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なんで菅首相が辞めなくてはならないのか、さっぱりわからない。収賄事件で私腹を肥やしたのか、外交で致命的なミスでもしたのか。 原発事故の処理に誤りがあったとか、震災復興のスピードが遅すぎるとか、野党は言いたい放題だが、じゃあ、旧自公政権ならつつがなくやりおおせたのか。そもそも、暴走し始めたら人間には手に負えない発電所を安全と偽って、いちばんつくってはいけない世界一の地震国に50基以上もつくったのは、いったいどこの党なのか。 自公政権の末期に、おぼっちゃまみたいな農林水産大臣が誕生し、ある日、顔に大きな絆創膏を貼って出てきたのを憶えているだろうか。二世議員か三世議員か知らないが、あの大臣なら、農作物や海産物の風評被害は防げたというのか。 原発事故収束や震災復興の秘策を知っている人材が見つかり、いま、菅に代わって首相に推挙するのは、与野党の一致するところだ、というなら話は別である。そんな話はつゆほどもなく、ただただ野党も与党もマスコミも、こぞって石をぶつけるみたいにして、一国の総理大臣を引きずり降ろそうとしている。しかも、そのヒステリー度は、震災後のここ最近、急に高まっている。いったいなぜなのか。 それは菅首相がエネルギー政策転換、つまり脱原発という方向性を日本の総理大臣として初めて口に出してしまったからだ、という見方が最近になって出始めた。 菅首相は浜岡原発を止めた。G8に出て、自然エネルギーの比率を20%まで高めると明言した。野党の原発推進派(与党にもたくさんいる)からしたら、軽はずみきわまりない首相のこうした言動が、彼らの逆鱗にふれた。とにかく菅を黙らせろ、これ以上、エネルギー政策に関して勝手なことをさせるなという原発既得権益グループの焦りが、性急な菅降ろしにつながっている、という見方は正しいと思う。 ドイツは、1万km離れた福島第一原発の惨状を見て、脱原発に踏み切った。「原発、こりゃアカンわ!」と気づいた。現実から学んだのだ。なのに、事故の当事者にして最大の被害者にして加害者でもある日本は、次に最も危険性の高い原発を1基止めた総理大臣を評価するどころか、クビにするのである。 遅かれ早かれ総選挙が行われて、自公政権が復活すれば、原発推進派が巻き返しを図るのは自明の理だ。東電の責任追及どころか、事故後、逆に「原発を守る会」が党内にできたのが自民党なのである。 政権が原発推進に舵を戻せば、相変わらず放射能ダダ洩れ状態で、土壌汚染は止まらず、さらなる水素爆発や海洋汚染の危険性だってある原発の“不都合な真実”はますます隠ぺいされるだろう。その道路で歩行者が何人もはねられれば、横断歩道や信号をつけようと考えるのが当然だ。こんなことになってるんだから、なんとかしようよ、というのが“理”なのに、なんとかすることをやめてしまえば、こんなことになってることを隠すしかないからだ。
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2011年06月09日
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