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1980年 307号。
銀座サロンは、ゲスト星新一、ホスト役は円地、吉行。
タイトルは「SF界の長老」。一部引用。
吉行 星さんはSF界の長老と言われているそうですね。
星 上がないんだから、十数年前から長老ですよ。
吉行 きっかけは何なんですか。書き出した…。最初から書こうと思ってたの。
星 いや、全然思ってなかったですよ。
吉行 何になろうと思ってたの。
星 跡継いで会社やろうと思っとったら、会社がだめになっちゃって、どうしようもなくなっちゃったんですね。ちょうどそのころ、五反田に「空飛ぶ円盤研究会」というのが…。
吉行 いつごろですか、それは。
星 昭和三十年ぐらいですかね。うちから近いし、退屈しのぎに歩いていった。そこに荒井さんという貸し本屋をやってる若い主人がいて、それが会長だったんですね。そのころ三島由紀夫さんとか北村小松さんなんかも、その会に入っていたんですよ。黛敏郎とか石原慎太郎とか。ぼくは会う機会がなかったんですけどね。
円地 三島さん、書きましたね。あれ、何て言いましたっけ。
吉行 「美しい星」という作品です。
星 その会なんかへ行って、だべってて…。今でこそブームのUFOですが、あのころは円盤で。結局あるんだかないんだか、結論が出ないんですよね。最後はぼやけちゃってもどかしいんで、「じゃ、小説書こう」ということを言いだした人がいて、それで「宇宙塵」という同人誌を作った。ぼくがたまたま書いたら、江戸川乱歩さんがのり出した「宝石」に転載になった。こっちは、それ以外たぶん道はなかろうと思って一生懸命やってるうちにプロになっちゃったという…。
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