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 書店で見かけて、つい買ってしまった一冊(苦笑)。

 “佐武と市捕物控”、、、懐かしい!

 小学校に上がる前、アニメで見ていた記憶がある(モノクロだった)。

 凄くカッコ良かったんだけど、話の内容は忘れてしまった。マンガ文庫になってから何冊か購入、それもずいぶん以前の事で。

 最近、BSで実写版が放映されたようだけれど未見。、、、そういや30年ぐらい前、三浦友和が佐武に扮したドラマもあった。

 

 今回読み返してみると、深く練られたストーリーと、考えぬかれた絵(構図)に改めて唸らされる。

 

 特に、風景&背景には、異様に凝ったタッチが感じられて。

 「ようここまで描き込んだなぁ!」みたいな。

 深い陰影と空気感、大胆なレイアウトが素晴らしい。明らかに、広重や北斎の風景画からの影響が見てとれる。

 むしろ、この光景描写にこそ比重が置かれている感じ。パッと見には、モノクロの浮世絵のようにも感じられる。現代の目から見ても、実に新鮮。


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 ストーリーも、単純な勧善懲悪的なものではなく、何かしらやり切れない、人間の暗部を覗き見るような筋立てが多い。

 凝った画面とあいまって、一話を読み終えるのになかなか時間がかかる。ズッシリとした手応えのある作品(「散桜記」と書いて、「ちりぬるを」と読ませる一話があったりする)。

 

 それにしても、石ノ森章太郎は絵が上手かったんだなぁ!と。

 今さらのように感嘆。登場人物の動きに躍動感があるし、静と動のコントラストが明確。女性のちょっとした仕草にも、奥ゆかしい愛らしさがある。

 

 オビに“最高傑作”とあるけれど、あながち誇張ともいえない名作。この「隅田川物語」以外の巻も、読んでみたくなった。一巻が¥590で安いし(笑)。

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 ながらく“ツンドク状態”だった本を読了。

 泉麻人の「昭和40年代ファン手帳」。、、、特に自分が昭和40年代のファンとは思わないけれど、面白そうだったから購入。したら安心して、読むのは後回し。

 ま、ここんとこのパターンなんだけど。

 本編もさりながら、巻末にある自民党幹事長(当時)の石破茂との対談にも興味津々。泉麻人が石破茂と高校の同級生とは!?その事実だけで笑いそうで、ついつい買ってしまった側面あり。

 

 で、ナカミの方は、、、?

 著者が自分よりも6歳上という事もあって、全ての内容に共感は難しかった。NHKの朝の連ドラ「おはなはん」とか、当時4歳だった自分は全く覚えていない(知ってはいるけれど)。

 

 やっぱりウルトラQなんかの方が、断然面白かった。

 あのブキミなテーマ音楽と、奇想天外なエピソードの数々は忘れられません。

 特に印象が強烈だったのは、宇宙からやって来た怪獣ガラモン。寝起きの田舎ジジイのような顔つきのくせに、やる事がなかなかあくどい。自衛隊のミサイル攻撃にもびくともしなかったし。

 それから未来からやって来たケムール人。「フォッ、フォッ、フォッ」と意味不明に笑いながら妙なフォームで街を走る姿は強烈。自分の町には来て欲しくなかった。

 

 で、そのモノクロ映像の「ウルトラQ」の翌年、カラーで始まったのが「ウルトラマン」。、、、いやぁ、好きやったなぁ。ミイラ怪獣ドドンゴとか雪山怪獣ウー、どくろ怪獣レッドキング。妙にドン臭そうに見えた科学特捜隊のビートル号。懐かしい。

 でも、自分が最もイレ込んだのは、次の「ウルトラセブン」。

 これはカッコ良かった。

 ウルトラマンより遥かにダークでイカしてた。モヒカン刈りみたいな頭から、アイスラッガーを飛ばすのにシビれた。スペシウム光線よりも盛大な、エメリウム光線は威力抜群に見えた。

 エレキングやキング・ジョー等々、敵役の怪獣のデザインも洗練されて強かった。ウルトラセブン、ボロボロになりながら辛くも勝利をおさめる感じ。

 そのプロットも、子供心にも異様なリアリティを感じさせた。

 ワーグナーの序曲みたいな音楽で始まるテーマソングも良かったなぁ、、、。

 

 けれど泉麻人は、「仮面ライダー」には言及していない。社会現象になるほど、大流行したのに。僅か6年の年の差だけど、やっぱり興味が向かなかったんだろうなぁ、と。あれも本来的にはダークな設定で、主人公の仮面ライダーは悪の秘密結社「ショッカー」の裏切者だったりする。

 サイボーグじゃなくて、改造人間っていう語感がまた、生々しかった。クモ男とかコウモリ男とか、同じ町内にそんな悪いヤツが住んでそうな身近な不気味さがあった(うちの近所にはおりませんでしたが)。

 

 「昭和40年代ファン手帳」に話を戻す。

 当時は不思議でならなかったのが大学紛争。

 東大の安田講堂に全学連の学生が立てこもった所に、機動隊が放水を行っている有名な映像。小学校に入る直前だった自分には、大学なんて「???」みたいな場所。そこの学生が、どうして機動隊と抗争を繰り広げなければならないのか?

 両親に理由を尋ねたけれど、はかばかしい答は返って来なかった。たぶん、両親も解ってなかったと思う。

 

 うちの近所にも大学はあったけど、そこの学生達は機動隊に石や火炎ビン投げたりはしてなかった。、、、ま、うちの地元の警察には、機動隊なんてなかったんだけど(自衛隊はあった・笑)。

 

 これは、後のよど号ハイジャック事件やあさま山荘事件も同様。

 何だかエラい事件らしいけど、その内容について、具体的な事情はついに解らなかった。学校の教室でも、ちょっと話題になった記憶はあるけれど、友達も「、、、ん〜と」みたいな感じで。

 そんな事より、仮面ライダーV3のダブルタイフーンベルトの方がよっぽど小学校低学年男子には重要だった。

 

 そして、大阪万博。

 これは痛切に行きたかった。

 「行きたい!」とゴネたんだけども、両親は全く取り合ってくれなかった。それというのも、うちの両親は揃って行列嫌い(笑)。人気のパビリオンに数時間も並んで入場っていうのが、億劫でたまらなかったんだと思う。

 また、その頃は山陽新幹線なんていう便利なものはなかったし、瀬戸大橋も着工すらしてなかった。四国から大阪まで出るのは、一仕事だったんである。、、、あぁ、時代を感じる(笑)。

 

 で、万博ゴーアーの同級生たちが、夏休みの工作に紙粘土で作った“太陽の塔”なんかを持って来たりするワケで。あれには激しい羨望を禁じ得なかった。

 俺も実物を見て作りたかった、“太陽の塔”。

 あのフォルム、物凄く好みなのに、、、。そんな友達が作った“太陽の塔”は妙に頭でっかちで、「違うだろう!」とツッコミたくなったもんだった。

 それに、そういう連中に「月の石、どうだった?」って尋ねても、「う〜ん、普通の石やった」みたいな感想しか言わない。お前の目はフシ穴か?

 、、、アポロ11号が持って返った月の石やぞ?

 そこらの家にある、漬物石とはモノが違うんじゃ!

 

 、、、やっぱりお前じゃなくて、俺が万博に入った方が有意義だった。

 今からでも遅くない、この俺を連れてもう一回万博に行くよう、お前の両親に頼め。今日帰ったら、すぐに頼め。、、、理不尽なイラダチは、止まる所を知らなかった。

 

 面白かったのは、昭和451017日の歌謡曲のヒットチャートが掲載されている事。以下の通り。

 1位)走れコウタロー(ソルティ・シュガー)

 2位)命預けます(藤圭子)

 3位)男と女のお話(日吉ミミ)

 4位)X+Y=LOVE(ちあきなおみ)

 5位)手紙(由紀さおり)

 

 我ながら驚く事に、この中で4位のちあきなおみの曲以外は今も覚えている。ちょっと歌う事も出来る(笑)。この中で好きだったのは、5位の由紀さおりの曲。マイナーな曲調ながら、早いテンポで歌われる歌詞に興味を惹かれたから。

 特に“二人で育てた、小鳥を逃がし〜♪”っていうフレーズが忘れられない。レンアイ関係にある大人の男女は、一緒に小鳥を育てたりするんだ!?っていう新しい知識に激しく驚いた。、、、自分はそんな事しなかったけど。

 

 それから、日吉ミミの「男と女のお話」も忘れられない。“恋人にフラれたの?/よくある話じゃないか〜♪”などと、ミもフタもないフレーズで歌が始まる。、、、そんなによくある話なんだろうか?自分の周囲では、聞いた事もないんだけど。

 こういうフレーズを、日吉ミミの妙に耳に粘りついて来る声で歌われると、不思議な説得力があった。子供の自分でも、ついつい「そうだよなぁ」と納得してしまいそうになって。

 

 で、この曲は最後の部分で、必殺の言い回しが出て来る。

 “世の中変わっているんだよ/人の心も、変わるのさ〜♪”このナゲヤリな無常感がたまらない。孤独な日々の暮らしが、この身にスッと舞い降りて来る影がある。

 

 2位の藤圭子の歌は、何となく怖くて苦手だった。

 歌の冒頭から、“命、預けぇますぅ〜♪”とドスのきいたアルトの声で宣言されてしまう。小学2年生としては、「では、お預かり証をお出しします」とも言えない。

 だいたい、そんな大事なもん、ヨソに預けて欲しい。

 少なくとも、子供に預けるもんじゃないと思う。うっかり預けて、紛失されたらどうするんだろうか?

 

 等々、出て来る思い出話は尽きない、昭和40年代。自分と同世代の方々には、色んな事を思い出すキッカケとして実に楽しい一冊。もっと早く読めば良かった。オススメです。あ、以下は巻末の泉、石破両氏の対談のページ。二人の高校時代の写真がなかなか!

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知の逆転/NHK出版新書

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 ここしばらくの間に読んだ本の中で、最もエキサイティング(?)だった一冊、「知の逆転」。チョ〜面白く、書店で立ち読みして即購入。帰宅してから、一気に読了。

 

 ジャレド・ダイアモンド、ノーム・チョムスキー、オリヴァー・サックス、といった知の巨人達へのインタビュー集。ダイアモンドとサックスは、少し前に著書を読んでいたので興味津々(ダイアモンド“文明崩壊”&サックス“音楽嗜好症”)。

 

 内容は圧倒的。「世の中には、賢い人がおるもんやの〜!」とのけぞってしまった。とにかく、テーマを徹底的に掘り下げる知的パワーに脱帽。

 一方、答が出せない事柄に関しては、ハッキリ「解らない」と明言する。その上で、人類の将来的な文明像に関して、かなり明確な予測や提言を行っている。

 

 チョムスキーなどは、自分の理解では言語学者だったのだけど、語る内容を読んでいると、とてもその範疇にはおさまらない。国際政治や経済に関して、生半可な本職よりもよほど鋭く分析&解説してくれている。

 ブッシュJr.なんかコテンパンに罵倒されていて、ちょっと気の毒になったほど。、、、笑ったけど。

 

 とにかく、知的興奮に満ちた一冊。

 インタビューの質問事項が、統一されているのも面白い。個人的には、ダイヤモンドとチョムスキーの世界観(人間観)に刺激を受けた。

 ワトソンの語る内容も興味深い。やっぱりDNAの二重らせん構造を解明した人の言う事は違うわ!特にワトソンに限らず、登場した人達が教育の重要性に言及しているのも興味深いものがあった。

 

 右の「ジーノの家」は、イタリア在住30年余の女性が書いた随筆集。文章のリズム感が良く、快調に読める。これも面白く、アッという間に読み終えてしまった。ただいま再読中。

 

 でもね〜、老眼が進行して、本を読むのが少々しんどくなって来た。いちいち老眼鏡かけるのが、メンド臭くて(実は楽譜も同様)。

 特に、家族から寝静まってから寝床の中でじっくり読む楽しみが半減した感じ。やだやだ。

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 とうとう買ってしまった、「百代の過客」。
 この作品、大学時代に朝日新聞に連載してたんです。休日の朝なんか、下宿の近所の喫茶店で時々読んでました。「土佐日記」「紫式部日記」「蜻蛉日記」「更級日記」etc.日本の日記文学をとりあげて論考した、記念碑的著作です。
 、、、あれは4回生の頃やったかなぁ。
 全てが面白かったわけではないけれど、興味深かったのは確か。

 その後、ハードカバーの上下巻で発売。「あぁ、全部まとめて読んでみようかなぁ」と思っているうちに見なくなった。古書店でも、そんなに出てなかったんじゃないか。

 時は流れて去年末、講談社学術文庫から発売。「あ、あれだ!」と思ったものの、文庫版なのに¥1,700のお値段(一巻本にまとまってますけど)。
 ど〜しよ〜かなぁ?と迷っておりました。
 講談社学術文庫って、全体に高くはあるんですけどね。

 で、30年来の思いをはらすべく、先日「えいっ!」と書店で購入した次第。こういう本なのに、既に6版を重ねてました。、、、売れてるんですなぁ。

 ただ、もう一つ、別なモクロミもあったりして。
 いえね、自分は合唱団で日本語の曲を振ってて痛感する事があるんですわ。「俺って、日本の古典文学について知らなさ過ぎるんとちゃうか?」なんて。

 音楽の中の言葉って、発音のあり方を規定するのは、その言葉に対する演奏者のイマジネーションだと思うんですよ。

 同じ「夕暮れ」という言葉を発音するにせよ、季節感だとか夕暮れのどんな段階なのかetc、歌い手の想像力に委ねられる部分は多々あるわけで。
 そんな心の動きの下に発音された言葉じゃないと、聴衆に伝わるものがない。逆から言えば、その“心の動き”を伝える方法論こそがテクニックなワケで(近頃は、単純な上手い下手が言われ過ぎて、“何がどう上手いのか?”が不明瞭になっている傾向があると思う)。

 説明のあり方としては雑な気がするんですが、こういう部分を大事にした歌を作ろうと思えば、日本の文学的伝統にもう少し意識的であった方が良いんじゃないか?と。

 しばらく以前から、そんな事を考えてた私でありました。
 、、、実は高校時代から古典って苦手だったんですわ。回りくどい感じがして、あんまり自分の中に入って来なかった。ロックばっかり聞いてたから、当然っていやあ当然だけど。

 改めて読んでみると、やはり面白い!
 千年以上前の日記作者が、現代の我々の生活に引きつけられて観察される視点が、作品を身近なものにしてくれます。
 現代語訳もスマートな形でつけられていて、各作品のエッセンスを解り易く示してくれる。

 まだ読了したワケではないんですが、皆さんにオススメしたくなる一冊。読売文学賞&日本文学大賞を受賞しています。
 
 そういやD・キーンって、東日本大震災を期に日本に帰化したんだっけ。文化の理解者(&紹介者)として、望み得る最高の人を得た日本人。勇気づけられますね。

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 GW、世間のように遊びに行けない我が身を呪いつつ、読んで面白かった本を2点ご紹介。、、、あぁ、何かいじましい始まり方になってしまった(笑)。だって、ホントに遊びに行きたかったんだし!

 左が「ベートーヴェンの生涯」青木やよひ/著、平凡社新書。税別\920。
 これは名著です。
 ベートーヴェンの評伝っていうのはロマン・ロランを始めとして山ほど世に出てます。

 さりながら、そのどれもが客観的事実には乏しかったり、事実関係に誤認があったりする。著者はそれらを一つ一つ検証しながら、丹念にベートーヴェンという人間の本質をすくいあげてゆきます(21世紀に入ってからも、ベートヴェン関連の資料がぼつぼつ発見されているようで)。

 特に印象的だったのが、ベートーヴェンと周囲の女性達との関係。
 いえね、私は昔から思ってたんです。
 「こんな人が、女性にモテないわけがない!」と。
 そこら中の女性にふられたような言い方されてたじゃないですか。傍若無人で粗暴な男だった、みたいな。

 でもね〜、それはおかしいんとちゃうか?と。
 だってあの時代、世界最高のピアノの名手なんですよ!?
 「月光」を書いた人ですよ??
 ルックスだって独特の雰囲気があったようだし、そういう男がモテないわけがない。私はそう思ってましたね。

 実際、幼子を亡くした女性を慰めて「今日はピアノで語り合おう」と即興演奏のやり取りをしたっていう有名なエピソードがある(本書にも出て来ます)。
 そんな繊細な心遣いが出来る男に、女性が惹かれないはずがない。
 こういうエピソードが残っている作曲家、音楽史上に他の例がありますか?声を大にして言いたかったんだ。

 著者が各種の文書を比較検討した結果、ベートーヴェンにも多彩な女性との交流があった事が明らかにされております。有名な「永遠の恋人」も、特定されているんです。
 、、、自分はこれらの新しい事実を盛り込んだ上で、ベートーヴェンの伝記映画を作り直して欲しいぞ。G・オールドマンがベートーヴェンを演じた映画があったけど、あれは見てると複雑な気持ちになったから。

 もう一つ。
 ゲーテとの交友ですが、枢密顧問官だったゲーテが、野人とも呼ぶべきベートーヴェンの物腰を嫌悪してそれほど親密ではなかったような説が流布してますが、あれも間違いのようで。二人の大芸術家は、お互いを認め合う親しい交流があったようです。
 確かに両巨頭ともいうべき二人ですから、端から見る分にはしっくりいかなくて当然のようにも思えます。
 が、そんな事はなかった。ゲーテも楽聖には、破格の待遇で接していた事実が記されているんです。

 繰り返しますが、名著だと思います。 
 ベートーヴェンに関して他の本読むぐらいなら、先ずこれを。
 自分に関して言えば、後期の弦楽四重奏曲やピアノソナタを見る視線が、変わって来たように思います。
 巻末の注釈や年表も秀逸。
 これを読むだけでも、興味がある人には面白いはず。すみずみまで充実した、最高の仕事が詰まっています。

 右はここんとこハマっている乙川優三郎の短編集「武家用心集」集英社文庫、税込\570。
 この人の小説を読む度思うのが、人間観察の鋭さ。
 どんな人物を描いても、キャラクターに陰影というか奥行きがあるんです。
 決して単調な人物描写には終わらない所がある。誰にも長所と欠点があり、全き善人もいなければ、その逆もいない(当然なんだけどね)。

 そんな普通の人々が織りなす物語が、本当に身近に感じられて「上手いなぁ!」と思います。練り上げられた文章も、読んでいて心地よい。現在の時代小説の書き手の中では、文句なくナンバー・ワンじゃないか?

 この短編集の中には、少なくとも傑作が三編ふくまれています。「田蔵田半右衛門」「邯鄲」「向椿山」がそれ。
 筆致は地味で淡々としていながら、読後の不思議な明るさが印象的。「邯鄲」なんか、読んでて目頭が熱くなった。実にエモーショナル。小説を読んでこういう気持ちになるのは、ずいぶん久しぶり。

 、、、何となく、チェーホフ的な雰囲気を感じてしまうのは、自分だけだろうか?物語の世界は、ずいぶん異なるんですが。

 後から知ったのですが、この短編集は中山義秀文学賞を受賞しているらしい。
 「さもありなん」の一冊です。
 GWにおこづかいが余った人は、是非ご一読を。余ってない人も、読んでくれてOKだぞ。文句なく面白いんで。

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