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フジタの絵を検索していて以下のサイトを見つけました。
究極の戦争画−藤田嗣治 @NHK:極上美の饗宴 7.11
NHKのTV番組の内容を書かれたものですが、tvを見ているのでないから、前後の文脈やニュアンスが分からないので、全面的におんぶするわけにもいかないのですが、野見山さんや菊畑さんといった作家の発言なので一部抜き書きさせてもらいました。
このサイトでは戦争画に関しての他の記事も書かれている。興味のある方はそちらへどうぞ。
番組出演者は、
野見山暁治(画家)・司修(画家)・菊畑茂久馬(画家)・笹木繁男(美術研究家)・蔵屋美香(国立近美課長)・佐々木一郎(アッツ島生還者)・松永恵子(サイパン島住民生還者) 以上の7名。
《アッツ島玉砕》
補給依頼を無視されたアッツ島守備兵 最後の夜襲 肉弾戦の様子が書かれている。
米軍の捕虜となってアッツ島から生還した佐々木一郎氏の証言は「圧倒的に性能の良い米軍の鉄砲に向かって突撃していっただけで、とても肉弾戦といえるものではなかった」。
大本営発表では「全員玉砕した」。「全滅」ではなく「玉砕」の美化表現が初めて使われた。
3ケ月後、上野で公開。賽銭箱が置かれ、人々は画の前で合掌。藤田は軍装で、直立不動の姿勢で立っていた。
「山崎部隊合同慰霊祭」2638名が「軍神」に祀られ、アッツ島玉砕は紙芝居や顕彰国民歌のテーマにもなった。
笹木繁男氏は、「何かそこに光明がないと、利用できないので、軍神に祀り上げ、さらなる戦意を鼓舞したのであり、その意味で、藤田のこの画は戦意高揚を企図した教科書的な絵画となった」
菊畑茂久馬氏は、この画から崇高な祈りが生まれてくるのを目撃して、自分自身、感動に立ちつくした記憶があるとのこと。「藤田は、絵描きの業として、西洋人に匹敵する歴史的名画を描く好機が到来したと思ったのであり、この画はプロパガンダといったものを突き抜けた名画である」というのが菊畑氏の意見である。
《サイパン島同胞臣節を全うす》
米軍は昭和19年6月15日に7万人が上陸、わずか1月で住民を含む日本人4万人が戦死した。
当時サイパン島に住んでおられた松永恵子氏の記憶は鮮烈である。
壕に隠れていた時に、『赤ちゃんを泣かすな』と責められた夫婦が、『その子を殺して埋めて帰ってきた』という話は真実の証言。岬から飛び降りる女性たちのうめき声や恐ろしい音を聞いていたという話も耐え難い。
大本営発表は、「在留邦人が軍に協力し、将兵と運命をともにした」と自決を賛美。
朝日新聞の「世界を驚かす愛国心」の記事をフジタは参照にしたのではないかとの指摘。
昭和20年3月10日に、東京大空襲、藤田のサイパン画は4月13日に上野美術館で公開。
この頃、沖縄に米軍が上陸し、軍民一体となって動員され、15万人以上の沖縄県民が犠牲になった。
菊畑氏は、「こんな悲惨な画が戦意高揚になりますか?」という疑問文でこの画の芸術性を暗示された。
野見山氏は、当時この画を見て、画家の業のようなものを感じ、「自分が描いたら、憲兵に引っ張られるような」反戦的な画だと感じたという。
司修氏は、「悲惨なもの」を「勇気あるもの」と捉えさせ、「一億玉砕」の信念を植え付けたのだと。
笹木繁男氏は、「藤田のこの画には戦意高揚と悲劇賛美の二面性があるが、画が描かれた時代背景を十分に理解したうえで評価しなければならない」
8月15日に終戦、、藤田は全作品をアトリエに運び込み、日本語の署名に英語で T. Foujita というサインを追加し、皇紀2605年を1945に書き変え、「我身ヲ以テ太平洋ノ防波堤トナラン」という文を消したりした。これらは、野見山暁治氏の重大な目撃証言である。
引用元の 2012-07-12 15:04 をご覧下さい
フジタの絵は作家当人が認識していたように戦意高揚の為の強力画であったことは紛れもない事実であったと思いますが、絵画として一級品であることは否めません。
日本の戦時下に於いては、反戦のレジスタンスは、ほとんど不可能に近いことだったろうと思います(近隣住民の通報、報復とう)。
菊畑茂久馬氏の「こんな悲惨な画が戦意高揚になり
ますか?」という言、私もそう思います。
西洋の宗教画などからの発想した構成だとしても、FUJITAが一人づつ描きながら何を思ったかは分からないけれど、展示されたこの悲劇を見た者たちが一億総玉砕に心を向けたとしたら、それは画家の責任ではない、盲いになっていた国民一人一人の責任だと思います。
保守独裁政権下で、海外派兵そして憲法の改正構想が進み、国家の個人にたいする締め付けがどんどん強まっている。
弱い個である私たちはどのように生きていくのかを覚悟せねばならない状況になってきているんだと感じます。
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2015年04月19日
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