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ベネリの自転車

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 電動アシストのMTB。不条理きわまれりの自転車だ。MTBって、山を登りたい健脚の自転車かと思ったら、電動アシストかよ! 
 でも、ロードバイクにだって出てきたのだから、MTBの電チャリも時間の問題だったか。

 つくっているのは、かつて高級オートバイで鳴らしたイタリアのベネリである。中国資本になり、2011年から電動自転車をメインとするニュービジネス“benelli biciclette”をスタートさせた。小径の子ども車からあるE-BIKESシリーズのひとつが、このMTBということらしい。


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 イタリアンブランドの血は争えない。電チャリMTBなのに、カッコイイ。27.5インチのアルミフレームは、天を衝くように上を向いている。オフロード車のくせに、ハンドルはフラットバーで、しかも幅が狭い。オートバイの“セパハン”を思い出させる。

 ダウンチューブに付くバッテリーはデカくて、重さは3kg近くある。サスペンションフォーク付きのMTBとあって、電池込みで実測21.9kg。ぼくのファットバイクより5kg重い。

 MTBフィールドでどれくらいバッテリーがもつのかを知りたくて、クルマで狭山湖畔まで運び、周回のダートを走り出す。

 だが、こぎ出すとすぐ、パネルに工具のマークが出て点滅し、アシストが切れてしまう。手元のメインスイッチをオフにしてリセットすると、元に戻るが、10秒も経つと、また同じ症状が出る。その繰り返し。前1×後10速のギヤが付いているから、アシストなしでも走れないではないが、それじゃあ取材にならない。ヤブ蚊に刺されながら、1kmも行かず、引き返す。

 試乗記用の自転車がトラぶったのは、大昔に借りたワイヤーと傘歯車で前輪に駆動力を伝える2WD自転車以来である。
 イタリアンブランド+中国製のコラボに不安を覚える経験だったが、自転車はカッコイイので、完調な個体でまたぜひ再挑戦したい。

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下野康史(かばた・やすし)
下野康史(かばた・やすし)
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