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常連さんである「バンドさん」のコンサート・レヴューのなかにヴィヴァルディ《グローリア》RV589の記事があり、僕のヴィヴァルディ・コレクションの中にヴィットリオ・ネグリ/ジョン・オールディス合唱団/イギリス室内管弦楽団盤(フィリップス)がありましたので、さっそく聴いてみました。
僕は20年くらい前にヴィヴァルディに傾倒し、その作品を積極的にコレクトしていたことがあります。きっかけは、僕が心を惹かれたバッハによる編曲作品の原曲が、ヴィヴァルディのものであることを知ったからでした。もちろん、その前から《四季》は知っていましたが、それとは別個に興味を持ったのです。
アントニオ・ヴィヴァルディ(イタリア1678〜1741)は、ヴェネツィアで司祭の肩書きを持ちながら膨大な作品を残した音楽家で、彼の作品は当時のヨーロッパで絶大な人気を集めていました。
彼は、「赤毛の司祭」と呼ばれ、女子の孤児を養育する施設の音楽教師を務めており、そこの合奏団のために多数の器楽曲を作曲しました。
また、声楽作品も多く作曲しており、その中には50曲をこえるオペラも含まれています。
一方、宗教音楽でも、ミサ曲、モテット、オラトリオ等を残しています。これらの宗教曲は、オペラの歌唱様式が取り入れられており、豊かな表情と華麗で祝典的な雰囲気の作品が含まれています。
《グローリア》RV589は、ミサ曲の中の《グローリア》としてではなく、独立して作曲された作品であると言われております。編成は、独唱(ソプラノ、アルト)+合唱(四声)+管弦楽+通奏低音で、30分ほどの作品です。
全体は、明快で華麗な讃美の合唱曲ということができると思います。
ヴィヴァルディの合唱曲の中での有名曲であるということですが、聴き込んで行くと、かなりの傑作であると思えて来ます。
今回聴いた演奏で特に印象的だったのは、第5曲の「主なる神、天の王」のヴァイオリン・ソロ(ホセ・ルイス・ガルシア)とソプラノ独唱(マーガレット・マーシャル)によるラルゴです。
ソロ・ヴァイオリンのシチリアーノの伴奏にのって、ソプラノがのびやかに讃美をささげています。
ガルシアは《バッハ/2つのヴァイオリンのための協奏曲》でグリュミオーと共演しているほどの奏者で、美音のヴァイオリニストです。
マーシャルも素直で美しいソプラノを聴かせています。
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