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元記事 An interview with David Fitzsimmons about Curious Critters


シグマUSAのジャック・ハワードはシグマプロのデイビッド・フィッツシモンズにインタビューを行った。デイビッドは「きみょうないきもの -Curious Critters-」という本を発売したばかりで、この本は現在主要なオンライン書店や通常の書店で購入することが出来る。

ジャック:デイビッド、まずは初の子供向け写真集「きみょうないきもの」の発売おめでとう!

デイビッド:どうもありがとう。





ジャック:デイビッド、この本のコンセプトやデザインについて、どんなイメージで作ったのか、そして実際の撮影でどんなカメラやレンズを使ったのか、教えてくれないかな。

デイビッド:もともと持ってたアイデアは、僕らが毎日目にするようなありふれた動物について、いつもとは違った新しい見方を読者に提示することだったんだ。撮影したのはブルージェイズ(アオカケス)、ハコガメ、サンショウウオ、色々な昆虫、甲虫、などなど、他にもたくさん撮ったよ。

僕がやりたかったことは、そういった生き物をただ見下ろして撮るんじゃなくて、それぞれの生き物の目線になって写真を撮ること。だから、その目線に近づくためにどうすればいいか、自分でやり方を見つけなくちゃいけなかった。

僕はシグマのマクロレンズを使ったんだけど、とても役に立ったよ。あと必要だったのは卓上照明セット。僕はラストライトのを使ったんだけど、これはとても便利だった。

小指の爪くらいの大きさの小さな生き物に近づくために、シグマの高性能マクロレンズを使った。50mmに70mmに105mmに150mmも。あと旧型の180mmと、エクステンションチューブも使ったかな。カメラはいつも使ってる自分のカメラの他にはSD14DP2も使ったよ。今「きみょうないきもの」の続編を作ってるんだけど、これはSD1を使って撮ってる。





ジャック:シグマの機材を使い倒してるね!SD1で生き物の撮影をしているってことだけど、感想を聞かせてもらえるかな。

デイビッド:何と言ってもディテールが本当に良く写ることだね。僕はカラフルな熱帯魚の撮影もするんだけど、SD1で撮った写真を現像して等倍で見たらびっくりしたよ!色彩、ディテール、全てが異次元だった。魚の眼や唇なんか本当にリアルだし、皮膚の下の透き通って見えるところまで再現されてた。生き物の撮影をするのにこれ以上のカメラってないんじゃないかな。

「きみょうないきもの」を作った目的の一つは、生き物の体の細部がどうなっているか、みんなにも見て欲しかったから。24x36インチ(66x90センチ)くらいの大きさのパネルを使って展示をしたときは、みんな10センチくらいの距離からじっくり細部を確認してたよ。昆虫や爬虫類や鳥類の、普段は隠れて見えないようなところまでじっくり見ることができるから、見た人はみんな驚くよ。

僕の本の中にはヒラタムシやダニのような超小型の虫の写真もある。その中には足を上にしてバタバタさせてる写真もあって、そういうのもじっくりと見るととても面白いんだよ。

だから、生き物をマクロレベルで観察すると、今まで見たこともなかったようなものが見えるんだ。この世界をみんなにも体験して欲しいと思うよ。





ジャック:「きみょうないきもの」の写真みたいに、生き物を、自然環境の中じゃなくて、真っ白な背景の中で見るっていうのは、実際には体験できないよね。背景が白いおかげで、シンプルに生き物だけを見ることができる。こうやって自然から切り離して生き物だけに集中することで、より対象に近づくことができる。こういうシンプルな写真集に興味をもつのは子供だけじゃないんじゃないかな。実際は大人たちも子供と同じように楽しめると思う。

デイビッド:この「きみょうないきもの」プロジェクトは2010年のテルルライド・フォトフェスティバルで発表したんだけど、ほとんど全ての年代の人たちから良い反応をもらったよ。もちろん、その中でも特に子供たちの反応が良くて、展示してある写真の前を通りかかっただけでビックリしたりゲラゲラ笑い転げたりしてたけどね。大人たちは目をくらくらさせながら、どの写真が気に入ったか教えてくれたり、コウモリや蜘蛛の写真が怖かったって感想をくれたりした。だから、このプロジェクトはたくさんの人にアピールできるんだって気づいたんだよ。

展示の最中に、このプロジェクトを子供向けの写真集にしてみないかってアドバイスを貰ったので、帰りの飛行機の中でどうすべきか真剣に考えてみた。そこでシグマUSAにコンタクトを取って、プロジェクトに協力してもらうことになったんだ。

営業の人は本の対象年齢を決めたほうが良いって言うから、とりあえず4歳から8歳までってことになってるけど、実際はもっとたくさんの人がこの本を楽しんでくれると思うよ。子供向けの本っていうのは子供にとって楽しいのはもちろんなんだけど、大人にとっても楽しくなくちゃいけないんだよ。子供が読んでって何度もせがむときに、親も一緒になって読んでるからね。

本の中には参考になる情報や資料についても巻末に書いてあるから、もっと深く知りたいって人には役に立つと思う。「きみょうないきもの」を書く前に全米科学教育基準についても調べてあるから、ちょうど幼稚園から小学四年生までの教育水準に当てはまるようになってる。だから、家庭教育だけじゃなく、図書館や学校でも便利に使ってもらえると思う。

僕自身はこの本で子供向けの本に新しい考えを持ち込むことができたと思ってる。僕は1ページにつき一つの生き物をきちんと取り上げた本を作りたかったんだ。これまでそういう見せ方をした本はなかったからね。だから読者がどんな感想を持ったかとても知りたいよ。





ジャック:本っていう媒体それ自体も時代に合わせて進化してるよね。今や本というのは一つのテーマがまとまったもので、それが紙の束になったり、ウェブサイトになってたり、マルチメディア対応の電子書籍になってたり、ギャラリーで展示されてたり、様々だ。「きみょうないきもの」の本以外の展開について教えてくれるかな。

デイビッド:まず本に合わせて作った専用のサイトがある。 ここには親、教師、司書、マスコミ向けのページと、もちろん子供向けのページもある。子供用のページには本のサンプルと、専用の写真、用語検索なんかもある。だからこのサイトでも楽しみながら生き物について学習できるし、コンテンツをダウンロードしたり、新しい写真を見たりもできるよ。

あとは本に使った写真の情報だね。About」ページには撮影に使ったカメラやレンズの情報や撮影テクニックなんかも書いてあるよ。「きみょうないきもの」の写真は全部シグマの機材を使ってるからね。他には「きみょうないきもの」を取り上げたメディアの情報やもらった賞について、今後のイベントの予定なんかも書いてあるよ。

今取り組んでるのは、本の電子化と音声バージョンの作成。あとはポストカードとかステッカーなんかも作ってる。他にもいろいろ企画が進行中だから、本や展示だけじゃなくてもっといろんな所で「きみょうないきもの」を目にすると思うよ。もちろん、さっきも言ったけどこの本はシリーズの一冊目だから、今後も新しい本を出していくよ。





ジャック:デイビッド、君自身も二人の子供を持つ父親だけど、そのことはこのプロジェクトにどんな影響を与えているのかな。

デイビッド:そうだね、このプロジェクトの目的は子供たちに自然の素晴らしさについて伝えることなんだ。だから、この本で取り上げている生き物を見たことがなかったり、近くでじっくり観察したことがない子供たちにこそ、この本を読んで欲しいと思う。もし子供たちが自然についてよく知るようになれば、それを大切にしたいと思うようになるはずだからね。

一人の写真家として、僕はこれまで自然とそこに棲息してる生き物たちについてより良く知ることができるような、そんな写真を撮ってきた。だから、僕の仕事がきっかけとなって、多くの人が自然を大事にするようになって欲しいと思うよ。



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