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“つづら”を買ったという安住紳一郎の話をラジオで聞いて、これだ!と思い、ヨメさんの誕生日プレゼントにした。都内では今やここ1軒の専門店は江戸末期創業の岩井つづら店。人形町の甘酒横町にある。 つづらといえば、舌切りすずめで有名だが、ぼくはいちばん欲張りじゃないおじいさんなので、たのんだのはA4サイズの書類入れになる文箱(ふばこ)。それでも名前と家紋を入れてもらうと、見た目は美術品だ。しかし手に取れば、竹と和紙で出来ているのでフワリと軽い。もう和うるしは使っていないが、それでも近くに置いておくと漆器のいい匂いがする。 竹で編んだ箱に和紙を貼り、カシュー漆を塗り重ねていくのは、4代目当主の岩井良一さん。もの静かな、いかにも“職人”的なおじさんだ。なんたって、手がデカイ。つづらなんて見たこともなかったし、最初は見学のつもりで店を訪ねたのだが、岩井さんとちょっとお話しただけで「つくってもらおう!」と思った。家紋は89歳のお母さんが現役で描き入れているというからすごい。 半年かかるというので、5月に注文し、誕生日にヨメさんを連れて取りにいった。本人には最後まで内緒。ぼくはおしゃべりなので、注文してからずっとつづら屋へ行ったことを家で言いふらしたくて、それがストレスで困った。あー、せいせいした。 貼ったばかりの和紙に経文のような文字が入っていた。聞いたら、役所で事務に使っていた古い和紙なのだそうだ。そのほうが安いし、古い紙のほうが質がよかったりもするらしい。塗ってしまえば古紙と知るよしもない。まさに「もったいない」精神の美風。 |
音楽



つづら、おしゃれです。私も欲しくなりましたが、ちょっと気になったのが「役所で事務に使っていた古い和紙」。それって公文書なんじゃ?アメリカみたいに情報公開法で50年後の公開を義務づけられても、ぜんぶつづらになっちゃっている感じですね(笑)。
[ hyrax ]
2013/11/17(日) 午後 10:43