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DVD 『明日を夢見て』
Giuseppe Tornatoreジュゼッペ・トルナトーレの監督作品
・『ニュー・シネマ・パラダイス』 Nuovo cinema paradiso (1989)
・『明日を夢見て』 L'uomo delle stelle (1995)
・『マレーナ』 Malena (2000) [私がだいすきなモニカ・ベルッチの主演です]
・『題名のない子守唄』 La Sconosciuta (2006)』[これが一番好きかもしれない。アドリア海に面した国境の.オーストリア帝国の重要な軍事港湾都市であった町トリエステ]
・『シチリア!シチリア!』 Baarìa (2009)
トルナトーレを追い掛けているわけではないが5作もみている。シチリアがみたくて、結果こうなった。
1956年生まれの彼が描くシチリアは、幼い頃を思いだしての郷愁のようなものだろうか。二次大戦前から戦後にかけての時代を舞台にした作品が多い。
シチリアの州都パレルモの東10kmの場所に、海に面した5万人の町Bagheriaバゲーリア(『シチリア!シチリア!』の原題 Baarìaバーリアはシチリア方言)が彼の故郷である。そこでみた様々な人のたちの断片が彼の映画には散りばめられるのであろう。
私が子供の頃の記憶を考えてみる。近所のおじいさん、お兄さん、行商の売り子の人、、さまざまに浮かぶ映像は、鮮明ではあるがその前後の状況とかその映像の意味するものとか関連づけられるようなものがなく、その映像だけがきりとられた一瞬の場面として出てきて、その事象の意味合いを納得するのには、これまでつちかった歴史の勉強とか社会学的な知識とかを動員して解釈することになる。彼の場合もそうであろうか。
この映画には、彼の記憶に残る人々が多数登場する。
映画俳優を発掘紹介するという詐欺師のカメラの前でさまざまな人が本音で話す。
孫を売り込む爺さん、台詞が覚えられぬ兄弟、セックス自慢話をする男、娘の代金を体で払う母親、『神曲・地獄編』をシチリア語訳で暗唱する曹長、イタリア統一のガリバルディシチリア上陸戦争の生き証人112歳の爺さん、スペイン市民戦争(対フランコ国際義勇軍)の話しをする老人、星空を話す羊飼い、ホモ、山賊の兄弟、警官、シチリアの作家ヴェルガの名前をだして同士だと思い違いをする共産党員、のちに署長になり彼を逮捕する警察官、マフィアボスの葬儀、かれをヂュークだと騙ス詐欺師、そして孤児のベアータ(至福という象徴的な名前)。町を出てローマに行くことを夢見る人たち。
まるで文化人類学調査のようではないか。
この人物たちは真実を話してはいるのだが、どこかお決まりの感がする。途上人物たちの選び方もふくめてなんだけれど。
彼が少年の頃にみた人たち、記憶のかけらをつないだんだろうが、それを台詞で説明をする。その説明が、、、彼らの人生とほんとうに関係がある話しではなくて単なる夢ではないのか、、かれらの状況説明にはなっているのでしょうが。
ここが彼特有のソフトフォーカスされた、甘い調子になっているんだろう。
この映画は1995年のもので1989の『ニュー・シネマ・パラダイス』のすぐ後のものだから資料集めを映画に仕立てたものか。
シチリアを知る一部にはなるのかもしれないが踏み込みが浅いので、、、、
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