遠い蒼空

末期ガン患者入院記録

小説入門「遠い蒼空」教室

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えー、「大きい荷物」の感想文が出ましたので、いくつかポイントを述べたいと思います。
まず、これは随筆(エッセイ)ではなく、小説とみなした方がいいということです。
書かれていることは作家らしい人物の身辺の事柄です。エッセイになると考えるのは普通でしょう。
しかし、エッセイならば、このような断片的な細かなことを纏まりなく書くのは少し変な気がします。
例えば、タクシーに乗る時の気の使い方に中心をおいて書く、それならエッセイとして纏まったものになるでしょう。
エッセイは何か言いたいことを無駄なく書くのが普通です。テーマに関係ないことを書いては言いたいことが伝わりません。
それが一つ。もう一つは私を語り手にしたものだということです。「桜桃」も私が語り手でした。つまり、私小説かどうかの問題ですが、一休みしてからにします。

さて、好きな作家の作品の書き写しは続けているでしょうか。そろそろ書き写しながら、そのままでは物足りなく、少し変えて書いてみたい気持ちが起こってきてはいませんか。
それならば構わず、より自分にあった文章に変えていきましょう。その作家の文章とあなたの文章とが混じりあって別の文章になっていきます。
名前や会話も自分の好みに変えてしまってもいいですね。それはまだ自立した作品ではありませんが、どこにもない作品になっていることは確かです。

書けない場合は題名を考えるだけでもいいですね。題名が決まれば半ばできたようなものです。
「暗夜こおろぎ」「夜更け前」「本日バーゲン」「砂の上の西瓜群」「平成元年のドッジボール」「涙の音を聴け」、いろいろ考えているうちにこれはという題名を見つけたなら、あとはもう想像力に頼るだけで書けてしまいまず。

別名「誰でも小説が書ける」教室です。
作家はなにかしら独特の雰囲気を持っております。従って、まず先に雰囲気を作り、それにより書く気になるのもいいかと思います。
太宰の写真のポーズをとってみる。漱石の真似をしてみる。
自分に似合う雰囲気をつかんだら、作家の気分になってしまいましょう。
電話がかかってきたら、今は執筆で忙しいんだ、と言って切ってしまう。あるいは、原稿料は先にくれるように言ってもいいですね。
周囲があなたを不審に思うようになったらもう作家です。書けなければ、スランプだと思いましょう。
いつか書けるまで、作家の雰囲気を失わないようにして下さい。

長編小説、それもそれほど長くないもので、手本にするのに「三四郎」ほど適当な作品を私は知りません。
日本だけでなく、西欧の小説のなかでも、これほどいい手本は見当たりません。
これがどのように書かれているかを知ることは小説の書き方を知るために大いに役立ちます。
仕上がりが実にきちんとしている。バランスがいい。語り手と作品との距離の勉強にもなる。変な影響は受けない。まさに小説とはこういうものだという手本です。
いずれみなさんと一緒に読むことになるのを楽しみにしています。


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