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かつて自転車レースもやっていた四万温泉に行く。「しまおんせんに行った」と言うと、「エッ、四国に行ったの!?」と四万十川に間違われるが、群馬県の奥にあるひなびた温泉だ。 温泉街のなかでもいちばん古い「積善館」に泊まる。本館部分は元禄時代に建てられ、「千と千尋の神隠し」に出てくる何かの建物のモデルにもなったらしい。宮崎アニメを観ないのでわからないが。 その由緒ある本館に泊まった。古いと汚いは違う、と言うけれど、あまり古くなると“汚い”と変わらなくなることを痛感。壁のシミが怖かった。浴槽が5つもある大正ロマネスク風のお風呂はよかった。 四万温泉へは国道353号が延びるが、その先の新潟県境部分は道が途絶え、不通区間になっている。しかし、R353は苗場の裏手から再び出現し、柏崎まで延びる。分断国道のナゾを探る、というのが取材のテーマだった。 理由のひとつは、トンネルを掘るのに意欲的だった小渕恵三元首相が亡くなったことである。小渕は麓の町、中之条の出身だ。
中之条から吾妻川沿いに行くと、有名な八ツ場(やんば)ダムがある。中之条のガソリンスタンドで御主人と話していたら、「小渕サンは八ツ場で大儲けしたんだよ」と言っていた。建機のリース会社をつくって、その需要を独占したんだとか。自民党歴代首相のなかではクリーンなイメージがある人でも、やっぱりそんなもんかと思った。八ツ場ダム建設続行を掲げた中曽根元首相の息子が参院選で当選したが、まだまだおいしい食べ残しがあるってことなのだろうか。 |
「driver誌」峠狩り


