Koli, Finland

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2006年に1ヶ月間滞在した、フィンランドのコリでのアーティスト・レジデンシーの記録。
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一ヶ月のフィンランド生活も11月30日で終わり。
ヨエンスー空港への乗り合いタクシーの予約をしたら、
飛行機は11時位だったのに、コリを出るタクシーが6時か10時しかなく、
10時じゃ間に合わないかもしれないので6時。
村でお世話になった皆さんには朝早いので、前日のサウナの日でお別れをしてきた。
真っ暗な中私と、ヨエンスーの病院へ行くおじさんを拾ってタクシーは森の中を進んでいく。
空港には7時くらいについて、カフェでずーっと時間をつぶしていた。
テレビがあって、丁度ロシア人がロンドンで放射線物質で暗殺された事件があった時で、
搬送先の見慣れた母校の大学病院が繰り返し流し映されていて、不思議な気持ちになった。
ヨエンスーからヘルシンキの飛行機はプロペラ機。
なんだかわくわくする。
距離的にはイギリス−フィンランド間はさほど遠くはないのに、乗り継ぎなど色々で、
ロンドンに着く頃には、出発してから日本に帰れるくらいの時間が経過していた。
どんどんヘルシンキ空港辺りから、何か夢から冷めていくような感覚がした。
ロンドンのフラットに帰りついて、まだわけがわからないうちに、
同居人が近所にご飯を食べに連れて行ってくれたけれど、
町に音が溢れていて、騒々しくて、しばらく唖然としてしまった。
凄く静かな一ヶ月だったから、仕方ないのだけれど、
フィンランドへ行く前はそれが日々の標準騒音だったと思うと少し怖くなった。
それにしても、素敵な日々だった。
またぜひぜひぜひ行きたいし、今度はオーロラを絶対に!

写真1 レジデンシーの一回にあるカフェ
写真2 Glogi クリスマスドリンク。これ本当に大好きになった。皆お酒を混ぜるけど、
    私はそのまま、あるいは暖めて飲む。スパイスが入ってて甘い。
写真3 飛行機からセントラルロンドンがクリアに見えました。

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この日はコリで一日過ごせる最後の日だったので、
リーサとレーナが約20kmほど離れたところにある、
ソープストーンの採石所に連れて行ってくれた。
この石は熱を保持しやすく、柔らかく加工がしやすいため、
主に暖炉やストーブなどの製品に使われていて、ショールームやミュージアムも併設している。
車を降りて少し歩くと突然ぽっかり大きな大きな穴がみえる。
下のほうで採石しているブルトーザーがおもちゃのように見えるくらいで、
不思議なスケール感覚におちいった。
昔小学校の頃に大谷石の採石所に見学に行った時の記憶がなぜか突然わーっとよみがえってきた。

ミュージアムで石とは全然関係はないのだけれど、フィンランドのフォークアートの企画展示があって、
私はそのパワーに圧倒されてしまった。というより、久々にかなり楽しい展示を観させてもらいました。
彼らはプロフェッショナルとして活動しているわけではなく、より生活に根付いたなかで、
ものづくりを普通に理論や技術的なことのような美術教育とは離れたところでしている人たちで、
でもその人間力というか、パワフルさはその辺のプロより断然力強くて、
作品が瑞々しくて、ポジティブで、楽しいんです。
難しいこと考えずに作ってしまえというか、難しく考えるという視点がそもそも選択肢にないというか、
放りっぱなしはどこかできないプロの世界ですが、
本当に自分のために、あるいは限られた人たちのためにつくる、
コリの村の人たちの日々の生活からも普通に感じたような営みが
強く膨らんで目の前にある感じでした。いいものみせてもらいました。

お昼ごはんの後、村へ帰るとノースカレリアのアートカウンセルの方がみえて、
最後の日ということで会いに来て下さいました。
彼女はこのアーチストレジデンシーのオーガナイズを始め、
ノースカレリア地方のアートイベントの運営に携わっている人です。
10年以上ロンドンに住んだことがあり、数年前にフィンランドへ戻ったそうですが、
10年という月日でロンドンでの生活のベースを築いた後に、
フィンランドへ戻ろうって思ったきっかけは単純になんだったのかなと興味があったので尋ねてみると、
ある夏の日にね一時帰国でヘルシンキできらきらした湖を眺めていたらね、
帰りたいって思ったの、あなたもそういう瞬間ない?とても美しい日だったのよと。
とてもわかる気がしました。
案外そういうことなのかもしれないと思いました。
数時間そんな感じで、初対面であるのにも関わらず、おしゃべりしていました。

夜は、毎週恒例、スモークサウナの日。
レーナと一緒に暗闇の中3kmリーサの家を目指して歩きます。
電灯がなくて、車がくると危ないので、ライトの反射で光るものを背中に下げて。
ふくろうとかいろいろな形があります。
到着した初日に圧倒されたこのサウナの日、回を重ねるごとに楽しくなってしまって、
最後にはやみつき。
氷の張った池なんて嘘でしょう!って最初は思ったけれど、
この日は4回ほど池に入りました。
サウナ、大好き、万歳!
そして何が素晴らしいかといえば、サウナの後の村の人との憩いのひと時。
皆でお茶やクリスマスドリンクを飲みながら、話し、スナックをほうばる。
この日はアーティストレジデンシーでやはりコリにやってきて、
この土地に惚れ込んで今年から移り住んだステファンというオランダ人アーティストも来ていて、
都会でのアーティストの暮らしに無理を感じて、ここにやってきた経緯を話してくれた。
彼の中でここのライフスタイルと、アーティストとしての制作以外のストレスをシャットアウトできるということが理想だと思ったと。彼は木を使って作品を作るそうだし、そういう点でも意味が通る。
彼は本当にコリに住んでいるという現実に対して幸せに溢れているのを話していて感じたし、
彼にとってはベストの選択だったのだと思う。
確かに都会でやっていくことには、沢山の人との関わりや利害関係があるし、
一歩間違えると大きなストレスになる。
それを抜け出して、森の中に住むという選択もある。
でも今の私にはできないと思いました。ここは大好きだし、森に魅せられていたとしても。
ここにいるアーティストは森とのふれあいの中に育って、
ここの要素に呼応して作品を作る土壌が自然とできているけれど、
私はやはり突然やってきた訪問者でしかない。
逆に言えば、都会で育って、その要素やフィルターを通して生きてきた私が、
様々な場所に行ってみる、観てみること、経験してみることでバランスが取れる部分はあるし、
そこにある刺激や学びは大事にしていきたいけれど、
自分の中の問題意識はここでは薄れてしまう気がしました。
上手くいえないけれど、
まだ都会という大きな意味でまたひとつの自然の営みの中で感じてきたことを表現することに
自分の中でやるべきことがあるような気がしていて。
ここでそれができないとは言い切れないけれど、やっぱりまだ早い気がする。
もう少し、年をとったら、また変わってくるかもしれない。
いずれはこんな風に生活することが理想ではあるのだけれど。

それにしても、ここの人たちは暖かくて、本当に誠実に生きている。

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この日は滞在期間最後のロングウォーク。
版画家のレーナと一緒に20kmほど森歩き。
ここ一週間で気温が上がったのですっかり雪も溶けてしまい、
少し雪の降らない時期の森が想像できる感じでした。
途中、体を冷やさない程度に止まって、スナックやホットチョコレートを取ったりしながら、
ゆっくり森のディテールに気をつけながら歩きました。
一緒に歩いたのがレーナで良かった。彼女も細部に気をとられてすぐ歩みを止めるので、
お互い気を使わなくていいのです。
大きい岩の下に小さな岩がある写真、小さい岩がひび割れているでしょう?
これは数年前に入ったひびだそうで、これができる前は押すと大きい岩がゆらゆらしたそうです。
この辺りの岩は氷河期のときに氷に削られてからそのままという古さだそう。
その時の経過を思い、手を触れることができて、とても神聖な気持ちになりました。
最後の3枚はレーナのお家で見せてもらったコレクションの一部。
一枚目は木の皮の内側をミミズが這った跡で啄木鳥が虫目当てに剥がしたもの。
2枚目は乾燥させたきのこ。凄く肉厚。
3枚目は蜂の巣のかけら。
そのほかにも鳥の骸骨や石、色々あってすべてコリの森あるいは、
出かけていった自然の中で見つけたものだそうだ。
自然の中で編み出された奇跡的な色や形が嘘みたいに身近にごろごろしていて、
いかに普段自分のいる場所がコンクリートに固められた世界かということに改めて衝撃を受けた。

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80km離れたヨエンスーには2回行った。
コリには一軒のスーパー以外何もないので、そこで揃わない物はヨエンスー頼みなのである。
クリスマス前だったので、クリスマスのお菓子を村でも町でも頂きました。
フィンランドはサンタクロース発祥の地、きっとさぞかし賑やかだろうとおもいきや、
町は多少のイルミネーションがあるだけで、落ち着いたもの。
デコレーションも天然素材でできたものやシンプルなデザインが多い。
そのよい感じの質素さがこの国らしく、とても好ましい。

ヨエンスーのクラフトハウスの中にある古本屋さんが一番のお気に入りになった。
格安で古いポストカードが沢山売っている。
そのしょぼい、どこか懐かしいデザインにはまってしまった。

この日の夜に前から予約していた、Marja Mattlarのコンサートが、
コリの湖畔のカフェで開かれた。建物の周りには蝋燭が沢山灯されていた。
彼女はフィンランドで有名なシンガーで、版画家のレーナは歌詞がいつも悲しすぎるといっていたけれど、
フィンランド語のわからない私にはなんとなく暖かく聞こえた。
彼女はギター一本抱えてすぐ目の前で歌っていた。
暖かいクリスマスドリンクを飲みながら、ゆったり時は流れる。
Lumi(雪)という名のアルバムを最後に買って、記念にサインをしてもらった。
今も時々これを聞くけれど、コリでの特殊な暮らしがじわじわよみがえってくる。
http://www.emusic.com/album/10607/10607293.html

イギリスの友人から体調を崩して入院してしまったという知らせが届く。
どうしてかわからないけれど、そばに吊るしておけるように小鳥を作って、
ブルーベリーパウダーと一緒に送る。
コリの人たちはよく手作りをしているし、冬の雪の深い時期はなかなか活動的にもなれないから、
皆編み物をして女性たちはそれに逆らわない感じがする。
クリスマスプレゼントに靴下を編んでいる村の女性に感化されたのか、縫い物をよくしていた。

27日数日振りに晴れたのでコリの最高標高地点へ。
ひょっとしたら最後になるかもしれないので、ビデオカメラを持っていく。
一度は絶対に見るぞと思っていた絶好の夕焼けを一時間近くゆったりおじいちゃんコリに座って眺める。
吹きさらしなので寒かったけれど、それでも価値のある至福のひと時!
下山してその足で村の編み物の集いへ。
すかさず夕焼けの美しさを報告!
ヘルディおばあちゃんにも手作りプレゼントを作っておいたので渡しにいった。
おばあちゃんはお歳だし、
たった一ヶ月村に来た見ず知らずの日本人を覚えていてくれるかはわからないけれど、
英語が話せない人たちはなんとなく遠巻きに私をみているだけの中で、
おばあちゃんは言葉もわからないのに家にまで招いてくれて、
この出会いのために何か形に残したかったから、フエルトでペン入れ(?)を作った。
アートとか、そういうことじゃなくて、気持ちが伝わればいいという感じで。
いつもは不特定多数の人に見てもらう作品を作っている私ですが、
コリでは、友人にしろ、おばあちゃんにしろ、その人のために何かを作ろうと思っていた。
森の中で求めればいつでも村の人がそばにいたけれど、
いろいろな意味で一人だということを実感できる環境だったから、
ひとつひとつ大切なことを大事に思い浮かべる時間が沢山あった。

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トナカイのお肉を初めて食す。
ネイチャーセンターで、コリに来るときのタクシーで相乗りしたイリアレーナさんに再会。
国立公園の焼畑農業で作られた特別のライ麦で作られたパン。
冷凍してあったのを特別よってひとかけら頂いた。
白樺から取れる樹液のジュースと一緒に。とても体にいいそうだ。
100%ベリーを乾燥させたパウダーをいくつかお土産に買う。
ヨーグルトやお茶に入れて食す。

これらの美味しいものたちに出会うまでに登り続きの山歩きをした。
雪の重みで木がぐったりしている。
一番高い地点までいくと、どこまでも素晴らしい景色が広がっている。
Akka koliと呼ばれる2番目に高い地点のそばには木の十字架が立っている。

たまたまあった村の紙人形教室に参加する。
前の編み物教室から知り合ったヘルディおばあちゃんがお茶に招いてくれる。
英語が話せないおばあちゃんとフィンランド語が話せない私。
身振り手振りで一生懸命コミュニケーション。
でもなんとかなるものだ。
手作りパンの優しい味が今も忘れられない。

別の日にまたレーナと一緒に森歩きをしたら、
こんもり大きな盛り上がりを発見。これ、なんとアリの巣だそう。
夏は、葉の上を歩く音が聞こえるほどに沢山のアりが行進しているそうです。
その次は啄木鳥のレストラン。美味しい虫がいっぱいいたから、こんなにつつかれて丸裸。
その次はシルエットだけでわかりづらいですが、大きなきのこがいっぱい生えている木。
あんな大きいきのこははじめてみた。
この日歩いた辺りは国立公園のなかでも一番古い森だそう。
霧がかった中でより幻想的。

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