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白山順禮
怪物と闘う者は、自らも怪物とならぬように心せよ。汝が久しく深淵を見入るとき、深淵もまた汝を見入るのである〜ニーチェ「善悪の彼岸」

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 8月10日、古の白山美濃禅定道を美女下平から今清水社まで登拝しました。薄明の石徹白・中居神社に参拝し、車で初河橋へ。5時前に出発し、初河谷下流の堰の辺りから斜面に取り付いて沢を渡り、南東へと上る尾根に乗りました。藪中に踏み跡はあり、10分程で犬石に掌を合わせました。

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此処から上は藪ですが、10分程で美女下平着。南側に藪を進むと、古の禅定道がありました。

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かつてはこの辺りに美女下社があり、尾根を斜めに横切って初河谷へと「八丁坂」が下っていました。般若心経をお唱えし、坂を降下。踏み跡は、登ってきた尾根の辺りで不明瞭となり、藪を掻き分けて犬石に戻りました。おそらく、「八丁坂」は犬石の辺りで尾根を横切っていたのでしょう。尾根を下って右手の沢を渡り、林道に着地しました。

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かつては林道など無かったはず、林道から初河谷を渡って石徹白川沿いの吉沢平を歩きました。

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 藪丈が高くなってきたので林道に上り、「念仏坂」を探しました。北へと上る急斜面、それらしき坂(沢?)に6時すぎ突入。

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念仏を唱えつつ登ってゆくと、美女下平の方から日が昇ってきました。

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坂は急峻な藪となり、左手の尾根に付くと、尾根上に踏み跡がありました。山仕事の道でしょうか。「念仏坂」は、もっと東側を上っているはずです。尾根を登って995mピーク着、尾根を東へ進んで北側に下った処に、サワアジサイ咲く谷がありました。

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鍋倉谷です。谷を渡って北へ登ると、鍋倉平でした。

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 鍋倉平は杉の樹が多く、下草が少ないので歩きやすいです。北へと進んで途中で北西に下ると、7時頃、下に倉谷の堰が見下ろせました。

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西側には薙刀山が頭を覗かせていました。

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急な斜面を北西へ、尾根と谷を斜めに横切りながら降下。カケスの羽が落ちていました。

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やがて、倉谷の二つ目の堰に着陸。

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かつては、この辺りに身心を清める「垢離取り場」があったそうです。行水し、堰を渡りました。倉谷右岸に出ると、藪中に踏み跡が続いていました。

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踏み跡は明瞭ですが、背丈ほどある草の朝露で全身ズブ濡れです。倉谷に沿って北上、やがて踏み跡を見失い、倉谷を遡上してゆきました。

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谷にはトンボの群れやカラスアゲハが舞っていました。谷をいくつも横切る初河谷から倉谷の間の禅定道は、「四十八ヶ瀬」と呼ばれていたそうです。
 目指す「熊清水」への谷を過ぎてしまったようなので、8時、谷から西側へ登ってみると、湿地の奥に崩壊した崖が立ち並んでいました。

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北西へと上るなだらかな沢に突入。

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水の流れてくる方へ詰めてゆくと、頭上に「石徹白大杉」がお姿を現わしました。

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熊清水の冷たい水で喉を潤し、大杉に掌を合わせました。今清水社にお参りし、般若心経と地蔵菩薩ご真言をお唱えして正身端坐。

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沢では付きまとっていたアブたちは、乾いている此処には寄ってきませんでした。
 9時に坐を立ち、下山。熊清水から沢を下り、途中から右手の大崩壊地のガレた斜面をトラバースしました。

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崩壊する以前は、此処を禅定道が通っていたのでしょう。馬蹄形の崩壊地をグルりとトラバースすると、北東側に倉谷上流・丸山方面の山々が望めました。

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崩壊地から南へ山腹の藪をトラバース、やがて左下の倉谷側へ降下し、9時半すぎ、往路に歩いた踏み跡に出ました。露はすっかり乾いていました。堰を渡ると水中にオタマジャクシ君がいました。無事に成長してほしいものです。

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 倉谷左岸から斜面に取り付き、尾根と谷を横切って南へ。鍋倉平に出て南進し、10時半前、ピークを西へ進むと、北の樹間に銚子ヶ峰と母御石山が拝めました。

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北西には願教寺山も遥拝できました。

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そして、その間には三ノ峰が鎮座していました。

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藪で展望は期待していなかっただけに、想定外の喜びは大きく、三ノ峰を遥拝しつつ樹の根に坐して観音経を読誦しました。「彼の観音力を念ずれば 火坑変じて池と成らん。」観音さまを本地とする白山の禅定道を登拝すること、それは、「念彼観音力」に他なりません。其処は、火の坑が池に転じ、無力感が勇気に転じ、とてつもなく思われた苦しみがちっぽけなものに転じ、生きることに疲れた者(私も含めて)が生かされている有難さに気づく、死と再生の場です。
 11時15分に下山。南へ下ってサワアジサイの咲く谷を渡り、尾根に登って鞍部から南を望むと、美女下平の奥に毘沙門岳と西山、南東には蝉ヶ岳と水後山が遥拝できました。

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下りは此処から沢に突入してみました。沢には倒木と笹に加え、頑強なツルがはびこり、久々に藪漕ぎの醍醐味を堪能。

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水の豊富な沢に合流しましたが、沢は急降下。左手の尾根に回り込んで下ってゆき、スゴノ谷の右岸近くの林道に着陸しました。「念仏坂」は、下った「藪」の沢のすぐ西辺りのようです。石徹白川沿いの吉沢平を歩いて初河谷を渡り、正午に駐車地に帰還しました。

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