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(司会)こんばんは、紳士淑女の皆さま。今晩の私たちシグマの発表にお集まりいただきありがとうございます。この忙しいフォトキナの開催中に、私たちのために時間を割いていただいたこと、大変感謝いたします。

今回のフォトキナでは私たちシグマの新製品を紹介したいと思います。

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しかし、その前に、一つお知らせしなければならないことがあります。おそらくここにいる方々は、もうすでにご存じかもしれませんが、ライカ・パナソニック・シグマの三社は戦略的協業を行うことを本日発表しました。
 
シグマはLマウントプラットフォームの製品を何も発表していませんが、このプレゼンテーションの最後に、Lマウントの将来に向けたシグマの開発計画をお知らせしようと思います。
 
さて、それではシグマのエキサイティングで革新的な新製品の数々をここで紹介していきたいと思います。こちらをご覧ください。

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(会場爆笑)
 
もうお飲みになりましたか?(笑)もしまだでしたらぜひお試しください。

実は、あまり言いたくはないのですが、今日の発表はとても長いです。もし、イギリス風の冷えていないビールがお好みでしたら、最後まで発表をお聞きください。しかし、通常の冷えたビールがお好みでしたら、どうぞ席をお立ちになってあちらにある冷たいビールをお取りください。私の発表中に食べ物を召し上がっていただいてもかまいません。どうぞリラックスして参加いただきたいと思います。

これはシグマのイベントなのでとてもカジュアルです。シグマは製品も含めてすべてカジュアルなので、どうぞくつろいでください。私自身もカジュアルな人間ですので、いつもリラックスしています。
 
さて、今回の新製品の発表の前に、私たちの会津工場についてお知らせしたいと思います。
 
私たちは新しいマグネシウム工場を会津工場に設立しました。この工場を開設するまでは、私たちは他の会社にマグネシウム製の部品を外注していました。しかし、マグネシウムのコストはとても高いので、私たちの要求に見合う部品を作れる会社はほんの少ししかありませんでした。

この問題を解決するために、私たちはマグネシウム製の部品を自社で生産することに決めました。
 
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これが会津工場の地図です。この黒い部分が私たちの主力工場です。そして離れたところにマグネシウム棟があります。
 
ご存知のように、マグネシウムは極めて危険な物質です。マグネシウムは空気や大気中の水蒸気に反応し、簡単に発火します。それが時として火災になることもあります。
 
最悪の事態を想定して、私たちはマグネシウム棟を主力工場から離れた場所に建設しました。(会場爆笑)

いや、実は本当の話なんです。マグネシウムにはこうした性質があるので、自社でマグネシウム工場を持とうと思う会社は少ないんです。通常はマグネシウム加工を専門とする他社に外注します。おそらくですが、私の知る限り、カメラ製造会社のうちマグネシウム工場を持っている会社は一つもないと思います。間違っていたらすみません。けれども、自社でマグネシウム工場を持つのは非常に稀なケースだと思います。

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これが私たちのマグネシウム棟の外観です。この工場で、非常に高品質なマグネシウム製の部品を低コストで生産できるようになりました。これはシグマのユーザーにも大きなメリットがあると思っています。なぜなら、マグネシウムを使ったカメラやレンズを低コストで生産することで、製品をより低い価格でユーザーに届けることができるからです。
 
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これは建設中の写真です。昨年の初夏に建設を開始し、今年の初春に完成しました。工場は既に稼働中です。
 
お気づきになった方もおられるかもしれませんが、今年のフォトキナで発表した新製品には、この工場で生産したマグネシウム部品が使われています。
 
さて、では新製品の紹介を始めましょう。
 
今日は計8本のレンズを紹介したいと思います。

コンテンポラリーラインから1本、アートラインから2本、スポーツラインから2本、そして、シネレンズが3本です。
 
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では、コンテンポラリーラインから始めましょう。56mm F1.4 DC DN Contemporaryです。

このレンズはAPS-Cとマイクロフォーサーズ用に設計しました。ソニーEマウントと、マイクロフォーサーズマウントを用意します。

このレンズのコンセプトは、コンパクト・軽量・高画質です。このレンズは幅が66.5mm、高さが59.5mm、重量はわずか280gで、とてもコンパクトです。

このレンズによって、シグマは3本のF1.4単焦点レンズを、ソニーEマウントとマイクロフォーサーズマウントで揃えることができました。

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左から、16mm F1.430mm F1.456mm F1.4です。ひょっとしたらこの16mm56mmの写真は逆なのではと思う方もいるかもしれませんが、これが正しいです。一番大きいレンズが16mmで一番小さいものが56mmです。
 
これは単に、私たちが選んだレンズの設計の違いによるものです。これらのレンズは高画質とコンパクトさを両立させることを目的に設計しました。
 
実を言うと、現在発売中の16mm30mmはソニーEマウントとマイクロフォーサーズマウントユーザーに非常に人気があります。どちらも高い画質が評価されています。実際に画質はアートラインレンズと比較しても遜色ありません。

今回の新しい56mm F1.4は既存の2本のレンズと同じコンセプトで作られています。発売は11月、価格は税込みで429ユーロです。他の地域では税率によって値段が変わるかもしれません。
 
次にアートラインより2つのレンズをご紹介します。
 
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一つ目は40mm F1.4 DG HSM Artです。このレンズはシグマSAマウント、キヤノンEFマウント、ニコンFマウント、そしてソニーEマウントで発売します。

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皆様ご承知のように、シグマにはすでに35mm F1.450mm F1.4があります。どちらも40mmと似た焦点距離です。しかし、これも有名な話ですが、この焦点距離の小さな差は、画像に大きな違いをもたらします。
 
なので、35mmだと少し短く、50mmだと少し長いと感じている人には、この40mmは最高の焦点距離だと思います。

また、この40mmを既存の35mm50mmと区別するために、さらに高い画質を実現しました。実を言うと、このレンズの目標は「アートシリーズを超える」ことなのです。そして、私はそれが実現できたと確信しています。
 
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これは40mm F1.4MTF曲線です。ご覧のように、とんでもない性能です。この焦点距離のレンズの中では一番の性能だと思います。
 
私はこの40mmが新しい「伝説的レンズ」になると思っています。

最新のアートシリーズのレンズと同様、40mm F1.4も防塵防滴構造になっています。ゴムOリングにより全体がシーリングされています。

発売は11月ですが、値段はまだ決定していません。しかし、税込みで1000〜1300ユーロくらいを想定しています。もちろん、急に気が変わるかもしれませんが。(会場爆笑)おそらくこれくらいです。

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二つ目のアートシリーズは28mm F1.4 DG HSM Artです。こちらも同様に、シグマSA、キヤノンEF、ニコンF、ソニーEの各マウントで発売します。

このレンズの目標は「最高の28mm F1.4を作ること」です。
 
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ベンチマークはニコンの28mm F1.4とカールツアイス オータス28mm F1.4としました。ご存知のように、これらのレンズは非常に高性能です。どちらも性能は突出しています。その画質が素晴らしいことを認めたうえで、それをさらに超えることを目標にしました。そして、私はそれが達成できたと自負しています。

先ほど紹介しました40mmと同様、28mmも防塵防滴構造です。発売は2019年の1月です。これも値段はまだ確定していませんが、同様に10001300ユーロあたりを考えています。
 
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この28mm40mmの発売によって、シグマは11本のレンズを、ソニーのフルサイズミラーレス向けに用意できることになりました。そして、ソニー向けレンズのラインナップは今後も拡充していく予定です。
 
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続いて、スポーツラインから2本のレンズを紹介します。
 
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一つ目は60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM Sportsです。これはシグマSA、キヤノンEF、ニコンFマウントで発売します。
 
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こちらをご覧ください。左側が60mm、右側が600mmで撮影しています。このように、このレンズは非常に広い焦点距離をカバーしています。

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これは短時間に大きく焦点距離を変えなければならない時に、非常に役に立ちます。

これは10倍ズームレンズです。それだけを聞けば「画質は悪いんじゃないか」と思う方もおられるかもしれません。しかし、私たちは画質を妥協したりはしません。このレンズの目標は「本当のプロ写真家に向けて作ること」なのです。

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私たちがこの困難な目標を達成できたのは、以前に50-500mmを生産していたからです。このモデルは既に生産中止になっていますが、60-600mmをプロ用に開発するために、50-500mmを開発した時の経験と技術が役に立ちました。

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このレンズの開発で最も困難だったのは、重量です。高画質を達成するために、このレンズでは25枚ものレンズを使用しました。もちろん、軽量化のためにプラスチック製の部品を使用するのですが、通常のプラスチックでは十分な強度が確保できませんでした。したがって、このレンズではマルチマテリアル構造を採用しています。

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こちらの図をご覧ください。私たちは主に3種類の高性能素材を使っています。赤い部分がCFRPCFRPとはカーボンファイバー強化プラスチックの略です。このプラスチックにはカーボン繊維が配合してあります。これによって高い強度を確保しつつ、非常に軽量に作ることが可能になりました。実はこの素材はとても高価です。だいたいアルミニウムの3倍くらいのコストがかかります。
 
黄色い部分はTSCです。熱変化安定素材という意味です。この素材はアルミニウムと同じ熱膨張係数を持ちます。
 
青い部分はマグネシウムです。ご承知のように、マグネシウム合金はアルミニウムよりも軽量です。
 
これらの高性能素材のおかげで、私たちはこのレンズの重量をかなり抑えることができました。

他のスポーツシリーズのレンズと同様、この60-600mmも防塵防滴構造を採用しています。可動部は完全にゴムOリングでシーリングされており、レンズ前面は撥水・防汚コーティングが施されています。
 
このレンズには他にも特徴があります。レンズに内蔵されているジャイロスコープセンサーは、手振れ補正を水平方向、垂直方向だけではなく、あれ?
 
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水平、垂直、…
 
(聴衆)「Diagonal(対角線)」
 
Dai…?
 
(聴衆)「Diagonal(対角線)」
 
対角線。すいません、ありがとう(笑)対角線の方向に作動します(笑)

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また、ズームロックは全ての焦点距離で機能します。レンズ前面は直進ズームが可能です。マニュアルオーバーライド機能。三脚座は90度ごとにクリックが付き、アルカスイス互換の雲台に使用できます。

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この60-600mmの導入により、シグマは3本の600mm級レンズを持つことになりました。私は望遠ズームを使用するユーザーはこの中から最高の一本を見つけることができると思っています。150-600mmコンテンポラリーは気軽に持ち出すことができます。150-600mmスポーツは、サイズよりも画質を重視するもっと本格的な撮影に適しています。
 
60-600mmは多様な撮影シーンを高画質で撮影する時に最適です。
 
ここで、ショートフィルムをご覧いただきたいと思います。この中でフランス人の写真家が、このレンズの利便性について語っています。
 
すみませんが照明を落としてください。ありがとう。どうぞお楽しみください。


ありがとうございます。
 
60-600mmの発売は10月。価格は税込みで1899ユーロです。
 
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スポーツシリーズの2つ目のレンズは70-200mm F2.8 DG OS HSMSportsです。このレンズもシグマSA、キヤノンEF、ニコンFマウントで発売します。
 
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このレンズの目標は「同クラス最高の光学性能」です。この目標を達成するために、FLDガラスを9枚、SLDガラスを1枚使用しました。FLDは蛍石とほぼ同等の光学性能を持つガラスです。私の知る限り、9枚もの蛍石や同等のガラスを使ったレンズは他にありません。贅沢に高性能素材を使用したからこそ、目標とする光学性能に到達できたと思います。

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もちろん、鏡筒の強度を忘れてはいません。このレンズにもいくつかのマグネシウム製部品を使っており、これは私たちの新しいマグネシウム工場で生産したものです。
 
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レンズは当然、防塵防滴構造で、Oリングで完全にシーリングされています。
 
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この70-200mmの発売により、シグマは3本のF2.8ズームレンズを用意できるようになりました。14-24mm F2.824-70mm F2.870-200mm F2.8です。
 
実はこの会場にはジャーナリストやマスコミ関係者以外に、取引している流通や小売業の方々もいらしています。その方々に謹んでお勧めしたいのが、この3本のレンズをキットとして販売することです。これは大きなビジネスチャンスになることでしょう。(会場どよめき)

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ひょっとしたら、この中に、シグマが販売している別のF2.8ズームレンズのことをご存知の方がおられるかもしれません。

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そう、120-300mm F2.8です。したがって、販売店の皆様におかれましては、さらにこれを付け加えた4本をキットとして販売すれば、より大きなビジネスチャンスになるかと思います。(会場笑い)

売り上げが伸びます(笑)(拍手)
 
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(会場爆笑)
 
すいません、もう一つだけ。もうこれから私が何を言うのかお分かりかと思いますが、ご静粛にお願いします。これが今日のプレゼンの一番いいところだからです。(会場爆笑)
 
シグマにはもう一つ、F2.8ズームレンズがあります。それがこちらです。
 
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(会場爆笑)
 
200-500mm F2.8です。(拍手喝采)
 
さて、販売店の皆様、もしこのキットが売れたらその月はもう働く必要がありません。(会場爆笑)

残りはハワイのビーチで過ごすだけで充分です。謹んで以上のキットの販売をお勧めさせていただきます。
 
さて、70-200mmに戻ります。発売は12月です。価格はまだ決定していませんが税込み13001600ユーロあたりを想定しています。
 
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次はシネレンズです。
 
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2週間前に私たちはアムステルダムのIBC展で3本のシネレンズを発表しました。28mm T1.540mm T1.5105mm T1.5です。ご承知のように、これらのレンズはアートシリーズと同じレンズを使用しています。
 
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この3本が加わることで、シグマのフルサイズ用単焦点シネレンズは合計10本になりました。これでプロの動画撮影者が必要なレンズが揃うことになります。
 
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これに既存の3本のズームレンズを付け加えることで、シグマのシネレンズは合計で13本になります。
 
さて、ここでもう一度シグマのシネレンズで撮影されたショートフィルムをご覧いただきたいと思います。このショートフィルムはRED Monstro Cameraで撮影しました。ご存知の方もおられると思いますが、RED Monstroで使用している撮像センサーはフルサイズよりも大きいです。幅が少しだけ長くなります。しかし、シグマのシネレンズはRED Monstroで使用してもほとんど問題はありません。
 
この動画はフランスのモンブランで撮影しました。景色は完全に真っ白な冬山と綺麗な青空で、ご承知のようにこれは口径食を確認するには一番厳しいシチュエーションです。しかし、この動画ではほとんど問題は見つからないでしょう。どうぞご確認ください。
 
照明を落としてください。

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(拍手)
 
ありがとうございます。
 
シネレンズはアートシリーズと同じレンズを使用しています。そして、アートシリーズはフルサイズの画像の端でも高画質を維持しています。フルサイズよりも広い範囲に光を届かせていますので、REDに使用しても高画質です。
 
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さて、最後になりました。
 
繰り返しになりますが、シグマはライカ・パナソニックと協業し、Lマウントシステムを使った同じプラットフォームの製品を開発します。
 
本日ここで発表できる新製品はありません。しかし、Lマウントシステムの今後の計画についてお話ししたいと思います。
 
全部で6つの内容について発表させていただきます。
 
一つ目です。私たちはフルサイズフォビオンセンサーを搭載したLマウントカメラを発売いたします。もちろん、このフルサイズフォビオンセンサーは新規開発したものです。発売は2019年を予定しています。
 
二つ目。シグマSAマウントを搭載した新しいカメラは今後開発いたしません。今後はLマウントに注力していきます。
 
もちろん、これからも既存のSAマウントカメラは生産を続けますが、新しいSAマウントカメラは開発しません。
 
三つ目。一眼レフカメラ用のレンズは今後も開発していきますので、SAマウントレンズは今後も開発・製造・販売を継続いたします。なぜなら、私たちにはSAマウントカメラのユーザーがいるからです。当面はSAマウントレンズも継続します。
 
四つ目。シグマは2種類のレンズアダプターを発売します。一つ目がシグマSALマウントアダプターで、もう一つがキヤノンEFLマウントアダプターです。どちらも2019年に発売予定です。
 
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この二つのマウントアダプターで、Lマウントユーザーは幅広いレンズシステムが使用できることになります。Lマウントカメラユーザーは、当然Lマウントレンズを使用できます。シグマSAレンズはLマウントアダプターを介してLマウントカメラに使用できます。シグマ製のキヤノン用EFレンズは、同じくアダプターを使ってLマウントカメラで使用できます。

また、シグマのシネレンズで使っているPLマウントは、ライカのPL-Lマウントアダプターで使用できます。また、ライカMマウントレンズも、ライカのM-Lアダプターにより使用が可能です。
 
つまり、Lマウントシステムは、ほとんど完全と言っていい様々な種類のレンズを、かなり早い段階で使えるということです。
 
五つ目。シグマ製のLマウントレンズは2019年から発売を開始します。
 
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現在シグマはミラーレスカメラ用に14種類のレンズを発売しています。まず最初は、これらのレンズのLマウントバージョンを来年から発売いたします。
 
さらに、これからLマウント用のレンズを新しく開発します。これらのレンズはミラーレスカメラ専用の設計になります。

最後は、マウント交換サービスです。もし、あるレンズにLマウントの設定があったら、そのレンズはLマウントに交換できまし、その逆も可能です。
 
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さて、これが私たちのLマウントの開発計画のまとめです。新しいフルサイズフォビオンセンサーカメラ、新規SAマウントカメラの開発中止、SAマウントレンズの開発継続、SA-LEF-Lマウントアダプター、Lマウント専用レンズの開発、マウント交換サービスです。
 
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シグマは、他社にない、高性能な製品を開発することで、Lマウントシステムを拡充させていきます。
 
さて、本日の発表はほとんど終わりです。ご清聴いただき大変感謝いたします。しかし、最後に一つだけお見せしたいものがあります。新しいシグマ会津工場の動画です。
 
これまで作ってきた工場の動画と同様、今回も当社で実際に働いている従業員を取り上げています。ここに映っているものは全て実際のものです。従業員やその家族、撮影は実際の工場で行い、従業員の家やその近所も映っています。シグマの全てはリアルです。シグマにあるフェイクはCEOである私だけです(笑)

全てのパーツを会津工場で製造し、世界中に届けています。
 
今回のメッセージは、私たちは製品を情熱をもって作っている、ということです。私の願いはこの「情熱」を、製品を通じて世界中のユーザーに届けたい、ということです。どうぞ、新しい会津工場の動画をお楽しみください。
 
照明を消してもらえますか。

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(拍手)
 
ご清聴ありがとうございます。これで本日の発表は終わりです。製品のサンプルは会場の後方に用意してあります。また、お食事とお飲み物も引き続きお楽しみください。
 
本日はありがとうございました。
 
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(元動画)

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単焦点レンズの愉悦

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SIGMA 300mm F4 APO Telemacro

またぞろシグマの機材をヤフオクに出すことにした。迷ったが、300mm F4やDP2 Merrillも出すことにした。

理由としては、以前書いたように、クワトロ・MC-11+SONY α時代になって、旧式のレンズのAFが効かなくなった、というのが一つ目。もう一つは、クワトロセンサーが、少なくとも僕の考える「最高の画質」を達成しているので、それ以前のメリルセンサーや、さらに前の470万画素センサーに戻る理由があまりないということだ。

実際、今回かなり機材を手放して(DP1s、DP2、SD14、SD1 Merrill、DP2 Merrill、DP1x、DP2x:計7台)、手元に残ったシグマのカメラはSD15とsdQHだけになった(それプラス便利カメラとしてα7II)。SD15を残したのは、スポーツイベントを撮るときのために、連射の利くレフ機を残したかったから。sdQHで運動会を撮るのは正直かなりキツイ。α7IIは連射も速いし優秀だけれど、画質で考えたらRAW現像したSD15の方が僕は好みだ。

今回手放す中で一番思い入れがあるのは300mm F4。おそらく世界を探してもこのレンズ+シグマのカメラをメインで撮っていた人は僕しかいなかったと思う。flickrでもこのレンズを常用していた人は見かけなかった。


望遠単焦点というのは、通常は鳥や飛行機、スポーツなどを撮るのに使うと思う。ズームよりはレンズに明るさがあるので、速いシャッターを切れるし、ISOも低くできる。被写界深度も薄いので、主題を中心に画面を切り取ることができる。

その反面、サンニッパと比べると明るさが足りないとなってしまうので、画質を最優先し、機材の重さを気にしない人はサンニッパに行くだろうと思う。ある意味では中途半端なレンズなのだ。おそらくそのせいだろう、サンヨンというスペックのレンズは現在キヤノンやニコン、ペンタックスといった、カメラメーカーからしか出ていない。互換レンズメーカーは出していないのだ。売れないからだろう。

しかし僕は、サンヨンというスペックのレンズが好きだ。なぜかというと軽いので「スナップ」に使えるからだ。サンヨンでスナップというとものすごく奇妙に響くと思うけど、僕はこのレンズをカメラに付けてプラプラと街を歩くのが好きだった。


単焦点レンズの最大の特徴は、焦点距離を変えれないということ。焦点距離は変わらないので、何か被写体を見つけたときに、迷わずシャッターが切れる。撮るときには構図だけを考える。そのスピードが自分には合っていたし、その不自由さがゆえに、工夫をすることで写真が上達したと思う。

スナップの場合は特にそうなのだけれど、だいたいの写真は一枚目が一番良い。撮りたいという気持ちがそのまま画面に出るから。撮りたいという気持ちを持ちながら、じゃあ絞りはどうしよう、構図は、焦点距離は、とやっていると、肝心の気持ちや被写体がどこかに行ってしまう。そうやって撮られた写真は、そつなく撮られているかもしれないけれど、どこかで見たような、心に届かないものになっていることが多い。



画面を操作できる余地があると、人は知らずに自分の心地よいものに向かってしまう。気づけばいつも同じようなものしか撮れなくなり、写真そのものに新鮮さを感じなくなってしまう。



ズームを使うとこういうことが起こる。「同じようなもの」しか撮れなくなる。単焦点はそうはいかない。なぜなら不自由だから。画面を「合わせる」ことができないから。だから工夫ができる。だから、自分にしか撮れないものが撮れる。僕はそう思う。

ある程度、そういうものに慣れてくると、ズームを使っても同じようなことができるようになると思う。しかし、写真を始めたばかりの時は、やはり単焦点でひたすら撮るという経験が必要なのではないか。

僕は「サンヨンでスナップ」という、おそらく他の人があまりやっていない撮り方でたくさん写真を撮って、自分なりの表現に近づけた。それが50mmや35mmや28mmだったら、たぶん僕はどこかで止まってしまっていたのではないかと思う。

ということで、このシグマ 300mm F4 APO Telemacroというレンズには感謝しかない。このレンズがあったから僕は今でも写真を撮っている。じゃあなぜ手放すのかというと、僕はもっと先に行きたいからだ。手元にあったら、たぶん僕は同じところにずっと居続けたままになってしまう。

たぶんカメラやレンズだけでなく、人も、仕事も、色々なものも、そうやって通り過ぎていくのだろう。成長というのは何かを失うことだと、誰かが言っていた気がする。たぶん僕は、少しずつ前に進みたいのだ。

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シグマ製品をヤフオクに出すことにしたので、なんか名残り惜しいから思い出などを書いてみよう。

DP2

初めて買ったデジカメ。これは思い入れが深い。絞り・シャッター速度・ISO・RAW現像、全部これで覚えた。写真の全てをDP2から学んだと言っても過言ではないくらい。



この写真はtumblrでもかなりバズられたり、内外のネットニュースで良く使われてた(昔は写真全部クリエイティブコモンズに指定していた)。当時は今みたいなコピペまとめサイトみたいなのがあんまりなくて、ネットの写真の使い方も良心的だったと思う。

最初は起動が遅かったり、AFが遅かったり使い勝手が悪かったけど、ファームアップでだいぶ良くなった。画質は今でも十分通用すると思う。


シグマの画質はISO100のRAW現像に限定したら「時代を超えてずっと通用する」んじゃなかろうか。4Kは800万画素だから等倍でもちょい足りないけど(DP2の解像度は470万画素)、アプコンしたら十分見れる気がする。

DP2で写真を撮り始めて、ネットに上げるようになったら、いろんな人に写真を見てもらえるようになった。たぶん、当時も今も、フォビオンの画質というのは時代を超えた何かがあるんじゃないかなと思う。僕はほとんどSPPしか使わないんだけど、SPPだけでここまで仕上げられるカメラというのは、今でも他にはない。

特にMerrill以降にシグマのカメラを使いだした人は、470万画素の旧センサーの取り扱いやすさというのは体験してほしかったり。今のパソコンだとホント現像速くて楽だし。


SD14

DP2で写真が面白くなったので一眼レフが欲しくなり、手に入れたのがSD14。当時は中古があまり出回っておらず、eBayでわざわざオーストラリアから中古を購入した。当時は大学休学(というか無職)してたのでお金がなく、新品の一眼レフなんか買えなかった。



SD14と同時に300mm F4を手に入れて、それでかなりたくさん写真を撮った。シグマのサンヨンは3分の1倍マクロなので、かなり近い距離でも写せる。昆虫撮るのは今でも最高のレンズじゃないかな。はやくグローバルビジョンで新型のサンヨン出してほしい。

ちなみにこの蝶の写真はシルキーピックスのお試し版で現像して、設定を忘れてしまったので今でも再現できない(笑)



SD14はとにかく色が良い。デフォルトの設定だとセンサーの飽和までかなり余裕があって、常に露出を+0.7で撮って、SPPで露出を下げていた。それでもハイライトが飛んだ記憶はあまりない。低感度で撮ったとき、今でも一番色がいいカメラはSD14なんじゃないかなと思う。



逆にちょっとでも感度上げるとすぐに色がダメになる。上の写真も夕方の競馬場で撮ってシャッター速度がいるからISO400にしたら、もうカラーでは見れない。仕方なくモノクロに逃げた(けどまあ、それはそれで良い写真になった気もする)。


DP1s


DP2とSD14だけだと広角が足りないということで、DP1を買おうかどうか悩んでいた。当時はDP1は逆光に弱くフレアに特徴的な「サッポロポテト現象」が出るとの評判で、導入をためらっていた。で、そのサッポロポテトを改善して、多少逆光に強くなったのがDP1sで、これなら大丈夫かなと買ってみた。



逆光に強いDP1s。レンズが良いので写りもすごい。ただ、動作が遅かった。DP1sはDP1のコーティングとフィルタを改良して逆光に強くした(だけ)のカメラで、中身はほとんどDP1と同じだった(QSボタンに相当するカスタマイズもあったけど)。DP2に入ったイメージプロセッサのTRURIIはDP1sには入らなかったので、書き込みが遅い遅い。でもじっくり撮る分にはホント良いカメラだと思う。




DP2、SD14、DP1sとカメラがだいぶそろってきたので、機材の面で撮影に困ることはほとんどなくなってきた。ただ、当時はSD14に安いズームしか使っておらず、明るい単焦点が欲しくなった。


ということで導入したのが30mm F1.4 EX DC。

小さくて軽くて良く写る。周辺が甘くて歪曲もちょっとある。けど、中央だけならDP2にも負けないくらいの解像度。かなりベストセラーになったレンズ。



明るいレンズだと、薄暗がりでもISOを上げずに撮ることができる。癖があるけど、持ち出しやすいので良く使った。




でも、もうちょっと長くて明るいの欲しいなということで、50mm F1.4 EX DGを買った。

これはすごいレンズだよなあ。今でもすごい。ボケがすごい。空気感がすごい。本当にすごい。



今でこそ、シグマは純正以上の高性能レンズを作るメーカーという認識があるけど、当時は「サードパーティー」で、1ランク落ちる会社みたいな印象がまだ残っていた。確かフィルムの頃は、型落ちの一眼レフにシグマのズーム付けて割安で売る、みたいな扱いをされてたと聞いたことがある。

なので、互換レンズ会社には「純正と同じスペックのレンズを売ってはならない」みたいな不文律があったとか。あくまでもスペックの隙間を狙っていくしかなかったらしい。それを変えたのが、このシグマの50mm F1.4 EX DG。純正のスペックにガチンコ勝負を挑んで、しかも画質でも負けない。今でいうアートシリーズの走りみたいなレンズだったと思う。


新型のArt 50mmもすごいらしいけど(持ってない)、ボケの滑らかさだったらこっちの方が上なんじゃないかな、という印象。


標準から望遠あたりの焦点距離はだいぶカバーしてたんだけど、広角は28mmのDP1sしかなかった。なので、それより広い広角を試してみようということで導入したのが10-20mm F4-5.6。



人間の視界より広く風景を写せるのはとても楽しくて、風景を撮るときにはいつも持ち出していた。初めて10mmを見たときはすごく新鮮だった。

イメージ 1



と、レンズが一通り揃ったところで、SD1の発表になった。開発発表が2010年の9月。その前のSD15の発売が2010年の2月だったから、SD15を買う資金を貯めているときに、SD1の発表があった。

今でも思うけど、やっぱりSD1の発表は早すぎたよなあ。SD15が発売して半年も経たないうちにSD1だから、僕みたいに買いあぐねてた人はみんな様子見したと思う。そして、SD1の発売は約1年後の2011年6月。で、伝説の定価70万円。当時のネットの阿鼻叫喚といったらすさまじかった。



僕は当然ながら70万円なんか用意できなかった。分割(60回払い!)で買おうとしたけど、当時働き始めたばっかりでクレジットカードの審査が下りなかった(笑)。上の写真はネットで知り合ったSD1買った人と撮影会に行って、その時貸してもらった時に撮ったもの。「複眼までバッチリ見える!」と驚いた。

で、SD15を買おうかSD1の値段が下がるのを待とうかあれこれ考えた(後から追加で買って分かったけど、SD15は非常に完成度の高い名機だ。でも当時は僕みたいにSD1どうしようか悩んでる人が多かったのでスルーされ続けた。非常に不運なカメラだと思う)。結局SD1を買うことに決めて頑張って働いた。

2012年の2月、CP+直前にSD1 MerrillとDP Merrillの発表があった。そして、これも伝説になった40万円キャッシュバックで、ネット上が祭りになった。SD1 Merrillは20万円を切ってたのでようやく買うことができた。いやいや、長かった。

SD1 Merrill


実は、これもほとんど忘れられてるけど、SD1は発売後のバグがかなりひどかった。かなり頻繁にアップデートがされてて、1年くらい経ってようやく画質が安定した。そして、安定した後にSD1 MerrillとDP Merrillの発売が来たので、この時手に入れた人は画質で困ることはほとんどなかったと思う。僕もほとんど不満はなかった。






SD1 Merrillの本当に改善してほしかった欠点はカードの書き込みの遅さ。これはもう、データが大きいから仕方ないと思うんだけど、それでも何とかして欲しかった。DP Merrillはプロセッサか基盤の改良があったせいか、同じセンサーなのに書き込みがかなり速かった。せめてDP Merrrll並みの速度が出てればなあと今でも思う。


メリルセンサーには得意な色と苦手な色があって、青色は本当に素晴らしい色が出る。



青と比べると、やはり他の色は弱い。解像度は高いけど、色が出にくいというのが、僕の最終的なメリルセンサーの評価。でも、それでもやっぱり唯一無二の画質だと思う。


僕は今後はQuattro Hとソニーαを使い分ける。グローバルビジョン以前のレンズはAFが合わせづらいので、やはり使い勝手が悪い。SD1にQuattroセンサー載せたカメラが出れば、それを使い続けられたんだろうけど、シグマにも事情があるから仕方ない。

シグマのカメラをずっと使い続けてきて、色々勉強できて良かったと思ってる。とても楽しかった、というのが正直な感想だ。でも、さすがにいくつも使わないカメラやレンズを抱えたままにはしておけないし、古くなって調子が悪くなるのを待つくらいなら、売りに出して他の人に使ってもらった方が良い。

今までありがとうございました。これからも、よろしく。





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イメージ 1
SIGMA sd Quattro H + 18-35mm F1.8 DC HSM

シグマが2012年にグローバルビジョンレンズを発表してから5年ほどたった。

僕が写真を撮り始めたのが2009年で、グローバルビジョンの発表はその3年後だから、グローバルビジョン前よりも、あとの方が長い時間が経っている。けれども、自分の感覚としては、グローバルビジョンの発表はそんなに昔のような気がしない。不思議だなと思う。

僕は2012年の段階でほとんど全ての焦点距離をカバーできるだけのレンズをそろえていた。10mmから300mmまで、ほぼ途切れなく写せるレンズが手元にあった。なので、どれだけグローバルビジョンレンズの性能が良くても、同じ焦点距離のレンズを置き換えるようなことはあまりしてこなかった。

グローバルビジョンレンズが圧倒的に前の世代と違うのは、その解像度で、これは等倍鑑賞をしない人間には、実はあまりアピールポイントにならない(僕は等倍鑑賞はしない)。USBドックがあるからAFの精度も向上してるんだけど、僕はレンズを買うたびにボディと一緒に工場に送って調整してもらっているので、古いレンズでも全く問題がなかった。そして、グローバルビジョン前のEXレンズも、十分性能が良い。50mm F1.4 EX DGも70mm Macroも50-150mm EX DCも、SD1 Merrillで使って何も問題ないくらい優秀だ。

SD1 Merrill + 50-150mm F2.8 EX DC OS HSM

僕はグローバルビジョンレンズを買う機会を逃し続けたので、Quattroの導入も遅れた。メリルセンサーは発売してから性能が落ち着くまでに結構時間がかかったのを見ていたから、Quattroも様子見をして、性能が安定した頃に買おうと思っていた。そして、sd Quattroは、グローバルビジョン以前のレンズのAFに問題があるということだったので、これもしばらく様子見することにした。

sd Quattro Hが出る頃には、センサーの性能もAFも、ひとまず安定したようだったので、導入を決めた。Quattroを使い始めて、一番最初に感じたのが「色が良い」ということ。圧倒的な色の良さがQuattroの特徴だと、ぼくは思う。

イメージ 2
sd Quattro H + 70mm F2.8 EX DG Macro


「色の良さ」というのは、実は説明が難しい。あくまで感覚的なものだし、今の時代、Photoshopで上手く加工すれば、それなりの色は出せる。けれども、ずっとMerrillで現像してきた僕のような人間からすると、Quattroの色の出しやすさというのは、特筆すべきものだ。苦手な色というものがあまりない。ほとんどの色を自分の思い通りに出すことができる。これは本当にすごいことだと思う。最初にQuattro Hの写真を現像したときに「これからはこれを中心に行こう」とすぐに決断した。

そうなると問題になるのがレンズだ。手元にはグローバルビジョン以前のレンズが多く、しかもAPS-C用のDCレンズが大半だ。Quattro Hで行くとなると、DCレンズでは性能が発揮できない。調べてみたら、18-35mm F1.8の20mm以降と、50-150mm F2.8はHでも行けることが分かった。しかし、それ以外のレンズは厳しい。

Quattro H導入と前後して、仕事用の便利カメラとしてソニーのα6000を使い始めた。これにMC-11を載せれば手元にあるSAマウントレンズがそのまま使える。で、使ってみたところ性能はそんなに悪くはない。悪くないどころか、α6000はミラーレスカメラとしてみたらsd Quattroの何倍も使いやすい。

イメージ 3
α6000 + MC-11 + 50-150mm F2.8 EX DC OS HSM

MC-11の問題は、これもsd Quattroと同じで、グローバルビジョン以前のレンズはAFがあまり合わない、ということだ。最新のファームでかなりマシになったけど、やっぱり今でも70mmマクロはAFが合わない。

このAF問題は改善されるのだろうか?僕はあまり期待していない、というと怒られるかもしれないけれど、やっぱりシグマだって商売だ。グローバルビジョン以降は制御の方法が全く違うのだろう。それ以前のものに全部合わせるのにも、限界はあるし、どこかで線を引かないといけない。

自分の撮影スタイルがどのようなものか、自分の被写体がどのようなものなのか、改めて考えてみた。そして、カメラの将来と、シグマの未来も考えてみた。

Quattroの絵を見て、そして、α6000を使ってみて、やはり自分はシグマを使い続けるだろうと思った。そして、シグマはその開発リソースをフルサイズ用レンズに向けていくだろうな、とも思った。

小型センサーのカメラは、おそらくスマホに飲まれていく運命なのだと思う。ダブルレンズのスマホが広がり、その性能が上がっていけば、小型センサーのデジカメの出番はほとんどなくなっていくだろう。APS-Cとm4/3は小型・軽量・高性能という方面に進化していくと思う。そうなると、シグマの画質最優先・重厚長大という路線はAPS-C ・ m4/3とは合わなくなっていくのではないだろうか。

もちろん、コンテンポラリーシリーズがその役目を負えなくはないだろうけど、現在の高性能ミラーレスはレンズとボディのセットで性能が最大限発揮されるように(特にAFの速度面で)設計されてるように感じる。ソニーのαはやっぱりソニーのレンズが圧倒的に使いやすい。ここはサードパーティーであるシグマには分が悪い。僕はDCのアートシリーズは50-100mm F1.8で終わるんじゃないかと心配してる。

スマホに侵食されず、なおかつシグマの優位性を保てるのは、なので、フルサイズ用超高性能レンズしかないのではないか。

そんなことを考えて、僕はグローバルビジョン以前のDCレンズと、ほとんど使っていないカメラボディを手放すことにした。現在ヤフオクに出品中である。たぶん今後は、作品用の写真はsd Quattro Hで、日常の写真はソニーのαで、撮っていくことになるだろうから。

イメージ 4
sd Quattro H + 35mm F1.4 DG HSM Art

時代は変わっていくし、被写体も機材も変わっていく。けれどもたぶん、僕はこれからもずっと写真を撮り続けるのだと思う。その時僕が使うカメラが、いちばん使いたいと思うカメラが、シグマだと良いなと、やっぱり今でも思うのだ。



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