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出先で用事を片付けた後、帰りの道すがら遅い昼食をとる事にした。「、、、うどんでええか」 ぼんやりとそう決めて、多度津の浜街道沿いに新しく出来たセルフのうどん店“岡じま”に入ることに。
ここのうどん、好きでも嫌いでもない。自分の中では、なかなかニュートラルな位置にあるうどん店。 食べて後悔することも無いけれど、「旨い!」と思いながら食べた事も無い。、、、あんまり印象に残らないっていうんでしょうか。
ま、しかし、ちょっとお腹も空いてるし。 普通にサクッと食べられたらエエわ。あそこ、駐車場も広いし。少々ナゲヤリな思いに浸りつつ、海沿いの道を走っておりましたとさ。
着いてみると、店内はガラガラ。2時前だったので、まぁ当然。 「今日は冷やかけを食べよう♪」 そう決めていたのだけれど、気が変わった。店内に、かなりキツく冷房が効いている。ちょっと肌寒いぐらい。
「、、、ここは温いうどんで攻めた方が無難やな」 素早く決断して、“かまかけの中(2玉)”をオーダー。何か天ぷらでも乗せようかなぁ?と物色したら、分厚いかき揚げが視界に入った。通常の倍以上の厚みがある。、、、美味しそう。
けれど、これを食べると胸焼けするんじゃないか? 見るからにむつごそうだし。夕方までこのかき揚げが胸につかえるのは、勘弁してもらいたい。もう若くもない自分の胃を、今日は労ってやることにしよう。
無難にカボチャ&ナスのタッグで妥協した。 見るからに質朴、おとなしそうで胃にやさしい感じがする。40代を過ぎてから、ナスが好きになった。ナス田楽も好きだし、煮浸しにしても旨い。 焼きナスをショウガ醤油で食べるのも良い。味噌汁の具や、カレーに入れてもOK!漬物にも欠かせないし。麻婆茄子という、中華のワザまで隠し持っている(別に本人は隠してないけど)。
オールラウンドで活躍する、粋なマルチプレーヤー! それが茄子!! これだけアピールする場があるのに、控えめで地味なルックスも好ましい。“寡黙な野菜”その代表がナスなんじゃないか? 実に見上げたヤツではある。「これからもよろしくね♡」そう呼びかけつつ、皿にとった。
間もなく品が登場、〆て¥560のお勘定。 、、、ま、こんなもんかな。 さて、ネギやショウガの薬味を入れて、さっさと食べてしまおう。あ、すりゴマも忘れちゃならねえぜ。
ずるずるずるずる〜っ!! 、、、ん〜、旨いっ! やっぱり温いうどんにして良かった!体の中から暖まるから、よく効いた冷房が心地よい。
これで冷やかけ食べてたら、風邪をひいたかも知れない。 アツアツのだしがまた、美味しさに拍車をかける気がするぞ。俺、ナイス判断! 真夏にアツアツのうどんで勝負して、美味しかった話でありました。、、、ただ、それだけ! |
飲んだり食べたり、こんなのを
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実を言えば、カレーうどんが好物である。 カレー南蛮も好き。 焼きそばも大好き。、、、けれど、何故だか焼きうどんは好きではない。どうしてなのか、我ながら不思議なんだけど。
ただ、「焼きうどん大好き!」と公言する人には未だ出会った事がない。自分の周囲の大半が、「、、、まぁ、出て来たら、食べんワケでもないけどな」という消極的な関心しか持ち合わせていない。
思うに、それが普通なんじゃないか? そんなに旨いワケでもない。自分の人生の中で、「これは忘れられない!」という焼きうどんに出会った経験は未だない。 常に「まぁまぁかな」っていう感じ。、、、特に冷めたら最悪だし。
焼きそばは無ければ困るが、焼きうどんはあっても害は無い。そういう位置づけのような気がする。 全日本焼きそば振興協会は存在するかも知れないけれど、全国焼きうどん連絡協議会などはありそうにない。あるかも知れないけれど、潰れかけなんじゃないか(ホントにあったらごめんなさい)?
名称の語感がどんよりしているのも、不利かも知れない。焼きそば!と口に出して発音すると、鉄板の上で油のはぜる音が聞こえて来そうなイキの良さがある。仲の良い友人に「焼きそば食いに行こうぜ!」なんて、声をかけたくなる。 焼きうどんは違う。 何だか口ごもって、黙り込んでしまうような切れ味の悪さが感じられないか?うどん!だけだと存在感があるのに、アタマに“焼き”が付いただけで陽が翳って来るような陰気さが漂う。
若いカップルが初回のデートで、焼きそばを一緒に食べる事は大いにあり得る。しかし焼うどんは、まずない。 気の弱い男子学生が、初めて二人だけで食事をする女子の前で「、、ん〜と、あの、俺、焼きうどん」と言えるかどうか。 自分はムリ。いきなり別れ話が始まりそうで、空恐ろしい気がする。
この辺りの存在感の希薄さ&陰鬱さが、焼きうどんの大きな弱点となっている。そう結論づけられないだろうか? あ、不思議なもんで、その焼きうどんの頭に「鍋」がつくと、それだけで力強さが生まれるじゃないか。 、、、鍋焼きうどん! 冬の夜の、頼もしいヤツ。そんな優しい温もりが、語感からそこはかとなく漂って来る。今の時期は、ちょっとお呼びじゃないけど。
で、隆盛を極める感のある讃岐うどん関連ラインアップから、唯一大きく出遅れているのが焼きうどん。 これを思えば、焼きうどんが不憫でならない(←ウソだけど・笑)。焼きそばなんか、塩焼きそばとかソバ飯とか蒜山焼きそばとか、かなり美味しいヴァリエーションが出揃いつつある。
にもかかわらず、焼きうどんはほったらかし。 っていうか、なかった事にされている。 、、、いくら何でも、これはあんまりじゃないか。うどん県を名乗る香川の住民として、焼きうどん反撃キャンペーンを全国的に展開するべきなんじゃないか?
そんな事を夢想しつつ、セブンで偶然見つけて購入した焼きうどんを食べた。、、、やっぱり、まぁまぁ。不味くはなかったけど、写真撮るのを忘れた。焼きうどんに向かう時、人はなぜか冷淡になってしまうものらしい。 ので、Wikiから拝借。 あ、姫路にはチャンポン焼きっていう、焼きそばと焼きうどん混ぜたようなご当地メニューがあるらしい。旨いのか? |
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GW中のある日、家内と丸亀のフジグランに出かけた。「昼は何食べる?」「何でもエエけど、、、」「うどん?」「、、、別にエエけど」夫婦のナゲヤリな会話の結果、敷地内にある“こだわり麺や”に入った。 予想通り行列が出来ている。少々待つのは仕方ない。ここのお客さん、マナーいいからすぐに席が空くし。
おとなしく列に並んで、メニューの品定め。 お、季節メニューでヤマイモぶっかけが登場してるじゃないか!これは食べんといかんぞ。 本日は急に気温が上がって、夏日だという。ヤマイモぶっかけの中、冷たいので勝負してやろうか。
以前カミングアウトしたけれど、自分はネバい食品が好きだ。納豆やメカブに生卵、オクラだって好き。 しかし、ネバさの横綱はやはり、ヤマイモだろう。 大きな声では言えないが、某食堂ではトロロの小皿をとってご飯にかけ、即席のトロロ飯でかき込むのが得意技である。実はそこに、納豆を投入する事すらある。
旨い上に、健康にも良い。 顔色の悪い私だが、実はなかなか健康だったりするのはネバいメニューに秘密がある(ような気がする。老眼や五十肩には効かないみたいだけど)。 、、、そういや以前、高松の“うどん棒”には納豆ぶっかけという品があった。うどん県下にあっては絶滅危惧種と呼ぶべきメニューながら、あれは旨かった。何度か食べたもんだが、今も出してるかな?
などと夢想に耽っていると、すぐに順番が回って来た。 家内は温玉ぶっかけの小(冷)、自分は初志貫徹でヤマイモぶっかけの中(冷)をオーダー。ナスの天ぷらも一緒に。冷たいうどんを食べるのは、今年初めてじゃなかろうか。
で、品を受け取って席に着き、食べようと箸をとった瞬間、一抹の不安がよぎった。小皿におろしたヤマイモが入っているのだが、どうもその量が少ない。 明らかに一玉である小の為の分量であり、二玉や三玉の麺を想定したものではない。もっとこう、たっぷりなみなみと入れて欲しい。GWなんだし、ヤマイモぐらいはケチらないで欲しい。
店の人に言って、ヤマイモを増量してもらおうか? 、、、別料金とられるかな? 「もっとヤマイモよこせ!」とか要求したら、野蛮人みたいに思われないだろうか?四国新聞の一面に、「ヤマイモ原人あらわる!」なんて記事が出たりしたらイヤだ。
もうちょっとでカウンターに言いに行きそうになった。 しかし、お店の方々は並んだお客さんをさばくのに忙しそうにしている。熱心かつ積極的に仕事をこなす姿に、そこはかとない好感すら覚える。 この美しい作業の流れを中断させるのは、大人のうどんマナーとしてどうか?近頃は、ヤマイモだってけっこうな値段がするらしいし。 、、、ここは我慢しよう。 少ないヤマイモで我慢して、黙ってぶっかけうどんを食べて爽やかに去ろう。
速攻で完食。 さりながら、やはりヤマイモの量が少なかった。あの二倍は欲しかった。どんよりとした悔いを残しつつ店を出で、見上げれば五月の青い空が広がっておりましたとさ。 |
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しばらく以前の休日のこと。 家内と次女と三人で、外食することになった。家内は遠くに出るのが面倒臭いと言う。なるべく近場で終わらせて、夕食その他の買物をしたいらしい。何を食べてもいいと言う。 何が食べたいか次女に聞いてみると、「うどんでもいいよ」と寛大な答が帰って来た。、、、珍しい。 次女はうどんだらけの地元の外食事情にウンザリしているらしく、たいていリクエストはうどん以外の何か。自分からこんな事を言うのは、年に一回あるかないかのこと。
なので、手っ取り早く丸亀のフジグラン内にあるこだわり麺やに決定。自分は長くうどんを食べてなかったので、大歓迎だった(安いし・笑)。 着いてみると、休日のお昼時なのにそんなに並んでない。「ラッキー!」急いで並んで順番が来るのを待った。
で、並んだ瞬間に、自分は「かけの中にしよう。それも温いヤツ」と決めていた。ホントは三玉の大にしても良かったんだけど、その日はちょっと夏バテ気味で食欲がなかったんである。むやみな挑戦は控え、胃を労ってやることにした。 家内&次女は、親子仲よく冷やぶっかけの小。 、、、あんまり大きい声では言えないが、この店は普通の温かけが一番旨いように思う。ぶっかけも悪くはないけれど、ダシのタッチが今ひとつ自分の舌に合わない。もっとコクっていうか、奥行きが欲しい。 教えてやろうかと思ったけれど、残暑厳しい日に女房子供にムリヤリ温かいかけうどんを食べさせることもない。真のうどんの味わいにこだわるのは、自分のようなエキスパートだけで十分である。家族のチョイスに笑顔で頷く私であったよ。
で、ごく普通に順番が回って来て、三人分のテーブル席もゲット。さて、食べようかとハシをとった所、妙なことに気づいた。家内が天ぷらの他に妙なものを小皿にとっている。何か小さいもののフライのようだ。 聞くと、「ウズラの玉子のフライ」らじい。 、、、そんなもん、うどんのアテにして旨いんだろうか?付け合わせのおでんの玉子ならわかるけど、ウズラの玉子のフライなんて見たの初めて。
ま、ええわ。 味覚は人それぞれ。本人がいいと思うものを、好きな食べ方で食べるがいいさ。それで味の世界が広がるなら、色んな形の挑戦があってしかるべき。 、、、俺は夏バテ気味だから、サツマイモとナスの天ぷらで無難に攻めるけどさ。妙なもん食べて、具合が悪くなったらイヤだし。夏のかけうどんに載せるには、サツマイモの天ぷらがノスタルジーを誘うんだよねぇ。 、、、セルフのうどん屋でおっさんがノスタルジーに浸るのは、ちょっとカッコ悪いけど。いいのさ、旨ければ。万事OKなのさ。
大量にトッピングしたネギ&ショウガ&大根おろしを麺全体にたっぷりと絡ませて、一口ずるずるっと。 あぁ、旨い。 取りたてていう事はないけれど、普通に旨い。 温かいかけにしてよかった。、、、店の冷房があんまり利いてなくて、ちょっと暑いにせよ。ダシに浸って、ホロホロと崩れてゆくイモ天の食感もオモムキ深い。 どういうのか、「るてーる!」な感じ(カエル語で“幸福”の意)。美味を味わうことは幸福である。、、、汗かいてるけど(苦笑)。 ふと見ると、次女はエビ天を旨そうに頬張っている。つい聞いてしまう「美味しい?」と。黙って頷き、娘はワシワシとうどんを食べ進むのであったよ。
下の写真は、¥100ショップを覗いたら並んでいた「銀河鉄道の夜」。こういうのも売ってるんだ!?意外でしたのう。写真付きの解説もついていて、やっぱり¥100。「夜だかの星」他の作品も併録。 「銀河鉄道の夜」は何度読んだかわからないけれど、その度ごとに異なる味わいを感じる作品。ただ、儚くもの悲しいレトリックは、読む度に胸に迫る。 深夜ページをめくっていると、何かしらドビュッシーのピアノ曲を聞く思いがした。宮沢賢治の作品では、これと「なめとこ山の熊」に惹かれてならない。
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先日の夕暮れ時のこと。
食事の準備にかかろうとしてふと見れば、お茶や牛乳、調味料etc.が切れかかっている。仕方なく、家の裏手にあるコンビニまで買いに出た。
必要な品を購入し、高校のグラウンドの横の野道を歩いて帰った。吹く風には初冬の冷たさがある。夕食はソバでも茹でようかな、とぼんやり考えていた。
そのうち何の弾みか、買った品物を入れた袋が手を離れ、路傍を流れる農業用水に落ちてしまった。急いで水音がした辺りを覗いてみるが、さすがに暗く、容易に見出せない。
困っていると、覗き込んでいた水面が、ほんのりと明るくなった。誰かが懐中電灯で照らしてくれたのか?先ず礼を言おうと顔を上げた。
次の瞬間、驚愕した。
見れば、農業用水の水面に、白いローブを身にまとった女神が立っている。長い髪が肩に流れ、抜けるように肌が白い。周囲にやさしい光を放ち、水の表には丸い波紋が広がっている。、、、女神は、綾瀬はるかを少し小太りにした感じのルックスだった。
驚くあまり口がきけないでいると、女神が先に言葉を発した。
意外にも、低いアルトの声だった。
「お前が夕食に食べようと考えていたのは、かき揚げ蕎麦か?それともニシン蕎麦だったのか?正直に答えるがよい」
、、、え〜と、俺は袋を落として困ってるんだけど、このヒト(ヒトじゃないけど)はいったい何を質問しているんだろうか?蕎麦食べようかな、って思ってただけで、具体的な種類までは考えてなかったし。神サマだけに、人間の心の中を見透かす事が出来るんだろうか?
、、、ま、どっちでもいいか。
適当に返事しておこう。ただし、礼儀正しく。
「ニシン蕎麦にございます」
その答を聞いて、女神はにっこりと微笑んだ。
「正直者。よくぞのありのままを答えてくれました。褒美に、このチョ〜美味しいそばつゆを授けてやろう。遠慮なく受け取るがよい」
見れば自分の手のうちに、ペットボトルに入った黒褐色の液体があった。500cc入りだった。なるほど、何となく美味しそうに見える。
礼を言おうと顔を上げたが、そこに女神の姿はなかった。
「、、、ん〜と、落とした袋が出て来る方が嬉しいんだけどなぁ」ボソッとした漏らした呟きを聞く者は、誰もいなかった。下の写真のニシン蕎麦は、特に上の女神様とはカンケーございません!
っていうワケで、今シーズン初めてのニシン蕎麦を、丸亀の「そじ坊」で頂きました。京都の冬の風物詩が、地元香川でも食べられるようになった事に感無量!美味かったよ〜。
下は家内がオーダーした、冷やし月見山かけ蕎麦。彼女は毎回これ。、、、美味いらしいが、自分は食べた事ないぞ。
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