遠い蒼空

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文学論(のようなもの)

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文学とは何か 2 ケータイ投稿記事

文学が言葉であると考えると、異なった言語で読む場合、それは同じものを読んでいることにはならない。
文学を物語、お話と考えられたら、こういうことに悩まされることはない。

文学が芸術と言い切れないのは、言葉が意味を持ち、意味が物語になってしまうからである。
フロベールが夢みた地球が宇宙に浮かんでいるように文章の力だけで成り立つ小説は完璧なものはあり得ない。

文学とは何か ケータイ投稿記事

異なった言語で書かれたものに共通性があるのだろうか。
漱石はそれまで学んできた漢文学と学びはじめた英文学の違いに驚いている。
しかし、漱石はしっかり英文学を身につけ、日本語の近代小説を作り上げた。
差異はもちろんあっても、共通性があるということだ。その共通性は西欧とそれを学んだ日本だけの例外だろうか。(続く)

「現代詩手帖」1982年 2月号は「〈作者〉とは何か」を特集している。
花輪光の「虚構の作者」冒頭を一部引用する。

ブランショがプルーストに関して、「語っているのは誰か」を問い、フーコーが「作者とは何か?」という問いを発し、バルトが「作者の死」を要求して以来、「作者」の地位はどのように変わってきたのか。…
…作品さえ存在すれば、「作者」は、たとえ「生活不明」でも…「作者」として存在することができる。このような意味では、「作者」とは「作品を生みだした者」というよりも、むしろ「作品によって生みだされる者」である。
にもかかわらず、現実の「作者=人間」による「作品」の支配は依然として続いている。「作者」は、「作品」との関連においてのみ存在するどころか、「作品」に先立って、「作品」の外に存在し、「作品」によって「自己」を表現するものと見なされ、「作品」は「作者」の思想や心理を反映するものとされる。相変わらず「文は人なり」であって、「人は文なり」ではないのである。「作者」を「作品」の「生みの親」として、「創造者」として、「起源」として、「原因」として絶対に優先させる、こうした「表現」の論理に対しては、とりわけ「構造主義」以来、いやというほど異論がとなえられてきた。しかし、いわゆる「へその緒論」はいまも健在である。この論によれば、鶏(作者)は卵(作品)を生むが、その逆はありえないということになる。(引用終わり)

今もって事態はこの特集が組まれた時と少しも変わっていない。

文学作品の「作者」 ケータイ投稿記事

が問題化したのは日本ではフランスの文学理論の影響を受けたからだろう。
ロラン・バルトの紹介などのあとに少しずつ作者が何ものかということが評論にも現われるようになった。
大学での研究はもっと前からなされていたと思う。私が卒論を書いたりした 60年代からであろう。
まだ、主流は伝統的な「人と作品」であった。
「現代詩手帖」の 1982年 2月号に、特集「〈作者〉とは何か」があり、そこでもまだ、フランス流の新批評が広まったにも拘らず、日本では作者支配の体制は変わらない、と述べられている。
それは今もまだ変わらないのではないか。
語り手=作者、日本の私小説の伝統は根強く、作品本位の評論は少ない。
匿名だったり、ペンネームだったり、作者は姿を表すことを避けても、読者は作者の実像を求める。実像などないのである。

常套的表現 ケータイ投稿記事

フロベールはメリメが決まり切った常套句を使うことで評価しなかった。
ある言葉につねに続いて使われるプロトタイプな表現。
会話ではそれが普通で、話すのにはその方が分かりやすい。しかし、文章でもそういう表現を使うのを嫌った。
現代の小説を読むと常套句を使うのに何の抵抗もないように見える。読みやすいからだろう。
あまり捻った表現も鬱陶しい。分かりにくいことはよいことではない。
文章を書く上で難しい問題ではある。
理想的な文章などはない。
どのあたりにするか、書きながら苦心するしかない。

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