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 新しくなったシトロエンC4のディーゼルに乗った。110馬力の1.6ℓ4気筒ターボ。このHDiエンジンはいろんなシトロエンで過去何度か経験しているが、またよくなっていた。
 車内外騒音も振動も、もうとくべつディーゼルとわかる証拠がない。アイドリングストップ機構が付いていて、停車のたびにエンジンが止まったりかかったりしても、だ。テンロク4発の小さなディーゼルだが、洗練度はメルセデスの3ℓV6ブルーテックと同レベルに感じた。

 もちろんこれは並行モノ。日本仕様の1.6ℓガソリンと一緒に走ったのだが、エンジンもシャシーも、ぜんぶディーゼルのほうがよかった。同じクルマのエンジン違いで、ディーゼルが完勝だったことも今回が初めてだ。フランス人なら当然こっちを選ぶディーゼルモデルが、選択の機会さえ与えられない。フランスのワインじゃなくて、ビールを飲まされているんだよ、日本人は。

 とはいえ、正規輸入できないのは、現行のユーロ5規制車だと日本のポスト新長期規制がクリアできないからである。
 石原都知事が黒いススの入ったペットボトルを振りかざしたおかげで(?)、日本のディーゼル排ガス規制は世界一厳しくなった。NOx値なんか、走り高跳びなのに、棒高跳びくらいにバーを上げてしまった。環境先進国(ホントか!?)なんだから、公害対策は世界に先駆けるということなんだけど、底流には、どうせディーゼル乗用車は普及しないという決めつけがあったのではないかと思う。
 その点、ヨーロッパは、有害物質ではなく、まずCO2の低減を優先し、そのソリューションとしてディーゼルを選択した。折り合いがつかなくなるのは当然だ。

 でも、日本のプジョー・シトロエンも、これから本気でディーゼルモデルの輸入を考えるようだ。ここには現在、エコカー減税対象車がない。これがやはりイタイらしい。じゃあどのクルマで行こうかというとき、やはりいちばん現実的なのは、得意のディーゼルというわけだ。
                                                                                                    

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下野康史(かばた・やすし)
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