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謹啓
このたびは弊社で販売いたしましたおせちにつきまして納品の遅れ商品の内容でご購入いただいた皆様に多大なご迷惑をおかけいたしました。
謝って済む問題でないことは、重々承知の上でお詫びいたしております。

商品品質は調理からお正月まで期間の問題を事前にテストし調理方法もマネージャーと確認をとりながら、安心できるものを選択して参りました。

衛生面につきましても、店内全体を冷やしキャップ、マスク、手袋、調理用衣類等を着用で調理から詰め込みまでを行っております。

この問題に至った経緯としまして広告掲載しました内容と比べてボリュームが足りないことと納品の遅れは、500セットの調理と詰め込みに予想以上の時間がかかり納品が遅れるという事態が発生してしまいました。

出来ないと判断しキャンセルの依頼をするべきところを、出来ないものを無理に行ったことがこのような事態を招きました。

この責任は2011年1月1日をもちまして株式会社外食文化研究所の代表取締役を辞任することと相成りました。

皆様に大変なご心配をおかけしましたとことを深くお詫びしますとともに、これまでのご厚情に衷心より御礼申し上げます。

そして今回のおせちをご購入いただいた全てのお客様へ全額返金させていただき、ご迷惑をかけた償いをさせていただきます。

本来であればお詫びに参上すべきところ、甚だ略儀ではございますが、取り急ぎ謹んでお詫び申し上げます。

                                                         敬具

                   株式会社 外食文化研究所 代表 水口 憲治

                           エリアマネージャー 鷺直 剛司

                                                        店長 大立目 信之
 
 
 
 
この正月、ネット販売、共同購入のおせちが物議を醸し、その事件の主である、外食文化研究所のHPに、お詫びの挨拶に憤りを覚えた方は多かったと感じるが、それは作り手の魂を感じない、誇りを感じない、その姿勢にあったと感じる。
 
思うに、この外食文化研究所は、このお節を食べたいと思って作ったのでなく、売りたい、儲けたいで作ったのだろう。
その一方的な想いが強すぎるが故に、こんな情けない謝罪文を掲載するのだと思う。
 
私が作り手なら恥ずかしくて、情けなくて、申し訳なくて、自分の仕事のプライドに掛けて申し訳なく、悔しいさを滲ませるような謝罪文を作るのだろうが、己の欲の為に注文を多くとり、結果、遅配し、中身が違う事を一切恥じる気持ちを感じなさせないい、この経営者はきっと、自分が食べたいのでなく、自分が儲けたかっただけなんだろう。
 
以前、読んだプログで、通販コーヒーの味に注文を付けた記事があったが、その対応は当店の売りは安いですので、皆さま、その事を了解して飲んでおり、美味しいと評判で御座いますと、実にそっけいない対応であった。
 
別にその方は高いコーヒーと比較しているのでなく、安い同価格帯のコーヒーと比較しての話である。
これも同じである。
 
何か、日本は大事な何かを失い欠けている気がする。
その結果、何か一方通行の出来事が増えているような気がしてならない。
 
しかし、それは一面で消費者が求めた結果とも言える。
社会に関心持つと良いよね。農大教授の独白(?)
 
 
にも書いたが、関心が無くなる事で加速度的に、その市場の魅力は失われて行く。
 
 
タイガーマスク問題も同じだろう。
多くの施設関係者が喜んではいたが、『でもね』が彼らの本音だ。
 
善意は確かに素晴らしい。
が、関心のない善意は、何か押しつけがましい。
日本人は下ごころのない善意に概ね寛大であり、その善意に謝意を表したと思うのは、非常に良いことだと思う。
 
 
しかし、関心の低い彼らの想いとは、何か、申し訳ないのだが一方通行に感じてしまう。
タイガーマスクちゃん気をつけて
 
にもプロ友のココア共和国大統領閣下が声明を発表なさっているが、関心の低さがすれ違いを呼んでいるようだ。(残念ながらランドセルは公費で買われています。ムダではないのですが、公費は融通が効きませんので。。。)
 
私の知り合いの関係者は、その善意に謝意を示しつつ、でも、欲しいモノは。。。
っと言っていた。
折角の想いをより良いモノに昇華して欲しいと感じてしまう。
正直、施設関係者の多くは孤独だ。
社会の関心は低いと言わざる終えない。
だから、少しでも関心が高まる事は歓迎したいのだろうが・・・
 
贈る側の気持ちと受け取る側の気持ちがすれ違う時、それは本来の効果がない事を意味する。
それを避けるとしたら互いに関心を持つことだ。
その関心こそを施設側の方々は欲している。
 
思うに、ランドセルを贈った方々は自分が欲しいと昔思ったからこそ贈ったんだろう。
それが手に入らないと思ったから故の行動だが、それが相手にある可能性を考えられない。
ならば関心をもって施設を訪れ話を聞くのもありだと思うのだが。。。
善意は立派だ。
多くはその善意すら生じず、施設に無関心のだが、その善意が一方通行にならない努力を贈り手にお願いしたいとも感じる。
 
恋人に贈るような感覚で施設側に何かを贈って欲しい。
恋人に贈る際、相手の欲しいモノは何か必死に考えると思う。
ちなみに夫婦ならば、相手に聞いているだろう。
(聞かないで嫁さんに贈る方は少ないでしょう。リスク高いですから。)
 
作り手、売り手、贈り手、貰い手。
一方通行にならない意志の交流こそが大事と感じてしまう。
ある大学の工学部の学生に品質工学の専門家が講演を行なったそうである。
 
品質工学とは別名、田口メソッドとも呼ばれ、実験計画法や直行表を駆使して品質改善を行なう学問でもある。
創始者は本田宗一郎、豊田英二に引き続いて米国自動車殿堂入りする等、日本より海外で評価が高い学問でもある。
 
基本、自動車産業に関連深い学問だが、
その講演の際、その識者が驚愕したそうである。
 
250人ホドいる工学生の内、車を保有し運転しているのが一人だったと言うのだ。
(信じられなく二回ホド、確認をしたらしい)
 
如何にも最近の学生と思わなくないが、氏が驚愕したのは、その大学の学生が自動車関連に就職しているからだったとも思う。
そして資金を拠出しても良いから、若者に車を。っと訴えていたが。。。
その危機感はいかばかりだろうか・・・最も車は買い与えるモノ(受け身)でなく買うモノ(自発)だから、本質的な対応にならないのは言うまでもない。
 
さて、最近、工学部学生の質(純粋な学力でなく)が落ちたような気がするどうなのだろう?
同時に私達もだ。
共通するのは創りたい製品がなく、創りたい製品が設計出来ない事にある。
背景は違うが結果は同じ。
(売りたいモノがなく、売りたくないモノを売っているかもしれない)
 
 
つまりは欲しい製品を設計出来ていない。
 
 
今の大学生の場合は、文字通り創りたいモノがないように感じる。
根本は欲しいモノ(文字通りモノ)がないからだ。
(これはこれで記事を書けるのだが、、、今の若者は物欲より精神的な充足を重視する傾向が強い。家族、友達を非常に大事にする。)
 
モノが行き渡った成熟社会ならではの悩み。
そして、それは日本の工学部学生減少の一つの背景でもあるのだろう。
「まず隗より始めよ」を欠く日本
http://blogs.yahoo.co.jp/k99999five9/24258032.html
 
 
正直、数値でこう言った性能のモノを作ってというと、おそらく今の学生は作れるのだが(優秀ならば)、欲しいモノを作ってというと創れない気がする。
欲しいモノがないのだから創れないは当然とも言える。
何と恐ろしい事だ。
だから、品質工学の先生は驚愕し、危機感を持って私達に伝えたのだが・・・
その前に、その識者に訴えたいのだが、私達現役がどんなモノを設計開発しているかだ。
 
私達が設計開発しているのは、私達自身が欲しいモノでない場合がほとんどだ。
確かに安く作る技術課題をクリアするのは面白いのだが、わくわく感は俄然違う。
 
軽自動車の雄、スズキの今年のキャッチフレーズは
安い、軽い、燃費が良い
だ。
毎年、同じような売り文句が羅列されているが、そろそろ危機感を持って欲しいとも感じる。
 
確かに安い、軽い、燃費が良いは消費者の欲しいモノとも思うが、本当に技術開発陣の欲しいモノなんだろうか?
 
東芝とソニーの次世代DVDの規格戦争の時もそうだが、東芝の掲げたコンセプトは安いであった。
画質、性能ではブルーレイに劣る東芝が勝機を見出していた点は、従来施設を使える事で初期投資を抑えられる事だったのだが、実は初めから経営戦略的に安いで開発していたフシがある。
 
これが日本の製造業の現状だ。
必死に安いで作り、未だ商品が行き渡っていない新興国市場に製品を売りさばく。
もしくはカタログスペックで差別化を図り、必死に既存の市場の、成熟市場の買い替え需要を掘り起こす。
 
カタログスペック(高機能だが、ごちゃ、ごちゃ。誰もが使うわけでない)である以上、本質的にはブランドに昇華されるわけもなく、安いで作る以上、日本では価格競争力が維持できなくなり、同時に私達技術開発陣のたゆまざる努力によって進展して行く、安く品質の良いモノを作る技術革新によって製品のコモディティ化は益々進み、日本から産業が流出して行く。
 
確かに今日を生きる為に設計開発する事は大事だが、ここ15年の経営陣は今を稼ぐ事に集中し過ぎて、何かを忘れてしまったような気がする。
 
 
現日本の経営陣は日本の明日についてどう考えているだろう?
 
 
社会に安く、品質の良いモノを供給するのは意義深く大切な事だが、一方で作り手の使いたい、乗りたいモノを創るのも大事だろうと感じる。
 
食べ物屋で食べるのなら、俄然、店主が食べたい食品を出している食べ物屋の方が面白いし美味しい。
一方、儲けたいで安く作る商品は何か無機質で、作り手の情熱が伝わってこない。
(チェーン店の安く作るの情熱はマニュアルに昇華され易く、そこには情熱を感じる。しかし、彼らはそれを本当に食べたいのだろうか?安いにフォーカスし過ぎているかもしれない。消費者ニーズとしてはあるが。。。)
 
早い、安い、効率の良いは消費者の求めるモノの一つかもしれないが、作り手の求めるモノと乖離している場合が多い。
この辺り、バランスなのだが、最近の商品には情熱、パッションを感じない。
感じるのは早い、安い、効率の良いという無機質な情熱。
もしくは儲けたいという資本主義のパッションだろうか?
 
過度なマーケティングの成果とも言えるが、今や市場が求めるモノ以外のモノを日本の企業は開発させない偏狭さがある。
 
中国人がわざわざ、日本の秋葉原に来て買っていくモノは彼の地で売っていないモノであり、その代表格は日本の高級炊飯器だ。(日本製なら何もかもを買う訳でない)
その高級炊飯器市場を開拓したのは、一技術者の美味しいお米を食べたいとの情念だけで作られた製品である事を多くの日本人は知らない。
 
過度にマーケティングが発達した商品企画会議では、余りに高過ぎると跳ねられ続けたそうだが、執念で商品企画を通し、生産を渋る工場を説得すべく開発から現場に移籍してまで実現した商品。
 
 
その想いは自分が、その炊飯器を使って美味しいお米を炊いて食べたいからだった
 
 
私は情念、情熱の感じる記事が好きだし、どのようなモノにも情念が宿ると感じている。
魂を感じると言っても良い。
そして、その魂こそがブランドに通じるのだが・・・
 
今、私達の多くは欲しいモノを創っていない。(売ってもいないかもしれない)
同時に若者は成熟社会故に欲しいモノがない。
このまま行くと確実に日本の技術力、魂が失われるような気がする。
(但し、モノ作りの面)
 
製造立国以外の道を探す時が来たのかも知れない。
未だ私達の世代は経営方針さえ変えれば対応出来る可能性があるのだが、成熟社会の申し子達には、方針だけでは対応出来ない可能性がある。
 
欲しいモノを刺激するような仕事を若者に準備しないと、日本の製造立国の根幹に関わる何かが消失する事になるかもしれない。
 
そんな危機感を品質工学の識者のコトバから感じると伴に、私達自体が欲しいモノを作っていない現実がもたらす魂の低下を感じてしまった。
 
 
 
 
尚、
私事だが今年、わが社の事業本部長(常務)の目標は新製品の開発だが、付属で顧客が付いた必ず売れる新製品の開発だった。
それは既存の市場ニーズに沿うモノを開発して欲しい、つまりは直ぐカネになるモノの開発の要請である。
そして、確かな顧客のいる商品を、開発で企画しろと言う。
それを開発に探して来いとも言う。
商品企画や営業は何をしているのだろう。
まぁ、商品性能を理解せず営業をしているからだろうが・・・彼らも売りたいモノを売っているわけでないし、売りたいモノを企画しているわけでないからなんだろう。
 
 
新たな市場を開拓するとは文字通り市場要求がない世界なのだが。。。、その意味と既存がないまぜになっているかもしれない。
 
 
日本企業の現経営陣の多くが、日本の指導層(エリート)の多くが何か根源的な間違い犯しているような気がしてならない。
 
公共投資で内需を維持し、バランスシート不況脱出(バランスシート不況でもないのだが)を目指す識者に、現場のこの危機感を伝えたいが、彼らは現場にいないし、ましてモノ作りをしていない。
知らないにも関わらず産業立国を目指しインフラ整備を行なう。
 
無常だ。

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