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Y子と会っていた頃は、まだいわゆる三種の神器、カー、クーラー、カラーテレビが普及する前である。 夏は休みなのでよく会ったが、「エッチ」をしていると汗だくになる。 窓を開けると、もしかして声が聞こえるかもしれないので、その最中は開けなかった。 接近して隣家があるわけではなく、余程の声を出さない限り心配はなかったのだが。 扇風機の小さいのがY子の部屋にあった。酷暑の頃はとてもそれでは凌げない。 だが、それを気にしたことはあまりなかった。 Y子が冷蔵庫の氷を入れた水や麦茶を持ってきてくれて、時々飲んではまた続けた。 Y子はいつもは女っぽい快い匂いがするのだが、汗には負けてしまう。汗を舐めあう。 私は体臭はないようだったが、汗かきの方である。 長くしていると、ベッドのシーツがびしょびしょになってしまうので、バスタオルを下に敷いた。 夏休み、長いこと続けていると、Y子が合間に眠ってしまうことが稀にあった。 満足して気持ちよさそうに眠っているY子の顔をとても愛しく感じ、目を覚ますまで見とれていた。 目を覚まし、私が見ていたことに気づくと、Y子は、いやねー、見てて、起こしてくれればいいのにー、 と言ったりした。
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2007年11月28日
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傑作「退屈な話」についての部分を一部引用。 「・・・これまで自明とされてきたもの、当たり前と見えたものの意味が突如崩壊する。それは事物なり 世界なりの意味を支えてきた共通の了解事項が失われることだ。あるいはその了解事項に自分が参与でき なくなる事態を指している。 そうなるともはや「私」という実体すら把握できなくなる。いちばん身近な「私」すら失われてしまうの だ。功なり名をとげた老教授が人生のはてに見舞われたのは、こうした自明なものの喪失、物事を意味づ ける根拠の喪失、「意味の崩壊」、底なしの無意味という実存的な危機である。意味を喪失した人間はも はや語るべきことばを持たない。自分の存在を賭けたことばを発することはできない。」
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誕生日のプレゼント。Y子は5月14日。私は3月2日。 付き合っている間、お互い、2回ずつした。 最初のY子の誕生日には私は気がきかなくてプレゼントができなかった。 2年目、3年目、どちらもアクセサリー、ペンダントのようなものをプレゼントした。 安物である。それでも喜んでくれて大事にしていた。 私は書くためのもの、最初は万年筆を貰った。私がものを書いていることを知っていたからである。 もう一回はペン立てというのか名前は知らない。どちらも私は重宝した。 私のプレゼントより高価なようだった。 プレゼントではないが、英文学関係の本で読み終わって面白いものはY子の書棚に置いてきた。 Y子が卒業する年の私の誕生日はもう別れたあとだった。
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Y子と外出したことは少ない。それ程、外出好きでもないようだった。 会う時間も休日以外は午後、夕方近くから夜にかけてに限られていた。 名画座には数回行った。街を「アベック」で歩くのは照れくさい。 バスのなかや歩いていて、私がふと若い女性を見る。これは癖で直らない。何の気もなくつい見るのであ る。Y子はそれにすぐ気づく。機嫌が悪くなる。 私は忘れているから何のことだか分からない。突然、綺麗な人だったわねー、と言ったりする。 え、誰が? さっきの人。さっきの人って? **(私)、嫌い! Y子以外は女と思っていない、Y子の方が綺麗だ、と何度も言ったものだ。 Y子は喜怒哀楽は烈しかったが、気分を長引かせない点ではさっぱりしていた。
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着物ついでに浴衣のこと。 成人式の和服が忘れられず、Y子に着物を着せたいと思った。成人式の着物をもう一度、という程、私は スレていなかったのだろう。 夏に浴衣を着るということを聞いた。じゃ、いつ着るの? 夏になったらね。待ち遠しいなぁ。 七夕に着ると決まった。外出のためではない。家で着たのを見た。 浴衣姿のY子はエロティックだった。 暫く見ていて、欲望が高まるのを感じ、抱きしめようとする。 パンティ、穿いてないだろ? 穿いてるわよー。ブラジャーはしてないじゃない。 Y子は脱いでくれた。ソファに何気なく置いた脱いだパンティが刺激する。 このままするんでしょ? うん。 Y子も欲情しているのが分かった。 立位でした。突き上げるといつもより大き目の声を出した。 結局は再度、裸でベッドで抱く。 浴衣は何回か着てくれた。パンティなしで。 街で女性の浴衣姿はたまに見る。いいものである。
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