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プリモレーヴィ『休戦』竹山博英訳 岩波文庫(赤717-1)/2010.9.16 第1刷

アウシュヴィッツを生き残った作者が故郷のトリノに生還するまでの9ヶ月の旅の記録
『アウシュヴィッツは終わらない』(朝日選書1980)に続く第2作目
一作目で1944年2月から45年1月のアウシュヴィッツ抹殺収容所での記録を世に示した。

..『アウシュヴィッツは終わらない』がレーヴィにとっての『神曲』の「地獄編」に相当するのだとしたら、本書は「煉獄編」に相当するのかもしれない... と訳者の解説にある。


ドイツ軍が撤退し病棟の病人はそのまま見捨てられ、10日後にロシア軍に救出される。
「八百人の囚人が残された。その中で、ロシア軍が来る前に約五百人が病気と飢えと寒さで死んだ。そして二百人が、治療を受けたにもかかわらず、到着の直後に死んだ。」(『休戦』の冒頭)
彼と共にアウシュヴィッツに運ばれた650人のイタリア系ユダヤ人の中で3人しか生き残れなかったという。

解放後に、即座に帰郷できたわけでなかった。ポーランドからウクライナを経て、ベラルーシまで移送され、長い待機の時期をすごしてようやく帰郷できるまでの記録である。(訳者竹山さんの解説)

プリモレービは、恨みつらみを一切かきつらねていない。この人に初めてであった時、それにはとてもびっくりした。科学者の透徹した目で人間というものを見ている。『これが人間ならば』(Se questo è un uomo 1947)(If this is a man)の邦訳が『アウシュヴィッツは終わらない』 である。

レーヴィは化学技師の仕事をしながら、四十二年間、作家活動をしたが、1987年に自死を遂げた。

徐 京植 著『ディアスポラ紀行―追放されたもののまなざし』岩波新書の中で、レーヴィが世を去ったトリノのアパートを訪れている。
いつだったかNHKで、徐さんがトリノのその場所を訪れる映像を流していたと思う。

手に入り易くなったので是非お読み下さい。


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