Sculptor Gon Shinji WORLD

44年間生きた場所から移動中 住居は近場に確保 制作場所はあちこちに分散中

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原発の再稼働の準備がすすめられている。沖縄辺野古の海の埋め立て準備もすすめられている。
福島の被爆による甲状腺癌の子が新たにでた。そして海外派兵のための憲法改正を公言し出す。
笹子トンネルに象徴されるようなインフラの老朽化による補強点検予算がどんどん膨らむのに新たな新幹線工事や道路拡張工事は相変わらずである(韓国の高速事故は、同様の経済拡張政策が根本にあるからだと思う)


311の衝撃は忘れ去られようとしているように思われる。その波におされてユルくなっている自分に気づく。
そんななかで昨日借りてきたこの書に目を洗われた。
少し紹介します。




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 図書館で返本し新刊書棚からかりてきた
 パリはどこの都市よりも好きなんだけれども、フランス哲学や文学には疎いのでマグリット・デュラスを知らなかった。
 また、この本を44年ぶりの新訳をされた仏文学.欧州地域文化研究の東大名誉教授 工藤庸子さんもはじめてでお恥ずかしい


 訳者ノート(p199-220)より少し引用を(傍点が打たれている箇所を、斜体文字で表しました)

 マグリット・デュラス(1914-1996)―およそ五十冊の本を書き、少なからぬ数の映画・演劇をやり、反体制の政治活動、女性解放運動、メディア絡みの文化活動にも積極的にかかわった。・・・
 デュラスの『ヒロシマ・モナムール』は、レネの映画(1955製作。邦題『二十四時間の情事』)のために書かれた「脚本」でしかないのだろうか。物語としては、広島を訪れたフランス人の女がたまたま出逢った日本人の男と束の間の愛を生きるというだけの話である。
 簡素なドラマをささえているのは、映像メディアとの遭遇から生まれた前例のない散文テクストなのであり、ここで力強い女性文学が生まれて、近代小説の伝統から鮮やかに離反する・・・

1 破局(カタストロフィー)について
 デュラス生誕百年の出版企画にヒロシマ・モナムール』の新訳を、という選択には哲学的といってもよい動機があった。「フクシマの後」にあらためて、1958年に構想された「ヒロシマ」を読みなおすことができるのか。ようやく語るべき言葉を模索しはじめた2014年のわれわれは、デュラスのテクスト上に応答する言葉を見出して、遠くから呼びかける声を聞きとることができるのか。まずは「シノプシス」より
 
  ヒロシマについて語ることは不可能だ。できることはただひとつ、ヒロシマについて語るこ との不可能性について語ることである。ヒロシマを理解することはのっけから、人間精神が陥 る典型的なまやかしとして、ここに定立されている。(8ページ)

 日本人の男はフランス人の女に執拗にくり返す。「きみはヒロシマで何もみなかった」と。「かたり得ぬもの」「表象不可能なもの」としての「ヒロシマ」ージャン=リュック・ナンシーの『フクシマの後で』を引用しよう。
 
  アウシュビッツとヒロシマという二つの名に共通するのは、境界を越えたということである 。それも、道徳、政治の境界ではなく、あるいは人間の尊厳の感情という意味での人間性の境 界でもない。そうではなく、存在することの境界、人間が存在している世界の境界である。言 いかえれば、人間があえて意味サンスを素描し、意味を開始するような世界の境界である。

 ジャン=ピエール・デュピュイ『聖なるものの刻印』からも一文を。

  われわれの世界は破局に向かってまっしぐらに進んでいる、そうわたしはひそかに確信して いる。人類が歩んでいるのは自殺につながる道である。わたしは破局を単数で語っているが、 それはなにか単一の出来事を指しているのではなく、不連続性や臨界の超過、破綻、根本的な 構造変化、そういうものが相互に影響し合って、これから生まれてくる世代に未曾有の暴力で 真っ向から打撃をあたえるような、あるシステムのことを念頭においている。
 ・・・
2 一九五八年、そして、その後
 ・・・
1958年前後のフランスで、文学と映画が決定的な出会いを経験する機運は熟しつつあった。
 ・・・
 ・・「原爆映画」ではなく「恋愛もの」であり、主人公たちは破局の証人=目撃者にすぎない。この方針で両者(レネとデュラス)は意気投合し、監督はデュラスに、好きなだけ「文学」をやってほしい、カメラらのことは忘れるように、と念をおす。・・・
 ・・・
 ・・「本番」(となるはずの映像)と「メイキング」(製作過程の映像とみなすべきもの)が同居する不思議な構成は、ある種のメタフィクションとよべるのか。・・
 ・・・
3「テクスト的な現実」としてのヒロシマ・モナムール』 
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 ・・作品の成立過程・・構想メモ・・女=リヴァの戦時下のヌヴェールでの生活・・ドイツ兵との愛、身体の相同性や狂気の体験・・ヌヴェールでの「丸刈り」と「ヒロシマ」への言及・・      (イタリア映画『マレーヌ』で終戦時にリンチを受け丸刈りにされたモニカ・ベルッチを思い出しました)
 ・・・
4 イマージュ、音、声を切断する
 ・・・
 ・・公開されたばかりの映画を観た遠藤周作は、・・「朗読風に呟く台詞の美しさ」を讃えてこんなふうに語る。冒頭の会話は「二人の人間の苦悩を通しての宗教劇のもつ悲壮さと荘重さ」をみごとに創り出しており、「私は広島をみた」「」いや、あなたは広島を見なかった」という台詞の反覆は「宗教詩的」な美に高められていた。(『キネマ旬報』1959夏・特別号)。
・・・
5 デュラスの手
6 『グラディーバ』あるいはフロイト的妄想
7 本と映画と破局論

刺激的な内容が続きますが、お昼が終わったのでこのへんで終えます。


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