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昨年秋からこの計画の準備をしています。出身地ではありますが在住者ではないので大変です。高校の同級生だった元新聞記者が数年前からこの地区の住民となっているので彼の助力を得て進めています。あと数人かの助けもあります。
2月初旬に市町村の窓口経由で県の事務所に申請書を出して、ヒヤリングも受け審査待ちとなり恐らく5月に結果が出ます。
私の自己資金がないのでその結果に寄って計画の縮小をせねばなりません。
メインの彫刻現地制作は何とかできるように勤めますが彫刻家が3名ほどになる可能性は覚悟しています。最悪、私と欧州から1名でも大丈夫でしょうが、予算も決まらないうちに欧州からの招聘作家に声もかけづらいのでどうなりますことやら。
最初は木喰上人に因んで木彫コンクールを、、と計画を始めたのですが、賞金がどこからも見つけられそうになかったので変更。以降、(頭の中で)紆余曲折をへて、以下のような筋書きを正月の三が日に作り上げました。ネット環境のないところで作ったので印刷はPDFになおしてセブンイレブンでしたのです。
木を彫り出しているといつも他のことは後回しになるので、書類作成から逃げられないようにとこの文章をアップすることにしました。
PLAN AZUMINO WOOD SCULPTURE SYMPOSIUM 安曇野・木・彫刻シンポジウム
はじめに
信州北安曇の3カ所の社寺に、九体の重要文化財に指定された仏像が残されてきている。
松川村観松院の金銅弥勒菩薩半跏思惟像は、朝鮮半島百済からの渡来仏であり、本邦最古の6cにも遡りうる仏像である。大町市八坂藤尾の覚音寺には、仁科氏により奉納された1179年供養の千手観音立像、1195年の銘を残す多聞天、持国天立像があり、鎌倉時代はじめの息吹を伝えている。また、大町市社宮本にある国宝指定の神明造り社殿の仁科神明宮には鎌倉から室町時代の世界認識、神仏混交思想を物語る貴重な文化財である『御正体』と呼ばれる、天照大神の鏡面を光背とした大日如来像がある。
近世に入る天正から江戸時代に変わる頃のこの地方には、弾誓上人の足跡が記録に残り、江戸期を通してその木喰行、念仏行、作仏行を行う遊行僧の集団が活動していた。 その中でも、1724年に大町市九日町の弾誓寺観音堂に入定した弾誓六世木喰山居故信の残した仏像の数々は異彩を放っている。 池田町浄念寺の如意輪観音像や大町市南原六角堂の聖観音像、天正寺等の寺院やこの地域の民家に守られてきた仏像の数々は、万体作仏の願をかけた木喰行者達の活動の跡を伝えている。また、松川村雲照院の弾誓五世長音作の阿弥陀三尊像も田園の光の中に静かに鎮座している。
このシンポジウム開催にあたり
日本列島の構造体の変換点であるフォッサマグナ大地溝体に存する安曇野は、その昔淡海であり、その地を泉の小太郎が親龍と共に東山を穿ち平野となしたと伝わる。 その後どのような変遷を経たのか定かでないが 、戦後のいち時期まで林を切り開く開墾がつづき、今は一面の田園風景が広がっている。平地の樹木は鎮守の森か屋敷林に残るばかりであるが、低山岳帯の東山の落葉広葉樹林や、北アルプスからの高瀬川、乳川や烏川の扇状地に広がる松林はこの地を流れる重低音となり、人びとの命の源となっている。
史上、最も豊かな生活を享受しているこの時代に311の大震災と原発事故を経験し、消費を至上とする今の経済活動をそのまま続けていくことでいいのかと様々な動きが始まっている。
そのひとつにエネルギー循環型の社会を目指す考えがある。 植物が地上に現れ大気や気象が安定し、地球は生きとし生けるもの達の楽園となってきた。しかし人間の経済活動はとどまるところを知らずして、大気の汚染や地球の温暖化を促し、最近の激しい気候変動や生物種の減少といった危機をまねいてきた。
エネルギー循環型の社会とは地球に負荷をかける経済活動を転換しようという考えであるが、瞬時に地球の裏側とも語りあえるボーダレスのこの時代に、その対極ともいえる鎖国社会であった 江戸期の資源循環型社会をそのまま選択することもできない。(藩外や海外との人や物の移動交流があり完全な封鎖社会ではなかったけれども )
ここにひとつの提案がある。
生きること最長にして育つこと最大の生物である樹木の命に身を預けてみてはいかがだろうか。私たちは地球の守護神、彼ら樹木からのギフトをあたりまえのこととして気がつかない生活を続けて来過ぎたのではないだろうか。
落ち葉が雨樋を塞ぐからと苦情を言う前に、一本のかの樹がその何万枚の葉でどれほどの空気を浄化し、また、その周囲の温度をどれほどに調整しているか、数キロにも及ぶ地下の根が大地を安定させ、何百年もの間つもった落ち葉の層が水を浄化し水量調整をしているのかに耳を傾けるべきだと思う。
西洋は石の文化で日本は木の国だと当たり前のように思っているが、今の私たちの生活の中で、合板という工業製品を除くと木のものは割り箸か楊子くらいしか見当たらないというのが都会生活であり、いまの日本は木の文化と言うよりも石油製品の国、石油資源を消費することで成り立っている文化である。
かように地球の守護神、樹木から、自然から離れてしまった生き方を不安に思う。
そこで、木の声に耳を傾け人生を送ってきている美術家を招聘し、木の彫刻家がいかように木の声を聴き刻んでいくのか、公開制作し、展示し、木彫講座指導をし、また有識者も招き公開の討論会を開催し、これら一連の経験をとおして、真摯に樹木の声に耳を傾け、樹木からのさまざまなギフトを、これからの生き方の基本に据えようではないかという風潮を促す一助にしたい。
森の洞窟で修行した木喰行者集団は、この樹木からのギフトに守られて千体万体の仏像を刻み安曇のお堂に安置した。そしてこの仏像をとおして、森の、樹木からのギフトを感受した人びとは明治維新の廃仏毀釈の大嵐をも乗り超え大切に守り続けて来た。
縄文、飛鳥、平安鎌倉室町、江戸の息吹を残すこの安曇の地に流れる、私たちの文化的な遺伝子に気づき、新たな世代に向けた、新たな時代への取り組みへの揺るぎない心の支えとしたい。ページ 2 / 6
PLAN AZUMINO WOOD SCULPTURE SYMPOSIUM
その他特筆事項
1)欧州アルプス地域から、木の作家を招聘する。2)韓国或は中国台湾から、木の作家を招聘する。(不定)3)信濃の国でシナノキを用いて彫刻家たちが技を競い合う。
信州には信濃明科蓼科などシナの名のつく地が多く見られる。おそらく平地が森であった縄文時代には到る処にこの樹が繁っていたのでしょう。そして縄文時代にはシナ布として利用されてもいました。
そこで、この地の先住のものたちであるかれらに敬畏を表してこれを用いることとします。また欧州からの作家にとってもこのシナノキは興味深い木だと思います。リンデンバウムはシナノキの近縁であり、ドイツ歌曲「冬の旅」にもあるように、城門外の泉に沿いて繁る菩提樹~と、そこは恋人達の語らいの場にもなっている。欧州の人びとにとって大層親しみのある樹で、またリンデンのハーブティーは安らかな眠りに効果があると好まれてもいる。
次年度宇以降の展開
来年度は大町市、再来年度は松川村で開催を計画する。場所等未定ではあるが、森をベースに据える国定公園も候補のひとつとする。
現地制作をベースに据えて、3市町村の仏像を巡るツアーや市民木彫講座、そして樹について考えるシンポジウムは続けて取り組んでいくこととする。
また欧州アルプス地域との文化交流の機会も続けることとする。
ことに来年度開催予定地の大町市は、オーストリアチロルのインスブルックとアルプス動物の交換等の友好関係を続けており、文化的な交流の一助になればとも思う。これは、1994平成四年夏の大町野外美術展がインスブルックの美術家を含めオーストリア人3名の参加を実現させており今回はそれを一歩進めることとなる。さまざま分野も含めた交流にすすめうる可能性にトライする。 ページ 3 / 6 PLAN AZUMINO WOOD SCULPTURE SYMPOSIUM 実行内容
1) 会期 2014年8月1日(金)~8月24日(日) 3) 主催「安曇野 木 彫刻 シンポジウム」実行委員会
4) 後援(依頼予定) 大町市・池田町・松川村各教育委員会
5) 実行内容
a) 8 /1 fri. 作家歓迎レセプション / 小品展示 (美術館ロビー) b) 8 /2 sat.~8 /24 sun. 彫刻家3=4名による公開制作 (創造館) c) 8 /2 sat. /9 sat. 「安曇の重要文化財と木喰仏を巡る」バスツアー
d) 8 /22 fri. 公開討論会『森のギフト樹の力』 (場所未定) 6) 実行の対象者とう d) シンポジウム参加彫刻家を含めたパネラーで「森のギフト樹の力」を市民に語る。
e) 申し込み市民をシンポジウム参加彫刻家が指導する。 8) シンポジウム「森のギフト樹の力」パネラー(未定)
候補者 中沢真一(哲学者・人類学者・宗教学者・多摩美大教授)小塩節(独文学者・中大名誉教授・旧制松高・駐西独日本公使・ケルン日本文化会館館長・フェリス女学院長 理事長)子安美智子(独文学者・早大名誉教授・シュタイナー教育やエンデの紹介者)
8) 委員会事務局 池田町会染 某氏 これらの重要文化財と木喰山居の像を事前に確認しました。
さすがに準国宝は十分な出来映えで、これなら準備を進められると確信できました。 以下はその時の記事です。
2013/2/3(日) 午前 2:352信州大町北安曇の無形文化財仏像
12/8/17(金) 午前 8:35仁科神明宮 大町 国宝 重要文化財
2013/1/30(水) 午後 11:57信濃山中の重要文化財指定の仏像を拝観にいってきま...
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