遠い蒼空

末期ガン患者入院記録

深沢七郎

[ リスト | 詳細 ]

これから少しずつ。
記事検索
検索

全2ページ

[1] [2]

[ 次のページ ]

深沢七郎が何冊か ケータイ投稿記事

発掘された。
処分したと思っていたのだが、一部は残したあったのらしい。
深沢七郎の行き先が決まりました。

深沢七郎 ケータイ投稿記事

何度か書いているが、最初は木下恵介監督の「楢山節考」を観たのだった。原作を読んだはずだが、その時は記憶にない。
大学生になってから、何かの文学全集に入っていた「笛吹川」に感動して、以後、深沢七郎は好きな作家になった。「流浪の手記」などが好きだ。
しばらく読まない時期があり、「みちのくの人形たち」で、また読みだした。
主な作品は読んでいる。好きな作家から外せない。

深沢七郎の回答。

おとうさんが亡くなられたことを気にしているようですがそんなことは不必要なことです。なぜなら父と子は生きているうちだけの関係ですから一方が死んでしまえば現在、父娘の関係はないのです。生前、おとうさんが苦労したようですがそんなことは当たりまえですよ、誰でも生きているうちは面倒臭いことがあるのですから、とくに、あなたのおとうさんの苦労したことは貴女に対して苦労したようですが自分の子供のために苦労するなんてことは親として当た前のことです。…ツマラナイことを考えないことです。まだ貴女は小説や詩を書いているのですが、「コンプレックスがあるのです」というのはどうしたことでしょう。好きで書いているものにコンプレックスを抱くということは自分を偽っていることです。…これも余計な、ツマラナイことに神経を使っていることになります。また、恋人も、ボーイフレンドも、女の子の友達もないので大変寂しいことだと思っているのはどうしたことでしょう。そんなものがあるのはウルサイのです。ないからウルサクないので幸福なのです。
…寂しいなどと思うのは食事をするときおかずがマズイと思うのと同じです。腹が減ればオカズなどなんでもいいのです。つまり、ほんとに貴女は恋人、友達に対して飢えていないのです。もし、寂しいなどと思ったら恋人や友人などなんでも、誰でもいいのです。どれでも同じようなものですから。


(見事なほどのすれ違いである。Mさんの真意は実際に私のようにその雰囲気を見ていないから、深沢七郎に分からないのかもしれない。あるいは肝心のところが削られているのかもしれない。私が以前に書いた「ある文学少女」の父娘関係のことは全く分からないようになっている。)

以前、「ある文学少女」というようなタイトルで書いたことがあるが、その時は自分の記憶だけに頼って書いた。
本を渡した関係で、詩を書いているというので読ませてもらった少女がいて、数年後、深沢七郎の「人間滅亡的人生案内」のなかにその名前を見つけた。

長いので、部分的に引用する。

「私はごく普通の少女だと自分で考えています。この手紙を書く理由も実はよく分からないのですが、毎月いろいろな人たちの文を読んでいて、何となく刺激されたのです。
昭和四十ニ年の末に、父を亡くしました。脳いっ血です。でも、父は胸も悪かったのです。とてもよく太っていたので、それを知った時は驚いてしまいました。でも、それが相談の内容ではありません。
私は小学校五年ぐらいの時から小説に興味をもって、いくつか短編を書きました。…雑誌に投稿しても一篇を除いてみんな落ちてしまいました。書いた時はみんな自信があるのですが、落ちてみると、なるほどと思わざるを得ないのです。
亡くなった父は、新聞を発行していました。土地などの専門誌です。若い頃から遊びがひどくて、母を苦しめました。妹に会わされた時は、私もショックでした。でも、私は父が大好きなのです。
他の人が父親をどう愛するのか知りませんが私は父が結核と知っても、夜はいっしょに寝たかったし、そばにいたくて仕方がありませんでした。よく、坐っている父の背におぶさったり、寝ころんでいる上にまたがったりしました。自分の創作を父に見てもらうのも喜びでした。
病気は悪化し、入院しなければならなかったのに、父は相変わらず働かなければなりませんでした。…父のためにも、経済的にも、私は働かなければいけなかったのに、そうしなかったのです。…私は父の死を予期していたのです。
私は、今母方の郷里の神戸に住んでいます。でも、愛する故郷、名古屋以外の街はどこも大嫌いです。

…今、とにかく何をするのもいやなのです。できれば毎日家で寝ていたいのです。誰かに思いきりもたれかかったり、腕を組んで歩いたり、したいのです。それが私の相談なのです。
小説のことを書きましたが、それにしても今のところ劣等感が育ちすぎて情熱ももとないし、たまに書きたい題材があっても、どこから手をつけてよいのか、全くとほうにくれてしまいます。コンプレックスがあるのです。
私は恋人もボーイフレンドもいないし、女の子の友もありません。とにかく、私は寂しくて甘えたいのです。…

(実名が書いてあるが、前に書いたようにMさん、としておく。17歳とある。深沢七郎の回答はまた次回)

全2ページ

[1] [2]

[ 次のページ ]


.
遠い蒼空
遠い蒼空
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
検索 検索

標準グループ

過去の記事一覧

Yahoo!からのお知らせ


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事