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ついに出ました。電動アシストロードバイク。ショートバックのカッコいいアルミフレームにコンパクトなアシストユニットを搭載。バッテリーもモーターもブラックアウトされていて、パッと見、電チャリには見えない。ダウンチューブのこの位置にバッテリーを載せるなら、いっそのこと給水ボトルにカムフラージュしてもよかった? しかし、ロードバイクのつもりで持ったら、鉛製かと思うほど重い。実測15.7kg。軽いロードバイクの2台分、いやもっと重く感じるのは、重量物がBBまわりに集中していて、ハンドルとサドルを掴んで持ち上げると、振り子みたいに感じられるせいだろう。 10km/hがアシストのピークで、24km/hを超えるとアシストゼロになるという電チャリ憲法は、この自転車でも同じ。さらに加えて、ヤマハYPJ-Rのコンセプトは、「ロードバイクを選んだあなたなんだから、そこそここげるんでしょ」である。 その結果、アシスト力はゆるい。バッテリーは2.4Ah。ヤマハ電動ママチャリの標準型が8.7Ahだから、スタンダードモードでも22kmと、もちも悪い。そのかわり、シマノ105の22速ギアを付けて、自分でこがせる。吉本新喜劇の吉田 裕に乗せたら、「アシストすんのかせんのかい!」って言うかも。 「NAVI CARS」誌の自転車試乗記で借りたので、いつもの自分の乗り方で使ってみた。激坂の梅野木峠へGO!である。 花粉症で気管支がヒューヒューいっていたが、カタログ航続値48kmのECOモードで峠の麓へ着く。満充電から36km走り、電池は残量計で10コマ中9コマ、まだ82%も残っていた。ECOモードだと、アシストは体感できないくらい弱い。しかも24km/h以上で走っちゃえば出費ゼロだから、減っていない理屈だ。 梅野木峠はつるつる温泉からの入口が壁のような坂なので、そこでHiに切り換えて、上り始める。 さすがに最強モードだと笑っちゃう。細いロードタイヤだから、電動ママチャリみたいにグイグイ蹴り出すトルク感はないが、後ろから見えざる手でスーッと押し出される感じ。 しかし、麓から1.8km。再び激坂になる切通し手前で残量計を見たら、もう10分の3に減っていた。さすがに電池は食う。切通しを抜けたところで2コマになった。 頂上まで残り800mはゆるい上りだが、帰りもアシストしてもらいたかったので、温存策をとってECOモードにする。途端にBBが錆ついたのかと思うほどペダルが重くなる。 しかし、ウチから39kmの峠に無事到着。最後の800mがあっても、いまだかつて梅野木峠までこんなに速く、ラクに上がって来られたことはない。 写真を撮っていたら、ワンボックスが上ってきた。中からオジサンと大型犬2匹が出てきて、犬はすぐ挨拶に来てくれた。ラブラドルかと思ったら、「フラット」だという。あとで調べたら、フラットコーテッドレトリーバーという初耳の犬種だった。 電池は残り12%。残量計は10分の2コマ。エコモードのまま山を下りる。下りてからの一般道も下り基調だが、51km走ったところで0%のオールアウトになる そこからは重さ16kgのナマチャリである。 下り基調なのに、しかし往路ほど巡航速度は上がらなかった。20〜22km/hくらいだ。てことは、往路のECOモードアシストもけっこう効いていたのである。というか、電動アシストの下支えがあったからこそ、ファットバイク並みの車重でも24km/h以上がキープできたと考えるべきだろう。 で、この自転車をどうみるか。たしかな事実は、梅野木峠へ難なく上れたことである。おかげでレアな犬も見ることができた。この日の体調だと、ナマチャリではそもそも梅野木へ行く気が起きていない。 だから、電動アシストの力は大したものなのだが、今回の使い方だと、べつにこれが“ロードバイク型”である必要はないかなと思う。 以前乗ったクロスバイクタイプのヤマハPASは、12.8Ahという強力バッテリーを積んで、もっとパワフルにアシストし、電池もはるかに長持ちした。小仏峠の往復で65km走り、まだ半分残っていたのだ。 そもそもロードバイクは、軽量と軽抵抗がアシストである。もともとそういうアシストを受けている自転車で電動アシストの“使いで”はそんなに大きくない。 乗ってみて実感したのは、繰り返しになるが、タイヤの接地面積が小さいため、モーターのトルク感、つまりは電動アシストのありがたみがほかの電チャリほど味わえないこと。これ以上、補助力を上げると、おそらく空転してしまうのではないか。電動アシストは、こぎの重い自転車に使ってこそ、だと思う。 でもこれ、富士山や乗鞍のようなヒルクライム大会の優勝賞品にしたらウケると思う。シャレがきいているし、気になるけど自分じゃぜったい買わない物って、もらうといちばんうれしいから。 (注:写真撮影時のサドルとシートポストとペダルは、ノンオリジナルの私物です)
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2016年03月09日
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