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チェロ友達と「弦楽器フェア」に行ってきた。大手の楽器店や楽器商から、小さな製作工房までがブースを構える弦楽器のショーである。会場は日本武道館の隣にある科学技術館。 入場料は1000円だが、その気になればすぐに元が取れる。出展される高価な楽器をけっこう自由に弾かせてもらえるからだ。 楽器商がマンションの一室でやっている弦楽器店なんか、ふだん気軽に立ち寄って弾かせてもらう雰囲気など、ゼロである。来店前に電話でアポをとらなきゃいけないところもある。そんなところ、気の弱い人間が行ったら、ただじゃ帰れません。 それが年に一度のこの催しでは大違いなのである。太っ腹なところだと、「ご自由にお弾きください」と貼り紙をしたブースに、楽器と弓が置いてある、なんてこともある。そのため、会場には買い気たっぷりの音大生ふうも目立つ。格違いにうまいプロらしき人は、弾き始めると人だかりができて、即席ミニコンサートみたいになっている。 同じ科学技術館では毎年冬、ハンドメイドメイド自転車ショーが開かれる。小さなフレームビルダーが自信作を持ち寄るマイナーながら楽しい催しだが、さすがに試乗はできない。「エーッ、木製フレームなの!?」と、目で驚いたあと、北の丸公園のなかで乗れたりすると、サイクルモード並みの人気イベントになりそうだが、無理かな。 お聞きしたところ、大きいからタイヘンなので、やはり1年に1本くらいとのこと。ヴィオラもチェロも、構造的には“大きなバイオリン”に違いないのだが、チェロになると、バイオリンの3倍くらい木を使う。しかし、なかなかバイオリンの3倍の売値はつけられない。売れなかったら、場所もとる。需要(奏者人口)の問題はべつしても、チェロの出回る本数が少ないのはそうした理由も大きい。 陳昌鉉チェロ、音もきれいだったが、見た目も美しい。年1本だと、完全な受注生産だろうな。 濃いブラウンのせいもあって、年式よりもっと古びて見える。耐久消費財のゴミ捨て場にあっても、一顧だにされないんじゃないか。 ところが、音を出したとたん、シビれた。今まで弾かせてもらったオールドで、あんまりピンときた楽器はないのだが、これは惚れました。 弦に軽く弓を当てただけで「アッ」と声を漏らすくらい、いわゆる“発音”がいい。すぐに大きな音が出る。エンジンでいえば、スロットルレスポンスにすぐれるのが、いい弦楽器の一大特徴だ。音色もまったく雑味のない丸い音。具体的には、ぼくみたいな素人が弾いても、いちばん高いA線がビャービャー言わないのだ。「楽器より練習だ」とは思うけど、いい楽器は七難隠してくれるのも事実である。 「いかほど?」と、店の人に聞いたらファイルを調べながら「えーと、ですね。ジョン・ベッツは……イッセン……」。さよか。 さすがにこれは、弾くどころか、触ることさえ御法度。ケチ。値段はブガッティ・ヴェイロンくらいかな。 |

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触らせてくれないなら、なんでもってきたの?と思う私は素人なんでしょうか。
ヴェイロンは運転させてくれないけど、助手席には乗せてくれましたよね(笑)
[ スイフト ]
2011/11/9(水) 午後 10:29
スイフトさん。安住ポッドキャスト、すっかりハマってます。あの人、おばさんのアイドルと見せかけて、じつはシニカルでブラックでいいですねえ。あと、相手の中澤有美子もサイコー。
[ 下野康史(かばた・やすし) ]
2011/11/11(金) 午後 7:50