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私は小学校の頃から占いが好きだった。
星座占いが主だったけど気になる男の子との相性なんかを密かに調べたりして友達と楽しんでいた。
子供の頃って分野ごとに好きな男の子が違っていて、勉強してるときはこの人、走るのが早いのはこの人で、水泳が得意なのはこの人で、と気になる人はいっぱいいたものだ。気になるのと惚れているのとはちょっと違う気持ちだ。
そのうちたくさんの誕生日を覚えてしまった。
今日は11月11日。A君の誕生日だったなあと思い出す。
A君とは中学校で同じクラスになり意気投合。よく話した。お互いの家にも行き来して遊んでいたしお互いの親からもニックネームで呼ばれて仲良くしていた。
でもそれは恋人ではなかった。本当に気の合う男友達だったのだ。
お互いに恋愛感情はいだいたことはなく、それどころか片思いの人の相談をし合ったり恋のキューピッド役をかって出たりしていた。
高校も一緒だった。私達はお互いの癖や考え方までよくわかりあっていた。
卒業式の日にA君は「かうちゃん、最後に二人で写真撮ろうな」と言った。
二人の関係もその日に卒業を迎えた。
卒業してからも何かと縁があるらしく偶然よく出会った。
会うととても嬉しかった。
今はよきパパとなっていると噂で聞いた。
彫りの深い顔立ちで奥まった優しい眼差しで家族を大事にしているであろう様子が目に浮かぶ。
毎年11月11日になるとA君を思い出す。多分これからも思い出すだろう。
そして今もアルバムにはあの頃のままの私達がいる。
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