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今、制作に使っている鑿
実際には3本だけを使っている。ほかは、使う可能性があったもの。微妙にカーブがちがうのです。
関東は湿気る季節があるので年に一回位は研ぐことが必要。あるいは椿油で拭いて保存する。
タタキノミは全部で100本近くあるが一つの作品に用いるのはせいぜい3、4種類、或は1、2種類
彫刻刀や鑿を注文生産している西東京市田無の「小信」コノブの製品です。当主が数年前亡くなったとのことで、今は「左小信」の銘でお弟子さんであった方がひきつがれているそうです。(朝日新聞の姉妹判アサヒタウンズ『技』欄に紹介を頼まれた時に、小信がなくなっていたのを知った)
2寸2分の耳あがりというタイプの のみは福生駅前モニュメントの受注時に、このノミ一本数万円の注文で打ってもらったものです。最近もっと幅広のがほしいのですが高価なので、なにかチャンスを待っているところです。(仕事が欲しい)
一本づつは値が張りますが研ぎきってしまったものはないので一生以上ものです。(彫刻刀、何本かは使いきっていますが)オーダーメイドはお得ですし、質が全く違う。世界中探してもこれ以上のものは見つかるはずはない。
丸のみの研ぎ方、この形は師匠から伝えられたものです。ミラノのアトリエを使っていた時、鍵を治しのきた職人さんがこの形をみて、そうでないこう研ぐんだと普通の形に誘導し手直ししてくれた。当時はアイウエ程度のイタリア語しか解らなかったので反論しようがなくgrazieというのが精一杯。ノミのこの研ぎのスタイルはすごく有効なのですが専門的な話なのでとりあえずパス。
砥石は天然もの。すなわち山から掘り出したものです。
現在も続いていると思うのですが京都北山の正本山という仕上げ砥石があります。
随分前になりますが、ちょっと傷があるものを一万五千円(傷がなかったら4万円)で浅草田原町の「といしや」で購入した。彫刻刀の研ぎに燃えていたころでした。もうこれ以上の切れ味は望めないのではと思っていたのが、この砥石にあたったところが全く違う。「ん、まいったな」でした。
会津田島でパフォーマンスフェスティバルに参加した時、偶然、砥石屋さんをみつけた。ご主人を塵肺で亡くしたばかりのご婦人がひとりで店をしていた。切り出していた山の採掘権はかえしたばかりとのこと。新潟三条へ出荷していた砥石でこれはすぐれものでした。廃銅鉱山の向いの砥石山には、捨てられた石がごろごろあり、結構な量を貰ってきて、今でも重宝している。
包丁研ぎには日本橋三越本店前の「木屋」特製のを使います。合成の砥石ですが荒さが丁度包丁に適していて刃のおろし具合もよい。これ1本で十分です。
丸い刃物の「裏」研ぎ用の砥石はかけらから作ったものです。
道具の話をかきだしたらキリがない。このへんでお開きにします。
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