Sculptor Gon Shinji WORLD

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『木材の工芸的利用』抜粋

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(三)漆器 板物 木地に適するもの 
 まあてひのきより硬きも木理荒くして平等なるを以て痩せを生ぜず ひのきは木理細かきも春秋材の差により條立ち痩せを生ず。(能登輪島)
 越後及び会津にてはほおのきを用ひ 東京にてはひのき 津軽にてはひばを用ふ。

(四)製図板に適するもの 
 製図板は針を挿すに容易なる物を要す。ひのき糸柾を最上とし かつらこれに亞ぐ。またさわらひのきに代用す。ほおのきは木理の部分少しく堅く針を挿し難し。

(五)裁縫板、俎板、蒲鉾台に適するもの
 刀刃を損せざるものを要す。ほおのきを最上とす。裁縫板にはかつらを代用し 俎板にはやなぎを可とす。ひのきを用ひ かつらを代用し 其の他もみ、とどまつをも用ふ。蒲鉾台はけやきを以て作るもその表面にはほおのきを付着せしむ。蒲鉾板はさわら、もみ、すぎ等を用ふるも高等の料理にありてはほおのきを用ふ。然らざれば刀刃を損す。

(六)張り板に適するもの
 かつらを最上としさわら之に亞ぐ。ほおのきは狂いを生ず。

(七)洗濯板に適するもの
 かつらを可とす。近来せんのきを用ふるも木理粗なるを以て布質を損ず。

(八)刀剣鞘に適するもの
 古来よりほおのきを用ふ。刀刃を損せず 樹液の為に銹を生ずることなし。

(九)道具の柄に適するもの
 手鈎の柄、包丁の柄にほおのきを用ふるは手に痘を生ぜざるを以てなり。

(十)櫛に適するもの
 つげ櫛は歯先尖るることなく毛髪に柔らかく且つ平かに当り木櫛中の最良品たり。つばき、びわ、ずみ、かしをしみ、まゆみ、えご、いぬつげ、もちのき、さるすべり、ひいらぎ、しゃむつげ、は皆つげの模擬材となる。其の他いす、うめ、みねばり、なつめ櫛等あり。なしの白太はいすの模擬材となり もも、りんごうめ櫛(実はなし)の模擬材たり。みねばり櫛は木曽の名産にしてみずめは之が模擬材たり。なつめもっこく櫛は関西に行はれ つばきを以てなつめに模擬す。

(十一)尺度に適するもの
 細き目を盛るにはつげに限る。つばきを之に代用す。

(十二)鋳物木型に適するもの
 歯輪其の他微細なる処はほおのきを用ふ

(十三)「ブロック」の「シーブ」に適するもの
 ポックウードを最も可とす。

(十四)火薬製造用摩擦球にてきするもの
  同上
(十五)経木に適するもの
 「シゴキ』にはひのき「スベ」にはどろ、ごんぜつ、いものき。

(十六)碁盤及び将棋盤に適するもの
 かや、いちょう、かつら

(十七)学校塗板に適するもの
 いちょう

(十八)「シャットル」に適するもの
 つげ、かし、つばき、かき、ぶな

(十九)機具及び糸繰器機に適するもの
 糸の当たる部分はほおのき又はひのきを用ふ

(二十)鉛筆に適するもの
 びゃくしんを最上としあららぎをこれに代用す。ほおのき、かつらは劣等品たり

(二十一)硝子の研磨に適するもの
 どいつにてを研ぐにぽぷるすを用ふ

第六項精粗 終わり

 道具の柄について
 道具の柄は時々損傷しますから、自分で付け替えなくてはなりません。また購入時のままでは手になじまぬ場合にも付け替えます。
 ことに彫刻ノミを使う時の 玄翁(かなづち)は正しい角度に調節せねば、手を打ち付けて飛び上がるほどの痛みをもらうことになります。

 柄の材料は市販のものは樫の木一辺倒です。たまにウシゴロシが手に入る場合もありますが。
 身近にある木を使うのが良い形も選べ、便利な場合もあります。

 『木材の工藝的利用』は、どんなものに、何の木が向いているのかを、理由も挙げて記述してあります。
 

 『木のメモ張』サイトでは明治45年刊行の木材の工藝的利用』とそれ以外の最近の情報も加えて整理してくれてあります。ちなみに参照文献として300余冊あげています。


 この数日間のmyブログは、木のお仕事や道具趣味以外の方には、ちょっと違和感を覚えられるかなと思っていますが、石油文明に駆逐されてしまった明治45年の日本の日常を垣間見ることもできると、ご容赦下さい。



以下、「木のメモ張」 様より拝借
許可を得たいのですが連絡のしようがないので・・(異議が入りましたら削除します。)

01   [語意]
十能の柄:木材は熱の不導体にして金属の如く甚しく冷却することもなく又熱せらるることもなし故に・・十能(炭火を載せて運んだり,火を掻き熾(おこ)したり灰を掻き出すために使う柄のついた器またはスコップ。【大辞林】)の柄等凡て熱せらるる道具には必ず木材を使用せざる能はず【工藝】

02   [用材]
道具の柄殊に農具及土工具の柄,棹秤等は皆挫折せざるを要するを以てシラカシを賞用すイタヤカエデ,ブナ等をこれに代用する地方あり然れどもブナは挫折し易し【工藝】

03   [用材]
ショベルの柄はムクノキを最も尚ぶ折るることなしエノキ,ブナを之に代用するも折れ易し   
ショベル,スコップの木柄としてムクノキは狂ひ多く工作容易ならざるも粘靱にして丈夫なるを以て最も賞用せらる,シラカシは最も可なるも材価及制作費の関係上用ふる能はず,ミズナラは割れを生ずと称し多く用ひられず【工藝】

04   [用材]
金象印のショベル・スコップ柄はカシ,ナラ,ヒッコリーの3種を使用しているという。(浅香工業㈱)【2003

05   [用材]
石工玄翁の柄にはウシコロシ(カマツカ)を用ふ弾力強く折るることなし,ウシコロシは折るるも玄翁の頭飛ぶことなし故に石工其他は怪我をなすことなく且付近の石材に衝突して之を損することなし,ウシコロシは弾性強きを以て手に響かず力強く加はるを以て其効果大なり【工藝】

06   [用材]
鎌の柄1:草刈り鎌の柄には,ヤナギ,ホオノキ,ヒノキ,ウワミズザクラなどの幼木や枝が主として用いられた。また力のかかる鉈鎌の柄にはナラ類,クリ,ウシコロシ(カマツカ),アオダモ,カシの仲間などの堅木の,小節のないすんなりした反りのある枝を主として用いた。【長澤】   

07   [用材]
鎌の柄2:草刈り釜の柄にはホオノキがよく使われるのは,汗を吸う性質があり,手が滑りにくいためである。【山根幹司(元園芸用品会社経営)】

08   [用材]
鎌の柄3:材の手当たりが柔らかいことから,ネムノキを女性用の鎌の柄として使用するとの記述がある。【工藝より】

09   [用材]
山林用鎌柄:横の部分が長い下刈り鎌はシイ材が適しており,重量ある鎌はカシ材が適している。除伐鎌及び地拵鎌はすべてカシ材が適している。【西山商会カタログより】

10   [用材]
鍬の柄
①一般的にはシラカシが利用される。
②軽作業に使う鍬にはホオノキ,キハダ,ブナなどを,力を入れて使う鍬にはイタヤカエデ,ウリカエデなどのカエデ類やナラ,クリなどの堅木を用いた。〔長野〕【長澤】

11   [用材]
玄翁の柄:アキグミ,これに次ぎカマツカ,イボタノキ,ガマズミ,オオカメノキ,アオダモ,リョウブ,ズミ,ヤマボウシ,ノリウツギなど。〔長野〕【長澤】(注)一般的にはシラカシを使用する。

12   [用材]
手斧柄:ちょうなえ
①エンジュの皮付丸棒を蒸曲して用ふるを普通とす又焼き曲げとなすことありエンジュは手斧の柄となして大工の手に豆を生ぜざるの長所あり【工藝】
②槐(えんじゅ)の柄は粘りが強く、木をはつる時の衝撃が少なく、使い手にひびかない。そして柳の木のように、しなりと粘りがあり、使い手の汗を槐(えんじゅ)の木が吸収するため、手が滑りません。【香川量平】
(管理者注:ここで言う「エンジュ」、「槐」は、もちろん標準和名で言うところの「イヌエンジュ」を指している。)
③会津でのサルナシの使用例を聞いた。【廣野】

12-2   [用材]
手斧柄2:ちょうなえ2
弾力性を有する木を用ひる。樹種は、(エンジュ。注:ここではイヌエンジュを指す。)の枝(直部)又はゆすら(注:ユスラウメのことか?)の幹で、丸みの直径が29ミリ(1寸弱)が適当。曲げる部分を弱火であぶるか熱湯で加熱して曲げる。約6ヶ月後に刃の仕込み部分へ挿入して使う。【大竹市三】

13   [用材]
手鈎()の柄:手当たり柔かにして豆を生せざるを以て主としてホオノキを使用す【工藝】

14   [用材]
道具の柄:手鈎の柄,包丁の柄にホオノキを用ふるは手に痘を生ぜざるを以てなり【工藝】

15   [用材]
鋸の柄:力がかからないため,軽くて手触りのよい材としてキリが多く使われている。
ゼットソーの籐巻の柄は,かつては下駄材にもされた比較的軽軟なサワグルミであるという。(製造元 株式会社岡田金属工業所,発売元 ゼット販売株式会社)【2003

16
用材
鑿柄(のみづか)
①シラカシ、アカガシ、イチイガシが一般的であるが、その他イスノキ、黒檀、ツゲ、グミの利用も見られる。
②最も適した木はカシ。これがない長野県では大工の鑿の柄には昔からムラサキシキブがよいといわれ,ノミヅカという名前で呼ばれている。  【長澤】

17   [用材]
包丁の柄:包丁の柄はホオ材を以てす【工藝】

18   [用材]
槍柄:古来槍柄はイチイガシ(俗にさつまがし)を以て製作せりシラカシは殆んど用ふるものなし
イチイガシは日向,薩摩,天草等に産し天草を最良とすイチイガシは軽くして木理通直曲撓すること少なしシラカシはへなへなして曲がり易きを以て用ひられず【工藝】

19   [用材]
槍柄2:イチイガシを用ふ普通のカシより軽くして弾力あればなり【工藝】

20   [用材]
焼鏝の柄:カツラ,サクラ,ケヤキ【工藝】

21   [用材]
錐の柄:ヒノキ【工藝】

22   [用材] 
雪平鍋の柄:激安品を除き,ブナが使用されているのを見る。丈夫で水濡れに強い上に旋作に適することによるものと思われる。


(二)旋盤に適するもの、 挽き物は凡て木材を横摺リになすものなるを以て春秋材の差甚だしきときは平滑に仕上がらず 且つ材軟らかなるときは光沢に乏し。故にもみ、すぎ、つが及び之に似たる針葉樹の如きは挽物に適せず、さくら、えご、とねりこ、もみじ、いたやかえで、なし、はんのき、みずき、そろ、とち、うつぎ、紫檀、黒檀、くわ、つばき、ほおのき、いちょう、ぶな、ひのき等は適当するものとせらる。
 けやきは環孔材なれども材堅靭にして殊に薄手物に適するを以て木杯、椀等の漆器生地に賞揚せらる。 漆器生地としてけやきは年輪微細にして いはゆる糠目のものを可とす。狂い少なし。之に反して茶盆の如きは重厚なるものを可とす。
 加賀国江沼郡山中に於ける漆器丸物生地はかえで類 殊にいたぎ(いたやかえで)を第一としはんさ、さくら、めずら、こぶし、なし、とち、みずき、ぶな、しでを用ふ。而してはんさ以下はいたぎ物の模擬品なり。同地にてはけやき物は独立しほおのき、はんのきは朴物と称しいちょういたぎ物と同格なり。
 会津にてはとち及びぶなを用ふ。
 えご及びはくうんぼくは傘轆轤として唯一材料たり。堅かれざれども肌理 密に加工容易にして亀裂を生ぜず。此れ等は又 道具の柄、玩具等に賞用せらる。みずくさ、そろは主として玩具に用ひらる。
 うつぎは吞み口胴となし 汚れ目付かず、ぶなは紡績用木管として重量の具合宜しく 体操道具としてさくらの代用となる。とちは漆器丸物生地、水白、木は地鉢等となし割れを生ぜず。
 数珠はうめ、いす、さくら、かや、白檀、和白檀、沈香、紫檀、黒檀、鉄刀木、くわ、えんじゅ、もちのき、なし、けやき、しきみ等をもちふ。日蓮宗にては星下りのうめと称し白梅の髄部を用ふ。
 算盤玉は つげ、つばき、さくら、うめ、なし、いす、もも、えご、ひいらぎ、かし、紫檀、黒檀、鉄刀木、ポックホルツ{?}等を用ふ。
 独逸国に於いては葡萄液を搾り及び其の他厭搾に用ふる大なる木螺旋はビルンバウム{Birnebaum}(なし)ハインブッへ{?}(そろ)アッぺルバウム{Apfelbaum}(りんご)を用ひ 美術的家具の挽き物部分は多くはヌスバウム{Nussbaum=walnut}(くるみ)を用ふ。
 帽子型にリンデ{Lindenbaum}(しなのき)エルレン{?}(はんのき)「ケーゲル」にはハインブッへ{?}(そろ)ビルンバウム{Birnebaum}(なし)エルスベールホルツ{?}「ケーゲルクーゲル」にはボックホルツ{}を用ふるも近年ブラジル産ケブラッチョを用ふ。
 梭{杼/シャトル}及び之に似たるものにはブックス{Buchsbaum=boxwood}(つげ)、Fadenspulrollen{糸操り車?}にはビルケ{Birke=birch}(かば)、アスペ{Aspen}(やまならし){ハコヤナギ、ホワイトポプラとも}を用ふ。
 Jura地方{フランス東部スイスに接する}に於ける時計外側の挽物にはメールベールホルツ、紡績用木管にはブッヘ{Buche=beech}(ぶな)、煙管{キセル}にはアッペル{Apferbaum}(りんご)、キルシェ{Kirschbaum=cherry-tree}(さくら)、ブラウメ{ }、ワッハヲルデル{ }(むろ)、フォーゲルベール、メールベーレ等、吞口にはビルンバウム{Birnbaum}(なし)、アッペルバウム{Apferbaum}(りんご)、アイベ{Eibe=yew}(あららぎ){イチイ}、レルへ{Laerche-=larch}(からまつ)、チュルベル(高山のまつ)、Fasspundenにはアイへ{Eiche=oak}(なら)を用ひ 下等品にはフィヒテ{Fichte=spruce}(とうひ)を用ふ。
木材の工芸的利用   明治四十五年 農商務省山林局編纂 発行者日本山林会
       復刻版発行   昭和五十七年 林業科学技術振興会 
 全1308頁の大著です 2.3頁づつ清書していきます。

 原本は仮名文ですが、ひらがなに変換してあります。また旧字も改めてあります。句読点の 。及び反字分のアキは私の判断で入れ 、は原文にあるものそのままにしています。一部送り仮名も追加もしました。
 { }内は私の追加したものです。なお( )内は原文通りです。


目次 
総論/第一章 木材の性質/第一節 木材の外観
第一項 色 第二項 光沢 第三項 木理 第四項 紋理(杢目) 第五項 雅致 第六項 精粗 第七項  木材の形状 第八項 木材の大さ


第六項 精粗 // (一)彫刻に適するもの  (二)旋[金偏ヲツケル]作に適するもの  (三)漆器板物木地に適するもの  (四)製図板に適するもの  (五)裁縫板.俎板.蒲鉾台.蒲鉾板に適するもの  (六)張板に適するもの  (七)洗濯板に適するもの  (八)刀剣鞘に適するもの  (九)道具の柄に適するもの  (十)櫛に適するもの  (十一)尺度に適するもの  (十二)鋳物木型に適するもの  (十三)「ブロック」の「シーブ」に適するもの  (十四)火薬製造用摩擦球に適するもの  (十五)経木に適するもの  (十六)碁盤及将棋盤に適するもの  (十七)学校塗板に適するもの  (十八)「シャツトル」に適するもの  (十九)機具及糸繰機に適するもの  (二十)鉛筆に適するもの  (二十一)硝子の研磨に適するもの  

第六項 精粗
 木材の精緻(Feinheit)は粗野(Grobheit)に対する名称にして Xに木材の外観をさゆうするのみならす木材工作の方法並に工作品の価値を上下するものなり。精緻の木材とは其の横断面に於いては年輪判明ならず 縦断面においては秋材と春材とを区別するに困難なるものをいう。而して細胞の絶対的大きさは木材の精粗に関係すること少し故に細胞大にして軟なる精材あり。Lindenholz(しなのき)の如き是なり。細胞小にして堅なる精材あり。Buchsholz(つげ)の如き是なり。細胞の大さの差小なる程、其の集塊によりて木材精粗の度は益々大なり。
 木材の精粗は木材の種類によるのみならず 亦 其の立地気候の関係によりて大いなる影響を及ぼさる。
 精材にありては其の横断面に於て髄線は微小にして殆ど見えず  其の細胞の大きさは木材柔細胞組織に近似し 其の高さは低し。故に木繊維と密に組成す。
 之を要するに春秋材の硬度の差少なく 孔環なく 且つ一般に導孔小に 且つ髄線極めて微細なるものを精材という。俗に「目の立たざる木」というもの即ち是なり。精材は木材利用上大いに尊重せらる。

(一)彫刻に適するもの 
 彫刻材に適するもの、古来さくら版木彫刻材として唯一の良材たり。其の他 菓子型置物彫刻等に欠くべからず。さくらの模擬材としてはかば類、みずめみねばりを用ふ。
 つげは我が邦における精材中の王にして美術的絵描きの版木及び洋風木版字母印判根付等に賞用せらる。殊に此の木は木口強きを以て此の断面を利用する場合甚だ多し、薩摩産は木理疎にして質平等ならず、三宅御蔵両島産を可とす。欧州高加索{コーカサス}産は質 軟かく木心{キゴコロ}宜しく従いて狂い少なしという。
 いぬつげつげに似るを以てこれに代用せらる。
 いてう{銀杏}は印版木として筆法を失わず。唐土にては園亭の額に作り 又 譜を刻むに用ふという(大和木経)越後にてはいてう板 又は此の木を以て作れる箱類に肉合彫(シシアイボリ)を施し彩色するものあり。
 ほヽのき小仏像の塗下(ヌリシタ)として彫刻緻密のものに用ふ。一般にはひのき、かや、ひめこまつを用ふ、塗下にあらざる小仏像は白檀を用ひ之が代用として和白檀を用ふ。
 ほヽのきは又 仏壇欄間彫刻の微細なるところに用ひられ ひのきは少しく粗なる処に用ひられ 又 ひめこまつも用ヒラル。京都、大阪にては此の彫刻材として外国輸入品包装箱の古材、「シンガーミシン」箱、鷲印「ミルク」箱、瑞西{スイス}時計箱 牛缶箱等に用ふ。仏像彫刻ひのきを用ふるは天平時代より始まる古代の仏像は皆 所謂 毛柾(ケマサ)にして年輪極めて微細なるひのきの柾目を用ひ且つ現今の如く数片を結合せるものにあらす。
 奈良の一刀彫人形ひのきの古材を用ふ。
 もみじいたやかへでは繊維通直のものに限る。其の屈曲せるものは 材片剥離し彫刻材とならず。
 唐木類は置物彫刻材に用ふることあるも堅きに過ぎて運刀の妙を尽くす能はず。故に美術家は之を好まず。
 日光に於てはとち板を用ひ家を製し 之に種々の彫刻を施し 宮島にてはさくら、みずめ等を以てを作り之に宮島風景の粗絵を刻せり。
 今欧州に於ける美術的彫刻材を見るに瑞西{スイス}及チロール等にて行はる、動物、額縁、時計置台、装具入等にはリンデ{Lindenbaum}(しなのき)を最も可としスピリツツァホールン{?Horn}(もみじ)ロスカスタニー{Rosskastanie}(とち)ヌスバウム{Nussbaum}(くるみ)ヲプストバウム{Obstbaum}(果樹)之に亞ぐ。或は彫刻物はアイへ{Eiche}(なら)ブッヘ{Buche}(ぶな)を用ひ 下等品にはレーグフーレ{?}(ハイマツ)チュルベル{?}(高山のまつ)を用ふ。
 版木類にはビルンバウム{Birnbaum}(なし)アッペルバウム{Apfelbaum}(りんご) アホールン{Ahorn}(もみじ)ブックスバウム{Buchsbaum}(つげ)を用ふ。






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