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梶井基次郎全集月報より。「捨て難い小品」と題する昭和三十一年の文章。一部引用。
「梶井基次郎の作品では、「城のある町にて」が一等好きだが、この「蒼穹」も、捨て難い小品である。小説ではなくて、一篇の散文詩であり……この作者が、死の直前、本当の小説家にならうとして書いた「のんきな患者」をほめる人もあるが、私には、氏は永久に小説家にならうなどと思わなかつたはうがよかつたと思はれる。この人は小説家になれるやうな下司な人種ではなかったのである。
「蒼穹」は、青春の憂鬱の何といふ明晰な知的表出であらう。何といふ清潔さ、何といふ的確さであらう。白昼の只中に闇を見るその感覚は、少しも病的なものではなく、明晰さのきはまつた目が、当然見るべきものを見てゐるのである。」
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小説家を下司な人種と表現する三島の諧謔、いやらしいですね〈笑)
2008/6/15(日) 午後 7:59
なるほど。そう読むこともできますね。
2008/6/15(日) 午後 9:27 [ 遠い蒼空 ]
とても三島の梶井への思いが伝わる名文だと思います。
特に後段は三島のこの文自体に贈ってもいい言葉のようにも思いました。
2008/6/17(火) 午前 10:09
三島は批評家としても一流の眼を持っていたと思います。
梶井への思いが伝わる名文・・・まさにそのとおりですね。
2008/6/17(火) 午後 2:35 [ 遠い蒼空 ]
つい最近「檸檬」を買ったばかりです。まだ手元にあって読んでいないのですが・・・。宇野千代が彼の才能を非常に買っていたと聞いています。若くして亡くなってしまった作家なんですね。読むのが楽しみです。
2008/6/17(火) 午後 4:43
若い人はいいですね。これから梶井を読むという贅沢な楽しみが待っている・・・
梶井は宇野千代をどう思っていたのでしょう。宇野千代は若い頃、すごい美人だったでしょうから。
2008/6/17(火) 午後 7:43 [ 遠い蒼空 ]
最近、太宰治さんの罪悪感には惹かれないし、三島由紀夫さんの肉体至上主義?にも惹かれません・・。
で・・梶井モトジローの生命力?には惹かれてしまいます^^
「太宰」というペンネームに秘められたものは「堕罪」じゃないかと・・。
2009/4/12(日) 午後 10:57 [ カール(カヲル32) ]
梶井は飽きないですね。太宰や三島は読む気が出ない時がありますが、梶井はいつでも読めます。
2009/4/13(月) 午前 0:13 [ 遠い蒼空 ]