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『 多摩川野外美術展’88』は、昭和が終わる最中に多摩川の河川敷公園で開催した展覧会です

わたしが出品した作品は、ブナの大木でした。
製紙原料のチップとなる運命でしたが私がピックアップし化粧直しをして都会の観客の前にでてもらいました。
会期終了後は出生の地の近く、育った地の風が吹く場所で静かな余生をすごしています。

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木の作品を外に置くのは勇気がいる
地面からの湿気を防ぎ、直接に雨があたらなければ大丈夫です
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同級生の議員をとおして寄贈した
台座の米松は彼が手配してくれた
平成元年の文化の日の日付で大町市長からの感謝状がとどきました

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故堀内正和さんに多摩川展の記事をお願いし、この作品のことも言及された、良い想い出です。




この北側の公園のトチノキに実がびっしりとついていました
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名称  多摩川ふっさ野外美術展'89 TAMA-RIVER FUSSA OUTDOOR SCULPTURE EXHIBITION
会期  1989/22/3〜11/19
イベント 11/5.12.19 色をぬるって たのし石うれし石  11/11 蔡国強 火薬イベント
会場  多摩川緑地福生南公園(東京都福生市南田園)
主催  多摩川野外美術展実行委員会
後援  福生市.福生市教育委員会.秋川市教育委員会.西多摩地域広域行政圏協議会.読売新聞社
協賛  村内美術館.芳林社.西友福生店.東京電力株式会社.ヘルスマジック.多摩自慢.日興證券.エプソン
協力  ホルベイン.熊川神社.kANAI.細谷火工.田村建設.ギャラリーK

出品作家は19名 30才前半から40才半ばまでの作家たちでした。

主旨
1. この展覧会は住民を対象として開催する。
2. 文化活動の最先端で様々な可能性にチャレンジしている現代美術の世界と生活の場である地域社会とが無理なくしぜんにかかわれる展覧会とする。
3. 各作家のピュアな思想と現代美術の自由さが、今後の世界を担う子供たちの限りない可能性を育てるものと考える。
4. その為のより有効な空間として、多摩川緑地公園を設定する。
 ここは、公園としての空間と、多摩川としての空間という要素を合わせもつ。同時に、日常の空間であり、且つ日常に埋没せぬ空間でもある。
5. 住民と 現代美術の生のふれあいの場としての本企画は、「美術界」に囲いこまれている現代美術と、現代美術を商品としてしかとれえられぬ社会に風を通すものと考える。
PURPOSE OF EXHIBITION
1.This exhibition is being held for the enjoyment of citizens of Fussa.
2.It will be an exhibition whitch brings together the world of contemporary art, which pushes at the limits of possibility on edge of culture, and the society of a provincial city where ordinary people live in a nomal way.
3.We believe that the creative ideas of the individual artists and the freedom demonstrated by contemporary art dan help bring out the limitless potential of the children who will be responsible for the future of the world.
4.The site selected as an effective space for this purpose is Minami Koen(South Park) in the Tama River green zone. This site combines the environment of the park and the environment of the Tama River. It is an environment whitch is part of the everyday life of society, but escapes from the everyday by its extension into the worldof nature.
5.This project aims at creating a point of meeting between ordinary people and contemporary art with the purpose of bringing fresh air into both the enclosed world of contempoprary art and a society whitch only understands art as a commercial product.

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 府中市美術館が「多摩川で/多摩川から、アートする」を開催している。
 1988年から始めた私たちの多摩川野外美術展ですが、多摩川を会場とする美術展示の正式な許可を建設省から取り、1991年の府中展では流域協議会(建設省京浜工事事務所と流域市町村、東京都、神奈川県が構成員)との共催のかたちにまでたどり着き、ようやく認知されたと思ったのですが、今回の府中美術館の企画展には全く関わりがなかった。ただ、89多摩川展福生へ出品の蔡国強氏(府中美術館企画にリストアップされた12作家の一人)と90展福生91展府中へ出品した坂口東京芸大教授(同展カタログへ写真資料として掲載)の二人だけがピックアップされている。
 多摩川野外美術展の企画責任者としては、出品作家43人、延べ人数で96人総日数74日を忘れられる訳にはいかないので、このサイトに徐々にですが記録を残そうと思います。
その第一弾
 蔡氏のことは評論家の鷹見明彦氏が10/24に講演会をしました。講演会でも企画展の中でも触れられなかった彼の野外へのデビュー、多摩川展は、私のところですべてが進んだのでそのことを少しだけ記そうと思います。
 恐らく1989の早い時期と思いますが国立駅から10分ほどの画廊での彼の個展を私は見ました。竹のすだれの紙の部分が何カ所も焼けこげて穴があいている作品でした。その頃の私は、多摩川展に向けて、ソウルの作家 都dohさんに参加を呼びかけokをもらっていた。アジアの作家を他にもと考えていたので、画廊主から蔡さんの住所を聞き電話した。新宿のファーストフード店の2階で「多摩川展に参加したい、火薬の使用許可を取ってほしい。高見さんと丸玉屋さんに世話になってあの個展をしたが、今回は自分の力でやってみたい。」とのこと。
 私の展覧会への外国からの作家には出来るだけ協力をしようというのが方針としてあった。都さんの場合は、JR拝島駅に協力を求め作品素材にする枕木を手配したり、彼が製作中は我があばら屋で合宿状態。その為の準備に早稲田奉仕園の集中ハングル講座に10日間通いもした。 
 蔡さんのための火薬使用許可に動き出してみると、あちこちの役所へ行かねばならない。本当に大変でした。(私はプレッシャーがくるとアドレナリンが出る高血圧タイプなので本当に良かった。酒量はどんどん増えましたが!) まず警察署に何が必要か相談に行き、消防署へ行き、東京都の火薬の係に出かけ、隣町の細谷火工にボランティアでの協力をお願いする。細谷さんとお酒をつき合ったりもした。すべてクリアーするのに15日かかった。
 全て済んだかなと思ったら蔡氏は火薬の量が足りないなどとわがままを言い出す。最初から言えば良いのに人を試すのかと却下。河原の会場でイベントをした後、室内で展示したいがと言う。地元の老人会が使っている寺院の建物は使って良いよと言ってくれるも五日市の名刹寺院から出張してくる坊さんがダメだという。知り合いの神社に話したらどうぞ喜んでとの返事。
 さてイベント当日の観客は十数人、導火線に点火するとシューと火が走りテントの部分がバンと煙を上げて終わり。蔡さんがこの火薬使用の東京都の許可証をほしいというのであげる。たぶんこのお墨付きがなかったら地方の美術館でのイベントも簡単には行かなかっただろう。彼はその後1、2度展覧会案内状をよこしただけで後は合ってない。日本の社会が(ことにエリートである美術館関係者はことさら)火薬に全く弱いのを彼はすぐに見抜いてそちらへ走ったんだと私は思っている。最もわたしも、日本社会で私らが刀狩りされている状態を面白くないと思っていた。美術展にタブーを設けたくない。私は元王宮がルーブル美術館になっているフランスが好きです。市民がいつでもストライキを打てる様な自由に、いい年をして、憧れたりもするのです。

多摩川野外美術展 覚え書きその1
1988年11月、昭和天皇が危篤状態に入っていることを日本中が察し殆どのイベントが自粛というかたちで取りやめになっていく中(灰色の東京。その重苦しい空気を覚えいらっしゃる方も多いと思います。その後のバブル景気はこれの反作用?)、多摩川緑地福生南公園では17名の作家の美術展覧会が開かれました。河原にも拘らず1万人以上の観客が訪れ、その後の展覧会開催へのエールとなりました。
 私がこの展覧会を企画しようと思ったきっかけは1987/5月浜松中田島砂丘での野外美術展に出品したことから始まります。それまで室内展示で仕事をしてきた木の作家が野外で展示するのは刺激的でした。天竜川集積材の雑木2mもの50本ほどでサークル/結界を砂浜に作りました。灼熱の中、砂丘の保護
のため車を乗り入れないことを作家同士の約束とし、担いで一本ずつ運び込みました。(この展覧会の終了直後に30才代の作家が心臓発作で電話中に倒れると言う傷ましい記憶があります。)さあこれから野外でも、もっと仕事をするぞと思ったのですが、1980年からのこの展覧会はこれが最終回にしますということで断念。では別の機会をと探し、北浦和の県立公園の野外展に参加もしました。が、違和感が。もっと自分の生活空間の近くで、あの人やこの人、あの子たちに見てもらいたい。そしてより自然の残る空間で展示してみたいと探し、多摩川の河原を候補としました。
 浜松野外展の参加作家や会場近隣の作家に参加を呼びかけ、会場の公園管理者福生市の賛同を得、展覧会の後援に近隣市町村の内諾をもらい、後は建設省河川事務所に許可申請するだけとなった。市の担当課長と河川管理事務所へ申請に出向いた。担当所員が市の協力もあり問題はないでしょうという。その場面に奥から所長が登場。「それはだめです!河川は展覧会の為に有るのではない、許可できない」と。それから2時間ほど団判、ここですべて終わらせるわけにはいかない。この地域では初めての展覧会だと期待してくれている方々、何回か委員会を重ねポスター印刷など経費はわれわれ作家負担でもやろうといってくれた人たちの意気に答えられない。この場、多摩川上流出張所で即答をださずに上級の京浜工事事務所の判断に委ねると言う形でその場を退去する。
 これからが大変。(気が付いてみると、これ迄にも河川での美術展が2,3行われていたが一級河川で美術展使用許可がでた前例はなかった。それ迄に開催された美術展は県などの地方自治体管理の河川だった。)そこでまず開催時期を、法規定の出水期である夏場から渇水期に入った11月に変更する。また出水の際には作品撤去のお手伝いをすると言う地元市民の署名を500人超集める。候補地を河原でない場所を探すものの、参加作家は多摩川でやるのでなければ計画は流そうとの意見。四苦八苦しているちょうどその時期、多摩川週間イベントのシンポジウム(多摩川流域協議会主催)が立川市で開かれることを知る。藁をもすがる気持ちの私は、各市町村担当部署の動員一色の中に入り込む。パネラーは、ICUの教授とモレシャンさんと栄愚庵さんと粟津潔さんともう一人。内容は、都市河川という法律上の呼び方は無いが隅田川や多摩川は..云々。パリではベンチを置いたり植物の日よけがあったり....。もう少し積極的な利用の仕方があってはどうか(私の解釈)。というような話。
 家に戻り、5人のパネラー諸氏それぞれに、今日のシンポジウムの方向に私どもの企画している河川敷での野外美術展はマッチしているのではないか。これこれしかじかで苦戦している。側面援助をお願いできないでしょうか。と企画書その他を添え手紙をだす。
 数日して朝方電話がなる。
 「粟津です。京浜工事事務所の所長に電話しました。所長不在でしたが伝わります。出来ると思います。」体のこわばりがすーと消えていく。
 彼の助言が無かったらこの展覧会は開催できたかは微妙でした。
 この粟津さんの作家として自由人としての態度、下のものにたいするfreeな行動は現在の硬直した時代にはなくなってしまったものかもしれません。この多摩川展第一回展カタログに観覧記を書いて頂いた彫刻家の堀内正和さんも面識が無かったものからの手紙での依頼に快諾して下さった。
最近ではなかなか出会えないこのような方々の励ましが以後の私どもの試みを後押しして下さったんだと改めて感謝いたします。

予告:エピソード その2 多摩川野外美術展出品作家
/都興祿/蔡国強/丸山常生/丸山富之/市川和英/東裕二/坂口寛敏/荒井真一/大塩博美
/田尻秀樹/城下るり子/スタンアンダーソン/伊藤タダオ/中川猛 /谷垣内信一/赤塚昌俊...続く

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