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 日曜日は日野市の煉瓦ホールで磯野正明チェロ教室の発表会。ピアゾラの名曲『オブリビオン』と、エドワルド・プッツの難曲『情熱のタンゴ』をチェロ4台で合奏する。

 タンゴは、日本人がフツーにやると盆踊りになってしまう。半年かけて、盆踊りからタンゴに近づけるというのが課題だったが、きのうの本番は、まあ、あとの祭りということで。でも、楽しかった。

 磯野教室名物の最終演目、当日初合わせの全員アンサンブルは『ホールニューワールド』。1チェロで、コンマスの隣という拷問席に座らされる。
 この日初めてお会いするコンマスは、とても生徒とは思えないオーラとテクニックでフォーレの『エレジー』を弾き、ほかの生徒とお客さんを魅了した。

 明らかにセミプロのその人が、朝の練習のとき「すいません、楽譜を忘れました」という。エーッ、コンマスと楽譜シェア!?
 しかし、コンサートマスターは指揮者の次にエライ。音符の長さを明らかにするために“ファーミレーシレー”とかカタカナで書き込んである(しかも蛍光ピンクで)マイ楽譜を差し出す。めっちゃ恥ずかしかった。

旧車レンタカー

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 Driver誌「峠狩り」取材のとき、箱根町の乙女峠麓にある会員制レンタカー“fun 2 drive”を訪ねた。
 
 一番人気は現行のニッサンGT-Rだそうだが、このレンタカーの目玉は、走り屋系国産旧車。歴代全モデルのスカイラインGT-Rを始め、フェアレディ240Z、初代ホンダNSX、マツダRX-7(FD)、AE86トレノ、最終型スープラなど、全部で19台を揃えている。

 
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 だが、ハコスカ/ケンメリのGT-Rや240Zは、本物ではない。“〜仕様”と明記しているとおり、改造届けを出したレプリカだ。写真のケンメリGT-Rと240ZにはL28エンジンが積んである。
 この手の本物は、高価すぎてレンタカービジネスには使えないというのが、レプリカで代用している大きな理由。

 運転するときは、修理工場へ行くとき。古いクルマを所有すると、そう気づいて愕然とすることがままある。40年以上前のキャブレターエンジンの高性能旧車を不特定多数の人にいつも完調の状態で貸し出すのは、たしかに不可能だろう。

 90年代初め、程度のいいハコスカGT-Rをオーナーから借りて試乗させてもらったことがある。プリンスR380用のデチューン版といわれるS20型エンジンを搭載する本物だ。
“初めてのクルマ”がハコスカの“スカG”だったので、GT-Rには興味津々だったが、乗ってみると、まるでSL(蒸気機関車)だった。ドカドカと大げさでタイヘンなだけで、いっこうに速くない。クラッチペダルは、踏むたびにフットレストかと思った。ランボルギーニカウンタックのクアトロバルボーレより重い。

 その点、この日、店にあったケンメリGT-R仕様も240Z仕様も、クラッチペダルはAE86トレノ並みに軽い。当時の雰囲気が味わえて、自撮りのネタにする程度なら、レプリカで十分なのかもしれない。

 
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 料金は、最短90分で1万1980円。振りで行っても借りられない会員制だが、入会金や年会費がいるわけではない。そのかわり「就労の証明」が会員登録の条件。
 じゃあ、ぼくのような勤め人じゃないフリーのライターはどうするのかと聞いたら、確定申告書の職種の部分がわかるコピーがあれば大丈夫だそうだ。

 レンタカーの車検は、初回2年、その後は1年ごと。なんてことは今回初めて知った。19台あると、しょっちゅう車検が巡ってくる。しかも、手のかかる旧車で、貸せば、ふつうのレンタカー以上に酷使される。旧車のレンタカー商売がいかに大変か、やってみてよくわかりました、と、店長も言っていた。

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下野康史(かばた・やすし)
下野康史(かばた・やすし)
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