遠い蒼空

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小説入門「遠い蒼空」教室

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えー、第一部は終わったのですが、一番大事なところの念押しです。
ポイントは好きな作家を作ること。そして、その作家の文章を書き写すことでした。これが小説を書くのに最もいい方法なのです。
小説を書きたいと思っているみなさん、実行していらっしゃいますか。
私も今、生活がこんな状況でなければやってみたいと思っています。残念ながらそういう心境ではないので諦めているのです。
カルチャーセンターの小説入門講座に通っても小説は書けません。私の言う簡単な、単調な方法は確実に小説を書く技術を身につけることができます。ぜひ挑戦してみて下さい。

まだやっと小説について話し合うところへ来たばかりですが、ご参加下さる方も少なく、また私自身の生活上のこともあり、ひとまず第一回終了と致します。
第ニ回があるかどうかは死神のみぞ知る状況です。
第一回に課題図書とした作品は、もし感想をコメントされる方がありましたら、書庫の感想欄にお願いします。
ゼミのような形にまで持ってゆけなかったのはひとえに私の非力であります。

            *

小説を書くための入門的な話は一応これで終了と致します。
引き続き、小説を読むゼミの形式で継続していきますので、ご参加下さい。

えー、小説の「視点」について少し触れます。
三人称で書かれた小説は大きく分けて二通りの語り方があります。
一つはいわゆる「全智の作者」と言われるもので、語り手が作中人物のすべての内面を語る方法です。19世紀の西欧の小説にはこの型が多いです。
これは語り手がすべて説明をしてしまうので、語り手の言説に従うしかない。
二つ目は三人称を使っていても、そのうちの一人の目に写ることに限って書いてゆく方法です。これはその一人以外の作中人物の内面については語り手は説明しません。
「三四郎」はこちらの型になります。
こちらの三人称の語り方は一人称で「私」を語り手にするのとあまり変わりがないのですが、三人称を使うことによって作品と作中人物の距離が確保されます。
この型は日本では「一元描写」と呼ばれてきたようです。「多元描写」という言い方に対応するものでしょう。

さぁ、もうこれで小説を書くのは時間の問題だけです。何かの思いつき、ひらめきがあったら書き始めましょう。すらすら書けなくても気長に書き続けていくだけです。
余計な気負いを持たないことです。傑作を書こうという気持ちは捨てて下さい。いきなり傑作が書けることはまずありません。
忍耐と継続が必要なだけです。
これからは細かなテクニックについての質問に答えることにします。私がうまく答えられるかどうかは分かりませんが。

私小説というものを大雑把に定義してみます。
一人称で書かれていようが三人称で書かれていようが、その小説の主人公は作家で、読む側はその作家についてある程度の予備知識を持っていないと分からないことがある、そういう小説です。
ある作品を読む前に、以前に書かれた作品に触れていないといけない。主人公は作者その人だと思って読む。それがキマリです。
その作品だけで自立していないわけです。

「桜桃」は一人称で書かれていましたが、「私」が作家である必要はない。サラリーマンでも作品は成り立ちます。
「大きい荷物」は作家と思われる人物のある日の体験を書いていますが、これも誰でもいい、作者を知らなくても問題はありません。
私小説は作者と主人公との距離がないのも特徴ですが、課題のニ作品とも距離は十分意識されています。作品として自立しているのです。

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