遠い蒼空

末期ガン患者入院記録

過去の投稿日別表示

[ リスト | 詳細 ]

全1ページ

[1]

イメージ 1

昭和22年、真光社刊。
仙花紙の薄汚れた本。
目次をみる。
「石の思ひ」「風と光と二十の私と」「いづこへ」「わがだらしなき戦記」「魔の退屈」「戦争と一人の女」「私は海をだきしめてゐたい」「母の上京」「桜の森の満開の下」。
3頁のあとがき。

「・・・私は肉欲的になればなるほど、女のからたが透明になるやうな気がした。それは女が肉体の喜びを知らないからだ。私は肉欲に興奮し、あるときは逆上し、あるときは女を憎み、あるときはこよなく愛した。然し、狂ひたつものは私のみで、応ずる答へがなく、私はただ虚しい影を抱いてゐるその孤独さをむしろ愛した。
私は女が物を言はない人形であればいいと考へた。目も見えず、声もきこえず、ただ、私の孤独な肉欲に応ずる無限の影絵であつて欲しいと希つてゐた。
そして私は、私自身の本当の喜びは何だらうかといふことに就て、ふと、思ひつくやうになつた。私の本当の喜びは、あるときは鳥となつて空をとび、あるときは魚となつて沼の水底をくぐり、あるときは獣となつて野を走ることではないだらうか。
私の本当の喜びは恋をすることではない。肉欲にふけることではない。ただ、恋につかれ、恋にうみ、肉欲につかれて、肉欲をいむことが常に必要なだけだ。・・・」(「私は海をだきしめてゐたい」より)

今日もまたうたた寝 ケータイ投稿記事

眠い!
目の疲れが甚だしい。
パソコンは控えめに。
本を読まないと。
根が続かなくてなかなか読めない。あれもこれも読みたい本ばかり。目移りしてしまう。

ここに「男性自身」最終巻「江分利満氏の優雅なサヨナラ」の文庫版がある。
吉行死去に際し「男性自身」に山口瞳は七回にわたり追悼の文「涙のごはむ」を書いた。
その冒頭を引用する。
「第一報があったのは、七月二十六日火曜日午後九時十五分、文藝春秋編集長中井勝さんからだった。私は阪神・巨人戦ナイトゲームの中継を見ていた。「よく野球なんか見ていられるわねぇ」と言って妻はテーブルに顔を伏せて泣いた。「あんなに可愛がっていただいたのに」。一方の私は「俺の歔欷は長く続くぞ、こりゃタマラン」とぼんやりと考えていた。「世田谷区上野毛の毛虫の旦那がこの世にいないなんて、とうてい信ずることが出来ない」。」

山口瞳は二十八日、吉行出棺の日にに前立腺肥大の手術を控えていた。

再び、山口瞳 ケータイ投稿記事

小説でじっくり読みたいなら、「江分利満氏の優雅な生活」、「人殺し」(これは知られざる傑作)、「血族」。
「居酒屋兆治」は気楽に読める。短編集も。
エッセイは「男性自身」の一冊でも適当に読んでみればいい。
生きる作法を知りたい方は「礼儀作法入門」、「山口瞳の人生作法」など。 
酒、野球、将棋、競馬に興味のある方はそういう本を。

全1ページ

[1]


.
遠い蒼空
遠い蒼空
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
検索 検索

標準グループ

過去の記事一覧

Yahoo!からのお知らせ

[PR]お得情報

CMで話題のふるさと納税サイトさとふる
毎日お礼品ランキング更新中!
2019年のふるさと納税は≪12/31まで≫

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事