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 BS11でやっている小西克哉のニュース解説番組に「国会の武田記者」が出ていた。いまはなきTBSラジオの名番組「小西克哉のストリーム」でおなじみだった同社政治部国会担当の武田一顕(たけだ・かずあき)記者だ。

 御尊顔を拝見したのは初めてだが、実際、テレビに出たのもこれが初めてだという。声としゃべり方にすごく特徴があるので、ラジオを聴きながら勝手に想像をふくらませていたが、まったく想像と違った。だれかに似ているのだが、思い出せない。頭がよくなった河本(次長課長の)かな。

 国会担当記者なのに、国会や政治家に対して、いま武田記者ほど舌鋒鋭い論評を下す人はいない。この日は小沢一郎の話で出演していた。
 なぜこんなに小沢一郎は嫌われるのか。小沢一郎は、記者にオフレコ・トークのような便宜供与(サービス)を一切しない。そのため非常に記事がつくりにくい。そういったことを記者が逆恨みしている。それが反小沢報道の根っこにある、といったような話をしていた。まあ、そんなことだろうとは思っていたけど、程度の低い話だ。たとえば、ヤンキースの松井総力取材とかいったって、日本から行っている記者のなかに、ヤンキースの首脳陣から英語で直接、話を聞き出せる人が何人いるのだろうか。ただひたすら松井を囲んでいるだけなんでしょ。

 武田記者は夕方のTBSラジオ番組「デイキャッチ」にときどき出演している。でも、キャスターの荒川強啓がシャープじゃないので、ぜんぜん話が盛り上がらない。最近、この番組には「ストリーム」でおもしろかった文化人やジャーナリストやコラムニストらが出るようになったが、同じ理由で台無しだ。相づちとカラ返事の放置プレーで「ハイ、時間がきてしまいました、申し訳ありません」で、いつもおしまい。「小西克哉のデイキャッチ」に変えてもらえんか。

パッヘルベルのカノン

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 3連休の最後は、チェロの日。Mさんが来宅して、楽しくセッションする。合わせたのは、パッヘルベルの「カノン」と、ヴィヴァルディの「チェロ・コンチェルトRV531」。

 カノンは最近やたらとテレビコマーシャルのBGMに使われている。今回の譜面はチェロ4重奏用なので、ふたりでやってもあまりパッとしない。というか、ぼくらのウデには、曲が難しすぎる。
 Mさんとは、ほぼ同じチェロ歴である。ぼくらが始めたころ、自動車業界にはもうひとりチェロのレイト・スターターがいて、ぼくはこの現象を「同時多発チェロ」と呼んでいた。自分が気に入った物事をやたら他人に薦める癖がぼくにはあるようで、そのころちょっと楽器ゴコロのある人に会うと、「チェロおもしろいよ」と吹聴していた。それは「カバタの無差別チェロ」と呼ばれていたらしい。

 ヴィヴァルディのチェロ・コンチェルトはもっと難しい。やったのは第一楽章のアレグロだから、ほぼ全編16分音符攻撃。カノンみたいに長い音でハーモニーを響かせる部分がない。しかし、技術は不自由でも、感動するのは自由だ。たまに和音が響いて「ヴィヴァルディ、スゴイ!」と、Mさんと感心する。

 クラシック音楽を演奏するというのは、時を経ても廃れなかったその作曲家の作品に触れさせていただくということである。アドリブいのち、つまり、その場でプレイヤーが作曲するジャズやロックと違って、クラシックの世界では、だからあくまで作曲家が主、演奏家は従である。音楽を聴くだけでも、もちろん作品に触れられるが、譜面どおりに演奏したり歌ったりすると、さらにもっと深く触れられる。クルマでいえば、助手席から運転席に移って、自分でハンドルを握る、みたいなことだろうか。

 夜まで、ほぼ4時間みっちり弾く。左手の人差し指に新しいタコができて、痛かった。

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下野康史(かばた・やすし)
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