありました。
「それは、日本人の年齢構成からみても
あまりにも不自然でおかしい。」という批判がおきたら
急に計算ミスで33歳だったと訂正したのです。
11人の平均年齢が間違うというのは小学生じゃあるまいし、
ありえないでしょう。
これは相当ずさんな内容ではないでしょうか。
 
ずさんな審査会の議事録の公表をせまるのは当然です。
自民党も川内議員の質疑を見習った方がいいですよ。
 
 
意見
新聞の国会審議内容を見ますと、自民の石破、石原、河野議員の質疑ばかりで
川内議員の質疑はさりげなく載っており、扱いは小さいのです。
Y新聞や産経のウェブでもこの質疑についてはまったく見つかりませんでした。
検察審査会に対する議事録請求は
大きな問題です。
それがニュースで
ほとんど扱われない事に
不自然なものを感じます。
 

転載元転載元: ゲンゴ録

 
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植草一秀の『知られざる真実』 さまより 一部抜粋転載です。
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2010年10月12日 (火)

【転載】小沢一郎民主党元代表が批判される理由は皆無

日本が狂っている。

 常識がまったく通用しない状況が発生している。
 
 2009年3月3日から1年半しか経っていないが、不正が堂々とまかり通るようになった。
 
 いつか、時空のずれが修正され、正規化するのだと思われるが、現在が異常であることを明確に認識し、この認識をできるだけ多くの同志と共有しなければならない。
 
 昨年3月3日に何があったか。小沢一郎民主党代表の公設第一秘書が突然逮捕されたのだ。
 
 この逮捕がなければ、昨年8月30日の総選挙を通じて小沢一郎政権が誕生していた。小沢民主党は参院選にも勝利し、いまごろは政権運営が本格軌道に乗ったころだっただろう。
 
 3月3日に逮捕された大久保隆規氏。被疑事実は虚偽記載だった。
 
 新政治問題研究会、未来産業研究会からの献金を事実に即して収支報告書に記載したことが、「虚偽記載」だとされた。資金の出所が西松建設だから「西松建設」と記載しないと「虚偽記載」だとされた。
 
 多数の資金管理団体が同じ処理をして、大久保隆規氏一人だけが逮捕、起訴された。
 
 ところが、本年1月13日の第2回公判で、二つの政治団体に実体があることが明らかにされた。したがって、収支報告書には「西松建設」ではなく、二つの政治団体名を記載しないと「虚偽記載」になることが判明した。
 
 大久保隆規氏の逮捕は誤認逮捕だったことが判明したのだ。
 
 しかし、この特ダネをその重大性に見合う大きさで報道した報道機関がひとつでもあったか。答えはNOである。ほとんどの国民はこの重大情報を知らない。
 
 本年の1月15日、次の暴走が行われた。石川知裕衆議院議員、大久保隆規氏、池田光智氏の三名が逮捕された。2004年、2005年の収支報告に虚偽記載があるとの容疑だった。
 
 しかし、よく調べてみると、犯罪など何ひとつ存在しないことが明らかになった。陸山会が不動産を取得したのは不動産移転登記が実現した2005年1月で収支報告書の記載は正しい
 
 土地購入代金を小沢一郎氏が銀行から借りて、陸山会に転貸したが、これも2004年収支報告書に記載されている。
 
 2004年10月と2005年1月のずれは、農地の所有権移転登記に時間がかかったことによる。
 
 細かな問題で、解釈の違いはあるかも知れないが、小沢氏の資金管理団体による収支報告に犯罪性は認められない。
 
 誰がそう調べても結論はひとつしかない。
 
 メディアが問題にしているのは、小沢氏が立て替えた4億円のなかに、不正な金が混ざっているのではないかとの疑惑である。
 
 検察もここに焦点を合わせたようだ。その結果、検察は壮大な規模で強制捜査を行った。家宅捜索も何度も実行したのだ。
 
 しかし、この問題は何も立件できなかった。
 刑事問題の取り扱いで一番大事なことは、冤罪を生まないことだ。
 
「10人の真犯人を取り逃がしても、一人の無実の人間に罪を着せてはならない」ことが、刑事事件取扱いの鉄則だとされる。それほど人権は重いものなのだ。
 
 つまり、メディアは憶測で発言するが、小沢氏に疑惑はないのである。
 
 この問題が解決すれば、あとは問題が仮にあったとしても、形式的な問題である。刑事問題として騒ぐ理由は皆無である。
 
 こんなことは、常識力のある人間なら、誰でも分かることだ。
 
 それにもかかわらず、検察審査会が騒ぎ、メディアが騒ぎ、小沢氏の「政治とカネ」とまだ騒ぎ続けている。
 
 これを異常と思わなければ、頭をやられている。
 
 本年1月15日の秘書3人逮捕も、狂った逮捕としか言いようがない。
 
 この問題を取っかかりとして、闇献金や賄賂が立証されたのなら、「政治とカネ」と騒いでもおかしくないだろう。しかし、闇献金や賄賂については、検察が調べに調べ抜いた結果、不正はないとの結論に至っているのだ。
 
 メディアがまともなら、この点を詳細に調べて報道するはずだ。
 
 単なる憶測で、「怪しさを消すことができないから起訴」を市民目線だとして検察審査会の起訴を認めるなら、冤罪を防止することの重要性など吹き飛んでしまう。
 
 市民が怪しいと感じた人は、全員起訴されることになる。極端に言えば、1億人が起訴されることになる。
 
 市民が怪しいと思う人を刑事告発し、検察が不起訴を決めたら検察審査会で2度起訴相当を決議すればよいのだ。
 
 このような不正な方法で、日本政治は根底から歪められているのだ。本来ならば、いま、小沢一郎政権が日本を統治しているのだ。それを、わけのわからない理由で、小沢一郎氏は起訴に持ち込まれようとしているのだ。
 
 ここまで現実が常識と離脱したことを私は経験したことがない。
 
 驚くべきことは、NHKを含む日本のマスゴミがすべて足並みを揃えている点にある。正確に言えば、日刊ゲンダイや週刊朝日、週刊ポストなど、正論を示すメディアが皆無というわけではないが、NHKや大手メディアの偏向ぶりは常軌を逸している。
 
 米官業の支配勢力のうち、もっとも強い影響力を発揮しているのは米国だろう。小沢一郎氏を死に物狂いで抹殺しようとしている
 
 これだけ異常な対応を示されたのでは、日本の主権者国民は事態を放置できない。反マスゴミレジスタンス戦線を張り巡らさねばならない
 
 主権者国民が総力を結集して小沢一郎氏の無罪を勝ち取らねばならない。
 
 歪みきった日本の時空間を正規の状況に回復せねばならないのだ。
 
 マスゴミ全面排斥運動を全国展開しなければならない。
 
 悪徳ペンタゴン言論人リストもビラにして散布してゆかねばならない。
 
 これ以上、手をこまぬいてはいられない。
 
敗戦後の「焼け野が原」を
思い浮かべてほしい
 
そこから復興した我々の先輩に
誇りを持ちたい。
 
いま、私たちが出来ること。
 
日本を 沈没から 救ひ給へかし☆(礼)
 
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植草一秀の『知られざる真実』 さまより 一部抜粋転載です。
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2010年10月11日 (月)

【転載】検察の犯罪・不祥事原点は小沢一郎氏周辺捜査だ

検察の犯罪がようやく明るみに引き出されつつある。

 厚生労働省村木厚子元局長の刑事事件裁判では、村木厚子氏がまったく無実潔白であったにもかかわらず、検察当局のねつ造によって犯罪者に仕立て上げられていた事実が判決で明瞭に示された。
 
 公判に出廷した関係者が真実を述べて、村木氏の無実の主張が裏付けられたからである。
 
 また、証拠物とされたFDに記載された文書更新期日が村木氏の無実を証明する形で開示されていたことも重要な物証になった。
 
 このFDについては、開示資料とは別に返却されたFD本体の最終更新期日が大阪地検特捜部の主任検事であった前田恒彦容疑者によって書き換えられていたため、証拠改ざんの犯罪で前田容疑者が逮捕されるとの付録まで付いた。
 
 村木氏の無実が明らかにされたことは喜ばしいことだが、無実が明らかにされたのは、検察ストーリーの破綻をもたらす文書更新期日が明らかになったこと、関係者の証言が得られたことなどの条件に支えられたものだった。
 
 逆に言えば、関係者が法廷で真実を語らない場合、真実を語ったとしても裁判所が法廷での証言よりも検察官が作成した供述調書を重視する場合、無実を証明する物的証拠が提示されなければ、無実であるにもかかわらず有罪とされる可能性があったということになる。
 
 現実の裁判、犯罪立証では、まったく信用性のない証人が証言台に立ちウソの証言を行うことが少なくない。検察が現職警察官などを証人として申請し、認められると警官が嘘八百を並べることなどは日常茶飯事である。「うそつきは警官の始まり」と呼ばれる状況が存在する。
 
 また、共犯者などとされる関係者が密室での取り調べにおいて、「検察のストーリーに乗って供述調書を作成する、あるいは法廷で証言すれば、実刑ではなく執行猶予になる」などの「司法取引」の言葉に応じて真実とは異なる証言をすることも非常に多いと考えられる。
 
 こうして冤罪が生み出されるのだ。
 
 したがって、冤罪を生み出さないための、基本中の基本は、取り調べ過程を全面可視化することなのである。逮捕されて取り調べを受けている前特捜部長などが全面可視化の要求を声高に求めていることが、全面可視化の必要性を如実に物語っている。
 検察の不正、犯罪がようやく取り上げられるようになったが、一連の検察不祥事のなかで最大の問題は、小沢一郎氏周辺に対する無理な捜査および立件であると思われる。
 
 一連の検察騒動の端緒になったのは、2009年3月3日の小沢一郎氏公設第一秘書大久保隆規氏の逮捕だった。容疑ならびに起訴事実は、新政治問題研究会および未来産業研究会からの献金を事実通りに記載したことが、「虚偽記載」とされたことだった。
 
 ところが、2010年1月13日の公判で、西松建設元総務部長が証言し、二つの政治団体に実体があったことを明瞭に証言し、大久保氏にもそのことを伝えていたとの重大な事実が判明した。つまり、大久保氏の逮捕、起訴は冤罪であったことが明らかにされたのである。
 
 そこで、検察は1月15日、別の犯罪を仕立て上げて大久保氏をはじめとする3名を逮捕した。2004年と2005年の収支報告書に虚偽記載があるとの指摘だった。
 
 しかし、その内容は、不動産取得の時期の「期ずれ」などで、常識的な判断として、犯罪性のかけらもないものだった。
 
 マスゴミは、これらの記載の背後に水谷建設からの裏献金があるのではないかとの憶測に基づく無責任情報を氾濫させたが、検察による数次にわたる強制捜査によっても犯罪事実は立件されなかった。
 
 刑事事件における鉄則は、間違っても無実の人間に罪を着せないこと、冤罪を生み出さないことである。犯人を取り逃がすことよりも無実の人間に罪を着せることの方が、人権尊重の視点から、はるかに重大であるとの判断が底流にある。
 
 この視点に立てば、検察捜査もマスゴミ報道も、この基本原則から大きく逸脱していることは明白である。
 
 さらに、この過ちを拡大しているのが検察審査会である。
 
 これらの誤った検察行動がなければ、小沢一郎政権が誕生し、日本政治構造刷新がいま、大胆に進展しているはずであった。歴史の歯車を根底から狂わせてしまったのが、検察とマスゴミの暴走であった。
 
 検察問題を掘り下げるなら、まずは三三事変、一一五事変、四二七事変一〇四事変を、しっかりと検証することが不可欠である。
 
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2010年10月10日 (日)

【転載】天下り根絶なき消費税増税突進菅政権を粉砕

菅内閣が「実現会議」(仮称)を新設して、社会保障改革と税制抜本改革の総合的な検討を行う方針を固めたことが報道されている。
 
 菅直人氏は7月11日の参院選に際して消費税大増税の公約を提示した。菅直人氏は6月17日に参院選マニフェスト発表会見を行い、与野党協議が整わない場合には民主党単独ででも2010年度中に税制改革案をまとめることを明言した。菅直人氏の発言を補足した玄葉光一郎氏は消費税大増税を含む税制抜本改革実施の時期を最速で2012年秋と明言した。
 
 菅首相は消費税増税公約に対する風圧が強まると、街頭演説などで、「税制改革の論議を呼び掛けただけで増税案を提示したのではない」とウソの発言をした。政治家にとって何よりも大切なことは、自分の言葉に責任を持つことである。一度示した公約を撤回しなければならないことはあるだろう。しかし、その場合には真摯な姿勢で国民に説明する必要がある。ところが、菅直人氏は自分の発言をごまかして、ウソをついて逃げてきた。ここにこの人物のすべてが表れている。
 
 増税問題はいずれ避けて通れない重要問題だ。高齢化が進展する日本の現実を踏まえたときに、急激に増加する社会保障支出の財源をどのように確保してゆくのかは極めて重要な問題であり、現在の37兆円という国税収入の水準では立ち行かないことは明白である。
 
 この意味で、税制改革の論議を行うことに多くの国民は反対しない。所得税の累進度をきつくするのか、消費税を引き上げるのか、意見は分かれるだろう。消費税を増税する場合には、消費税の持つ逆進性をどのような緩和するのかが重要にもなる。
 
 これらの問題について明確な方針を示してゆくことは必要である。しかし、昨年8月の総選挙を受けて発足した鳩山政権は税制論議に向かう極めて重要な前提条件を示した。それは、国民に増税負担を求める検討を行う前に、政府部門内部の無駄排除を完遂することを主権者国民と約束したのだ。
 
 増税論議が簡単には進まず、国政選挙の際に主権者国民が増税論議に極めて神経質になるのは、政府が政府部内の無駄排除を十分に実行しないまま増税論議に進もうとする姿勢が鮮明に見えるからである。
 
 この点で鳩山前首相の姿勢は明確であった。政府部門内部の無駄排除を完遂するまでは増税論議に深入りしないことを明確に示したのである。
 7月11日の参院選で菅直人氏が率いた民主党が大敗した最大の理由は、菅直人氏が鳩山前首相の主権者国民との約束、すなわち、政府部門内の無駄排除を完遂しない段階での消費税大増税を提示したことにあった。これは、政権交代に際しての主権者国民との約束を根底から踏みにじるものであったのだ。
 
 参院選で民主党が惨敗したから、菅直人氏は当然、首相の座を退くべきであったが、一度手にした政治権力は死んでも離さないとする醜い執着から、菅直人氏はそのまま首相の座に居座ってしまった。
 
 問題は、税制論議の前提条件である政府部門内部の無駄排除についての民主党と主権者国民との約束が守られるかどうかである。
 
 菅直人氏は税制改革と社会保障制度の見直しを合わせて論議するとしているが、この論議のなかから消費税増税論議が浮上することは明白である。
 
 菅直人氏は参院選に際して、税制の抜本改革実施に際しては必ず総選挙で国民の信を問うことを確約したから、税制改革案が固まれば、その実施の前に必ず総選挙が行われることになる。
 
 したがって、その総選挙までの間に、対案を示す政治勢力が結集しなければならない。菅直人民主党が自民党や公明党と結託して、大増税に前のめりに突き進むことを絶対に阻止しなければならないのだ。
 
 その最大の理由は、大増税実施の前提条件が満たされていないことだ。大増税実施の前には、絶対に政府部門内の無駄排除が完遂されなければならない。菅政権は「事業仕分け」と「議員定数削減」を増税実施の前提条件としようとしているように見えるが、こんなものは前提条件にはならない。
 
 「事業仕分け」のこれまでの実績は、ままごと程度のものにすぎない。公開の場で論議された問題について、最終決着が国民の前に一覧で提示されていないのだ。ほとんどものが、論議されただけで、雲散霧消している。
 
 まさに、まやかし、ごまかし以外の何者でもない。村田蓮舫氏は、国会議事堂で営利目的のグラビア撮影をする前に、「事業仕分け」で取り扱ったすべてのテーマについて、その最終結果を一覧にして主権者国民に示すべきだ。新聞の数ページを活用して広報を行うべきである。そうなれば、事業仕分けがいかにいかがわしいまがいものであったのかについての「真実」を国民が知ることができるようになる。
 
 議員定数の削減も、少数政党を抹殺しようとの政治的な意図が明瞭である。人口当たりの国家議員数を国際比較すると、日本が議員の多すぎる国ではないことがわかる。
 
 増税論議に入る前にどうしても必要なことは、官僚の天下り利権を根絶することなのである。菅直人氏はいまや官僚利権の守護神と化している。官僚天下り全面容認の姿勢を示しつつ、一般国民に大増税を押し付けることは言語道断だ。
 
 また、菅直人氏は消費税大増税を推進するために、大資本のご機嫌を取るために、法人税減税を提示している。この点については論を改めるが、日本の法人税負担が国際比較上高いというのはウソである。したがって、法人税が高いから企業が海外に出てゆくというのもウソである。このようなウソをついてまで、大資本を優遇する政策を実行し、一般庶民には過酷な消費税負担を押し付けようとしているのが菅直人政権である。
 
 主権者国民に背を向け、米国と官僚、そして大資本のご機嫌取りにまい進する悪徳ペンタゴン政権を一刻も早く打倒しなければならない。

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