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Yとは最低、週二回、多い時は隔日に会っていた。大学からの帰りがけについYの家の近くで降りたくな ってしまう。Yのスケジュールは知っているから、いない時は帰る。いるかもしれない微妙な時間には電 話をした。行くとお風呂が用意されている。食べるものは近くで自分で調達する。 必ず、最近読んだ本の話をした。本が好きな子である。 食事をし、Yの煎れてくれたおいしいお茶を飲む。それが合図になった。 Yは普段は下着を穿かない。穿くときは色っぽい下着を穿いていた。 Yの体調は着ている服によることもそれとなく分かるようになった。私の体調を敏感に察知する。 床上手というのだろうか、余計な気遣いをさせない。私の動きにうまく合わせる。 毎日、自慰をするの、といって笑う。 誰かに仕込まれたわけでもないようなのが気に入った。生来のものらしかった。 レズビアンを一度見たいという希望は結局叶わなかったが、たまに女性と会っている様子だった。 ものを書くことはしていたが、見せてもらったことはない。発表する気もないという。 共同でのちに「遠い蒼空」となるものの草稿を書いた。Yがストーリーにミステリ風な工夫をした。 私はそれを曖昧にどちらとも解釈できるような結末にした。 隠された謎は近親相姦である。私が文章がもっと上手ければけっこう読めたかもしれない。 私の根気のなさが完成できなかった理由である。
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