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助監督や脚本家としてヨーロッパでも活躍するムンバイ出身の女性監督ロヘナ・ゲラの長編デビュー作。経済の発展が著しいインドのムンバイで農村出身のラトナはファッションデザイナーを夢見ながら、メイドとして働いていた。夫を亡くしたラトナは建設会社の御曹司アシュヴィンの新婚家庭で住み込みで働く予定だった。しかし、婚約者の浮気が発覚して直前で破談となってしまい、広すぎる高級マンションに1人で暮らすことになった傷心のアシュヴィンを気遣いながら、ラトナは彼の身の回りの世話をしていた。ある日、ラトナはアシュヴィンにあるお願いごとをする。そのことから2人の距離が徐々に近くなっていくが……。主人公・ラトナ役を「モンスーン・ウェディング」のティロタマ・ショーム、御曹司のアシュヴィン役を「裁き」のビベーク・ゴーンバルがそれぞれ演じる。 映画.comより
邦題が良い(ネタバレ)
120席くらいのミニシアター上映なので、たぶん満席に近いだろうと30分くらい余裕を見て映画館へ・・・すでにほぼ満席だった、立ち見の方も。
身分違いの恋というのは恋愛映画の定番だし、邦題がいかにもそれらしくて良い。 「あなたの名前が呼べたなら」ではどんな映画かほとんどわかってしまうが、それが却ってよかった。 予想通りの映画ではあるけれど、実はそうではないという観終わっての満足感があった。 19歳で結婚,たった4か月で夫を亡くした”未亡人”ラトナ。 未亡人というのはインドではまさに”字”のまま、社会での存在はないに等しい・・特に田舎では。 兄を失くし父の仕事の後継者としてアメリカからムンバイに帰ってきた富豪の息子アシュビン、婚約者の浮気で結婚が破談に。 ただの浮気じゃあないのと身内から諫められる、インドでは上流階級の結婚は契約で愛なんて二の次なのねと思うが、アシュビンはインドの価値観を持ってはいない。 という二人の恋です。 起伏の少ないお話で、小さなエピソードの積み重ねとともに二人の関係が変わっていく。
こういう恋愛、欧米や日本ではなくなってしまった、階級社会のインドだから成り立つ話。 でも、単なる身分違いの恋なんか今じゃあお呼びじゃあない、実は恋を描きながら、観客が感情移入するところは別にある。 インドに生まれ、アメリカで教育を受け、欧米映画界で活動する女性監督(脚本も)。 インドという国を知ったうえで外部の目を持つ、その目で見た自分の思い描くインドという国、そしてインド女性への思いを形にしている。 安易に恋に突っ走ったりはしない。 自分の状況を受け止めながらも夢を失わず前を向いて毅然として生きる。 お互いの気持ちはわかってもともには生きられないそんな階級差も彼女は受け入れている。 そして流されることのない人生を選び取ろうとしている。 「アシュビン」 彼女はためらった末名前を呼んだ、それは最初で最後なのかもしれない。 映画はハッピーエンドでもなければバッドエンドでもない。 自分の置かれた状況の中で精いっぱい生きる、そんないい女の映画だ。 |

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従来のインド作品とは違う、余韻を残す作品でしたね。私はかなり好きなテイストでした。
あとでトラバさせて下さいね。
2019/8/13(火) 午後 11:44
こんにちは。
これは観る予定にしています。
が、ほかにも観たいのもいくつかあるので、どうなるかしらん・・・
2019/8/13(火) 午後 11:45 [ りゃんひさ ]
この作品は未鑑賞ですが,8月2日の朝日新聞(夕刊)にこの映画の批評が掲載されていました。「差別への視線 静かに強く」という批評のタイトルから分かるように,「身分社会に厳しいまなざしを向ける」というのがこの映画に対する評者の捉え方のようです。じゃむとまるこさんは,階級社会の問題を描きながらも,それを受け入れ,「流されることのない人生を選び取ろうとしている」一人の女性の姿を描いた作品だと捉えられているようです。自分がこの作品を観たらはたしてどのように観るのかなと思いながら,レビューを読ませていただきました。
2019/8/14(水) 午前 1:10 [ 飛行機雲 ]
1000本目レビュー、おめでとうございま〜す。すごいですね、「見た映画の数」ではなく、レビュー書いた数ですから。さらにいえば、レビューをアップした数であって、おそらくはもっと多いのでしょう。
2019/8/14(水) 午前 3:03
本作は是非観たいと思っている作品です(間に合うか?)
法律では禁じられたカーストですが、一朝一夕には変えられない垣根はあるでしょうね。実際にも留学先から戻ったら結婚出来ないカップルもいるとシンガポール在住の人に聞きました。
2019/8/14(水) 午前 3:04
> チャコティ副長さんへ
女性がしっかり足を地につけているところが良いです。
2019/8/14(水) 午後 6:36
> りゃんひささんへ
この映画はぜひご覧いただいてレビューを・・という映画です!
レビューお待ちしています〜。
2019/8/14(水) 午後 6:38
> 飛行機雲さんへ
女性監督が主人公の女性の人生の選択にエールを送っている、そうとれる内容です。
インドという国をよく知ったしかも女性である監督が現実を踏まえ足を地につけた選択をした主人公を温かなまなざしで見ているのが伝わってきます。
2019/8/14(水) 午後 6:53
> 山下さんへ
ありがとうございます、1年100本としたら10年続けているのですよね〜、もう日常になっています。
認知症予防に良いかも・・・汗
2019/8/14(水) 午後 6:56
> アンダンテさんへ
たぶん私たちが思っている何倍も現実は厳しいのだと思います。
本作はかなりの人気で立ち見も出ていました。
今月末くらいまでは上映しているのでは?と思います。
主人公が特に美女というわけではなく普通の女性というのも良いです、彼女が着こなすサリーも素敵です。
2019/8/14(水) 午後 6:59