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 2対3で終わったベルギー戦。残念。
 後半アディショナルタイム(旧ロスタイム)にカウンターでまさかの逆転を食らったのは、キーパー以外全員が攻めにいってたからだ。延長戦に入らずに決着をつけようとしていた強気が裏目に出てしまった。

 とはいえ、後半終盤の20分間に連続3失点したのは間違いない。
 つまり、簡単に失点するのが日本の弱点なのだ、と考えると、予選最終戦で0-1スコアを受け入れ、最後の10分間、攻めずにボールを回してゲームを開店休業状態にしてブーイングを浴びた作戦が、いかに正しかったかということですよね。

 日本の弱点を、西野監督がだれよりもいちばんよく知っていた。あのとき、前がかりに攻めて、一転、カウンターでポーランドにさらに1点とられ、得失点差でセネガルに負けていたら、あの試合は「ドーハの悲劇」に次ぐ「ボルゴグラードの悲劇」と語り継がれることになっていたはずだ。もちろん今日のベルギー戦も見られなかったし。

 高校の時、体育のサッカーでキーパーをやると、超人的にうまいやつがいた。とくべつ運動神経がいいというわけではなかったのに、キーパーをやらせると、みんな防いでしまう。
 その子はジャンケンも強くて、みんなの見ている前で10回やると10回勝てた。そのかわり、途中から脂汗をかき、気分が悪いと言った。
 当時は超能力ブームだった。人間離れしてイイやつだったこともあり、みんなの人気者だった。ハム、どうしてるかな。

 次の日本代表、まずは超級キーパーがほしいです。


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 こんどのワールドカップ、びっくりなのはビデオ判定の導入だ。
 これまでの予選を見たところ、たいてい判定は覆っている。ピッチにいる審判の目ではわからなかった「明らかな誤審」や、審判が見ていないところでの反則行為をなくすのが、この制度の主目的で、その意味ではたしかに正しい判定の確度は上がる。

 マラドーナの神の手ゴールはもう生まれなくなるけど、文明の進歩って、神話をなくすことだから、仕方ない。
 これが使われていたら、日大の悪質タックル問題は、現場でもっとオオゴトになっていて、少なくともこんなに長引いていなかったでしょうね。

 ゴールラインテクノロジーの導入で、シュートが決まったかどうかも正確にわかるようになった。テレビの中継でも、きわどいシュートのときはゴールラインと球の位置関係が図解ですぐに出る。
 だから、対コロンビア戦の川島みたいに、完全にインゴールしている画像が出ているのに、起き上がってから手を振って「入ってないよ」とアピールするのはみっともない。フェアプレーで売る日本が、あれはない。
 ぜんぜんサッカーは知らないのに、初戦のコロンビア戦だけはぜんぶ見たモノマネの清水ミチコが、「あれだけ入ってるのに入ってないって言うのやめてもらえます!?」とラジオで言っていた。

 決勝トーナメント初戦のベルギー戦。どうなるんでしょう。いまのベルギー代表には、すごい選手がいるらしいけど、コロンビアにもポーランドにもいた。オシム様は、なんと日本のほうがちょっと有利と言っている。

 賜杯は無理でも、金星は取れるだろう。決勝トーナメントの舞の海になってくれ。予選で3戦全敗と思っていたので、次々と起こる現実は、いずれにしろ夢見心地ですよ。


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大谷翔平もね。

モーガンがわかる男

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 webCGの取材で、久しぶりにモーガンに乗った。調べたら13年ぶり。でも乗ると、いつものモーガンだった。なのに、“ほしいメーター”は過去最高に上がった。ついにモーガンがわかる男、になったのかなあ。

 見た目も基本構造も、1936年の登場時から大きく変わっていないが、パワートレインはアップデートしてきた。
 いまのエンジンは、フォーカスなどに載っている英国フォード製1.6リッター4気筒DOHC。
 変速機はマツダロードスター(NC)用の5段MT。“スポーツカーのシーラカンス”にマツダロードスターがひと役買っていると思うと、ひとごとながらうれしい。



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 昔からフォードのエンジンは、ヨソのクルマに広く使われている。ロータス、TVR、ジネッタ、マーコスといったイギリスのスポーツカーはフォードのエンジンなしにはあり得なかったし、スゴイところだと、デトマソ・パンテーラもフォードV8だった。
 太っ腹なことに、フォードはほかの自動車メーカーにも部品を売ってくれるのである。

 セナやマンセルやプロストの頃のF1でも、プライベートチームはフォード・コスワースDFVで奮闘していた。太っ腹というよりも、アメリカの会社だから、要は“儲かれば売る”んでしょうね。だから逆に、日本市場からはサッサと撤退しちゃったと。


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 モーガンはいまでも部品点数で50点が、木である。外装材はアルミやステンレスでくるんで塗装してあるからわからないが、シート後ろにある荷室のカーペットをめくれば、フロアは文字通り、床板。半年ほど前、モーガンオートイワセのメカニックに聞いたら、修理でいよいよ手に負えないときは大工さんに出すと言っていた。


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オールハンドメイドのモーガンは、小物がカッコイイ。
アルミ削り出しの駐車ブレーキレバーとか。
(操作性はひと癖あり)。


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ボンネットのリリースレバーとか。
(めっちゃ硬い)。


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給油キャップとか。
(親指のツメ剥がすおそれあり)。


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なつかしいスミスのメーターとか。


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ただし、梅雨時のスピードメーターは、ずっと内側が曇っておられました。
しかし、何年ぶりだろう、曇ったメーター見たのって。なんでいまのメーターは曇らないのか。内側にクリンビュー塗ってあるのか?


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ムヒョー、この角度がいちばんカッコイイ。
でも、オプションのウォールナットダッシュボードと、フルサイズバンパーを付け、背中でワイヤホイールを見せびらかせようとすると、かるく800万円を越す。
「モーガンが買える男」にはなれませんね。

トーキョーの村の峠

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 梅雨時の「峠狩り」取材は悩ましい。雨だと、誌面が暗くなってしまうし、最悪、峠がガスに包まれていたら、取材不能である。

 天気予報が冴えなかったので、あまり高くない峠。しかも、そこがだめでも、近くにスペアがあるところ、というわけで、今月は、東京都唯一の村、檜原(ひのはら)村の時坂峠へ行った。


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 標高573mの頂上までは、ウチから45km。クルマでも自転車でも何度か出かけたことがある。
 絵に描いたような「峠の茶屋」や、祠(ほこら)がある頂上には、人の気(き)を感じるし、狭い峠道には古めかしい石垣の土留めが多いし、初めて訪れたときから「ムムッ、デキる!」と思っていた。
 それもそのはず、今回、檜原村役場で話を聞いたら、なんとこの道、かつて武蔵府中から甲斐へ抜ける甲州古道の一部だった。

「峠」というのは、人工物である。人が切り拓いた山越えルートの頂上が、峠だ。天然自然に出来た峠なんてない。だから、峠はウソつかないのだ。


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 今回の峠ぐるまはプリウスPHV。420万円もするのか。
 総ヒノキ張りのトイレがある檜原村役場には急速充電器がある。しかも、役場の人に声をかけると、充電代はタダ。つまり、檜原村民がオゴってくれる。

 観光協会で時坂峠の話を聞いているあいだ充電させてもらう。
 機械は動いていたが、30分の一充電が終わって、クルマのバッテリー残量計を見ると、なぜかひとコマたりとも増えていなかった。
 プラグインハイブリッドだから、笑い話ですむけど、電欠寸前で辿りついた100%EVだったら、オーマイガ!だな。
 でも、EVってまだこれくらいかも。
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 2020年問題や2025年問題もモンダイなのかもしれないが、ぼくにはそれよりレコード問題のほうが喫緊の課題である。手元にある大量のレコードをどうするか、だ。

 レコードが聴けるアナログオーディオは、一式まだ持っているが、21世紀に入ってからはぜんぜん使っていない。CDやiPodの軍門に下ってしまったので。
 
 スタジオ用モニタースピーカーとして、クインシージョーンズも御愛用、という触れ込みだったJBLの小さなスピーカーを、先日、テレビに繋ごうと思い、天井近くの棚から何十年ぶりかで下ろしたら、コーンの振動ゴムがすっかりモロモロになっていた。そもそも、そのスピーカーに合うアナログ入力端子が、こないだ買ったYouTubeテレビには付いていなかった。

 ぼくが持っている20世紀の古いジャズやロックの洋楽レコードは、オソロシイことに、たいていのものが“フルアルバム”として1枚まるままYouTubeにアップされている。
 つまり、いつでもタダで聴ける。てことは、2万円のテレビ用BOSEスピーカーでも入れれば、もうアナログのレコードやオーディオとはおさらばできるのである。
 でも、その踏ん切りがつかないんだよなあ。というレコード問題。


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 高校生のころ、清水の舞台から飛び降りるつもりで買ったツェッペリンの「海賊版ライブ・イン大阪」。当時1万円くらいしたけど、録音がヒドすぎて、ほとんど聴いていません。
 YouTubeでこのジャケットは見かけたことがないが、同日の大阪ライブの音源はいろいろアップされてる。録っていた人がいるんですね。

 プライベート録音は、初来日したCCR(クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル)のコンサートでぼくもやったことがある。
 学生カバンにオープンリール(!)のテープレコーダーをひそませて、厳重な持ち物検査をかいくぐり、座席の足元に機械を置いて録音した。
「ジョン〜!」と叫ぶ自分の声ばっかりがデッカく入っていて、聴けたもんじゃなかったけど。
下野康史(かばた・やすし)
下野康史(かばた・やすし)
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