遠い蒼空

末期ガン患者入院記録

全体表示

[ リスト ]

最後の恋人(8)

Yとは最低、週二回、多い時は隔日に会っていた。大学からの帰りがけについYの家の近くで降りたくな

ってしまう。Yのスケジュールは知っているから、いない時は帰る。いるかもしれない微妙な時間には電

話をした。行くとお風呂が用意されている。食べるものは近くで自分で調達する。

必ず、最近読んだ本の話をした。本が好きな子である。

食事をし、Yの煎れてくれたおいしいお茶を飲む。それが合図になった。

Yは普段は下着を穿かない。穿くときは色っぽい下着を穿いていた。

Yの体調は着ている服によることもそれとなく分かるようになった。私の体調を敏感に察知する。

床上手というのだろうか、余計な気遣いをさせない。私の動きにうまく合わせる。

毎日、自慰をするの、といって笑う。

誰かに仕込まれたわけでもないようなのが気に入った。生来のものらしかった。

レズビアンを一度見たいという希望は結局叶わなかったが、たまに女性と会っている様子だった。

ものを書くことはしていたが、見せてもらったことはない。発表する気もないという。

共同でのちに「遠い蒼空」となるものの草稿を書いた。Yがストーリーにミステリ風な工夫をした。

私はそれを曖昧にどちらとも解釈できるような結末にした。

隠された謎は近親相姦である。私が文章がもっと上手ければけっこう読めたかもしれない。

私の根気のなさが完成できなかった理由である。

.
遠い蒼空
遠い蒼空
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
検索 検索

標準グループ

過去の記事一覧

Yahoo!からのお知らせ

[PR]お得情報

CMで話題のふるさと納税サイトさとふる
毎日お礼品ランキング更新中!
2019年のふるさと納税は≪12/31まで≫

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事