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現総理大臣(2010.07.18)である管直人氏は久しぶりの庶民出身の総理であり、同時に55年体制以来、二人目の自民党を所属した事がない総理大臣でもある。
自民党出身でなく、お父さんが政治家でもない総理大臣は村山富一氏までさかのぼるが、
この村山氏は総理として印象が薄く、同時に政権担当能力のない社会党が支持母体であり、自民党の与党になりたい病が氏を総理に図らずも押し上げた感があるので、管氏のような権勢欲の強い人と比較するのは妥当でないかもしれないとは思っている。
戦後政界では総理の座を争って幾度も政争が繰り広げられいるが、自らの意思ではなく周囲からの推挙によって総理に就任した数少ない一人でもある村山富一氏。
実際、当時、打倒小沢氏を掲げ、倒閣を指揮した野中元自民党幹事長は、後に村山氏に申し訳ない事をしたと語っていたが、氏は総理になるベキではなかったと思うし、器でなかったと個人的に思っている。
それは、本人も自覚していて、後日、そう回想していたが。。。正直、国民にとって迷惑な話だったとも思っている。(苦笑)
この場合、一見、自民党に問題があるような論調、文章に感じるかもしれないが、私、個人としては受けた村山氏(社民党)に一番の問題があり、幼稚な感情、小沢氏憎しだけで行動した社民党に一番の非があったと分析している。
当時、社会党は、政権与党内でも、野党時代と変らぬ反対党であり、重要な政治課題に対し党として答えを出せないほど、政権担当能力が低かったようである。
その社会党の党内調整の遅さに、しびれを切らした小沢氏が、動き過ぎて自滅したのが93年の政変だったのだが、その大本は社会党だろう。
そして村山氏は首相になり理想と現実の前に結局、苦悩し思考停止に陥ってしまった。
その懊悩を考えると気の毒だったとも思う。
福島社民党党首も首相になれば、普天間に関して、もっと懊悩したと思うが、彼女の地位はあまりに低く、責任がない事で、実に無責任に普天間問題を論じていた。
が、村山氏は日本の代表として決断しなくてはならず、自身の理想と現実の狭間で悩み苦しむ事になった。
ところで、村山氏は総理として相応しい能力を獲得するに至らなかったが、その理由はなんだろう?
関連記事:地位が人を育てるのか?
理想と現実は違い、単純に村山氏は理想(自分の政治信条)を選んだだけと感じている。
政治とは現実であり、その現実に対し理想は往々にして無力だ。
だから、為政者は、自身が掲げる理想に対し、現実を擦り合わせる実務的な能力が求められるのだが、その能力がないとは言わないが、村山氏は自身の理想を優先したかったようである。
村山氏の理想は、その人の根幹関わるモノであり、それを変える事を拒否したのだろう。
それ自体は個人の思想信条の自由であり、それを咎める理由はないが、日本国としては現実と総理の考え方が乖離していた以上、その影響はあったと思っている。
困難を避けるとは言わないが、その困難に対処する術をもたない場合、人は現実を見ない時がある。
村山氏は現実には気づいていたが、その対応を拒否したというか、どうしても個人の葛藤がある為に、対応が遅れてしまったのは事実であるようだ。
村山氏は総てを救いたかったし、皆を仕合せにしたかったのだろう。
が、何かを為す時、必ず、救い切れない部分が発生する。
(全体最適化と部分最適化の違い)
その救い切れない部分を救おうと言うのが、村山富一氏の基本姿勢であり、これは個人として大変尊敬できる事でもある。
が、現実は全体最適化を求め、ある階層、地域には全体の為に我慢してもらう事が必要になってくる。
実際、村山氏は、成田問題等で真摯に対応していたが、やはり辛かったようでもある。
現実に対し、自身の理想との狭間で懊悩した政治家が村山富一氏だったと感じている。
こういった政治家が私は好きだし、応援はしている。
おそらく、村山氏はイタミを背負う地域の立場にたって、伴に苦しみ理解する立場にいたかったのだと思っている。
だから、本質的に利益やイタミを調整するTOPに向かなかったとだろう。
村山氏は情の人である。
本来、政治には情が必要なはずなのだが、なぜか?その結果は芳しくない。
如何に泣いて貰う事を説得できるかが、為政者の器だと思うが、村山氏は伴に泣きたかったのだろう。
日本の首相、為政者としては向かなかったが、声なき声を代弁する政治家こそが村山氏の本文だったと思っている。
いつか、村山氏のような人格者こそが、政治の世界においても成果を出せる事を願わずにはいられない。
閑話休題
そんな人の良い村山氏を担げ上げる当時の自民党は、それなりに嫌らしい役者が揃っていたのだろう。
知っていて担げ上げるのですから大したモンだ。
後日談を聞くと、逆に知っているからこそ担ぎ上げたようでもある。
だから、短期間で政権を奪取出来たのであろうが・・・
さて、今の自民党に、そんな泥臭い作業が出来る政治家がいるのであろうか?
権力は腐臭を放つ。
清濁飲み込ませる政治家、黒いモノを白いモノと見せる政治家も必要だとは思うが、情報の非対称を産み難いインターネット時代において黒いモノを白いモノと見せるのは至難になってしまった。
さて・・・
個人的には、本質に立ち返り、相手の隙を窺うのでなく、今こそ、正面から政策を、日本の未来を論じることで、自民党には政権を奪還して欲しいと思う。
また、民主党には奪還されないよう、日本の事を真剣に考えて自民党と政策論争をお願いしたいと切に願う。
一有権者として両党には責任ある政党として頑張って欲しいと願っている。
お願にゃい。
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政治家寸評
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細川政権に加わる事で社会党にも大臣病は伝染し、衆議院議長を輩出する事でその権力欲は頂点に達する中、自民党からの総理打診ですから、村山氏には断る術が無かったのでしょう。彼もまた犠牲者かもしれません。結果、彼等は何でも反対と言っていれば良かった立場から、全ての責任を背負う立場となり、現実問題に直面して潰れて行きました。彼等がそうなる事を自民党の森氏も亀井氏も予見しており、その後に自民党に総理の座が戻る事を確信しての連立政権だったと言えるでしょう。権力欲に取り付かれた社会党は自衛隊を合憲とした事で急速に支持を失い、少数政党の社民党になってしまいました。栄枯盛衰の感が有りますね。
2010/7/18(日) 午後 6:16 [ 憂国烈士 ]
村山氏は国際社会に於いては日本の恥さらしをした人東南アジアでは村山談話を曲がった形で言われ告がれているこれでは日本の立つ瀬が無いこんな人物を総理にした自民党も小沢もいい加減にしろ・・・
2010/7/19(月) 午前 8:31 [ ナベさん ]
村山については、そういう見方もありますか。けれど私は、村山にはそこまで好意的な評価は出来ませんね。阪神大震災の時(オウム事件もでしょうか?)の、対応のグズグズぶりで、やたらに人を死なせたのですから。こういった点は、人情味があるかないか、とは無関係ですから。
記事内でK99999FIVE9さんも仰るように、「非情になり切れない、現実対応よりも自身の理想を優先するような人物は、トップに適さない。」という箇所には同感です。
2010/7/19(月) 午後 2:16 [ - ]
憂国烈士さんへ
被害者と言うか、小沢憎しの行為と権力ですから、被害者と言うより、国民に対する加害者です。社会党は。
ただ、まぁ、その社会党の中でもマシな方が村山氏だったようなんで、やや好意的に書いています。
権力欲にかられ、自民党と同じ政策を掲げ、自民党と差異が無くなった以上、政党の政策実行能力が問われますが、彼らに、その能力が少ないのは疑いようがなく、当然、党勢を落として行きました。
現在もその過程ですね。
同じポジションには共産党もいますし、社民党の存在意義は小さくなるばかりです。
2010/7/19(月) 午後 9:10 [ K9 ]
kwm*m*20*0 さんへ
こんな政党の党首を日本の総理大臣に仕立て上げた自民党は、まさに国益でなく党益しか考えていないと糾弾されても仕方がないと思います。
特に村山談話は?内容ですし、最悪でした。
個人の想いを国の主張にして欲しくないです。
この談話で国益は損なわれたと思いますが、自民党は党益を優先してダンマリ。
ただ、あのまま小沢ちゃんが権力を握った方が良いかと言うと?ですし、現役の今を生きる我々にとってはええ迷惑でしたが、なかなか、当時の自民党は腹黒く活動していたようです。
個人的には、あんな夢見る政党に、キャスティングボード握らせるほどの議席を与えていた国民が悪いんだと思いますよ。
2010/7/19(月) 午後 9:16 [ K9 ]
ZODIACさんへ
社会党の中では比較的まともで話のわかる人だったようです。
ただ、一国の総理には向きませんし、国益より個人の想いを優先する所があり、正直、人間としては人格に対して好意的ですが、政治家としての力量、特に指導者としては最悪の部類でした。
一政治家として、田中正造のように活動するのが本人にも、日本にも良かったと思います。
2010/7/19(月) 午後 9:37 [ K9 ]
>阪神大震災の時の、対応のグズグズぶりで
これは言い訳出来ないかもしれませんが、当時、日本には危機マニュアルがなく、機能不全に陥っていたようです。
自衛隊を出動させる為には県知事の要請が必要なんですが、そういった要請もなく、いたずらに時が過ぎ、多くの命が失われてしまいました。
同時に、被災地の受け入れ態勢も整わずに、自衛隊を送っても混乱していたと思います。
今は当時の反省を基に今は危機管理対応マニュアル策定していますので、状況の把握は容易だと思いますが、当時の情報収集がテレビに頼っていた状況を鑑みると、村山首相だけの責任するのは気の毒です。
むしろ、危機に対して何も準備していない官僚に問題があったと思います。
ただ、村山首相に危機に対して非常の覚悟があったかと言うと、なかったうような気がしますので、やはり指導者として失格だったと思います。
2010/7/19(月) 午後 9:37 [ K9 ]
人には器があると思いますが、村山氏は一国の宰相として器が足りなかったと批判されても仕方ないでしょう。
多少、カネに汚くても、有能な政治家の方が国家に与える損害は少なく、カネにきれいで人に優しくても指導者に向かなくては国家に大いなる損害を与えます。
私が好意を寄せるのは村山氏の人格に対してのみであり、能力については(苦笑)。。。
村山氏のような人格と政治の能力が一致しないのは残念な話しですが、歴史でも見ても、一致する人っているのかしら?
ってふっと疑問に思ってしまいました。
だとすると、今の日本の選挙で選ばれる人はダメですな。多分。
2010/7/19(月) 午後 9:39 [ K9 ]