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いよいよ取り調べの全面可視化の必要性が注目されてきました。
でも警察は、可視化には何としても抵抗があるようで、‘取り調べの監督’なるものを考案しました。 警察は、鹿児島志布志事件や富山氷見再審事件を受けて、平成20年1月に、「警察捜査における取り調べ適正化指針」というのを策定しました。 それを具体化したのが、国家公安委員会規則「被疑者取り調べ適正化のための監督に関する規則」。 この規則は、平成21年4月から全国の都道府県警察において実施されているそうです。 「警察捜査における取調べは総体としては適正に行われているとしても、志布志事件のように・・・国民の信頼が揺らいでいるわけであるから、制度として国民の信頼を確かなものにすることが求められている。・・・・取調べの適正化に資するため、警察部内でも捜査をしない管理部門(総務・警務部門)によって取調べの監督を実施する仕組みを構築することとなった。」とは、警察側の弁。 取り調べの監督!! (この場合の取り調べは取調室で行われる被疑者への取り調べを指し、参考人に対するものは除外) では取り調べの際の警察官のどんな行為が監督の対象になるというのでしょう? 警察は以下のように定めました。 〜『監督対象行為』〜 (イ)やむを得ない場合を除き、身体に接触すること。 (ロ)直接または間接に有形力を行使すること(イに掲げるものを除く)。 (ハ)殊更に不安を覚えさせ、または困惑させるような言動をすること。 (ニ)一定の姿勢または動作をとるよう不当に要求すること。 (ホ)便宜を供与し、または供与することを申し出、若しくは約束すること。 (ヘ)人の尊厳を著しく害するような言動をすること。 ★「監督対象行為」として以上の内容を定めたこと自体、ちょっと信じられません。 (イ)の「やむを得ない場合」とはどんなときなのでしょう? (ロ)の直接、間接に有形力(=実力行使=暴力)を行使するなんて絶対にあってはならないことでしょう。 (ハ)「殊更に」とは曖昧な言い方です。 「殊更に」でなければ、不安を覚えさせ、または困惑させるような言動をしてもよいということなのでしょうか? (ニ)の「不当に」も意味不明です。 具体的にどういうときに不当なのか、わかりません。 (ホ)も絶対にしてはならないことです。 (へ)「著しく」なければ人の尊厳を害するような言動をしてもよいということなのでしょうか? ※参考:「刑事法ジャーナル」2008−Vol.13 警察の取り調べの全面可視化について、警察と弁護士の双方からの文章が掲載されていました。 警察は意地でも「取り調べの‘可視化’」とは言わないようで、「取り調べの‘適正化’」と言っています。 警察の立場からの文章は、警察庁刑事局刑事企画課刑事指導室長の白川靖浩氏の執筆。 弁護士の立場からは、小坂井久氏、秋田真志氏。
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