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こんなパトカーを見た

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 フェアレディZのパトカーを見た。中央道下り八王子ゲートの先。赤色灯を点滅させながら、ゆっくり走っていた。
 現行Zのパトカーって、見た記憶がない。うわっ、カッコイイ! と思ってしまった。

 売れないので、ついに日産がZのディスカウント販売を始めたのか。品川ナンバーだから、ここはテリトリーではない。ひょっとして、劇用車? 石原プロ? としたら、赤色灯は点けていないだろう。
 当然、このときの現場は見物ノロノロ走行状態だった。ギリギリの速度差でみんな追越し車線をおそるおそる進んでゆく。横に並んだとき確認すると、ヘルメットの交通機動隊員だった。

 あとで調べたら、わかった。1年半前に警視庁に納入された3台のうちの1台である。カッコイイはずだ、NISMOのZである。600万円以上するぞ。
 いいのか、そんな贅沢をして! 覆面じゃないだけマシか。


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 もう1台は、ぜんぜんこわくないピンクの首都高パトカー。トヨタの広報車の管理をしている九段のトヨタレンタカーできのう見た。
“HOMEPATO”はホームパトではなく、「ほめパト」と読む。「悪い運転を取り締まるよりも、いい運転をほめよう」。そんな提言をする放送作家、小山薫堂さんらの活動で誕生した民間のパトカーである。トヨタ86のほかにスマートもある。
 
 実際に首都高で見かけたことはないし、安全運転をしているクルマを呼び止めてほめたりするわけでもないのだろうが、減点主義オンリーの白黒パトカーに対して、ほめて育てる交通安全施策もあるでしょ、というアンチテーゼはおもしろいと思う。

 横断歩道を渡ろうとしている歩行者を行かせてあげたら、物陰に潜んでいた白バイがサイレン一声あらわれて、「運転手さん、お急ぎでしたか? お急ぎなのに、やさしい運転してますね。はい、プラス1点です」なんてことも、あったっていいよなあ。

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下野康史(かばた・やすし)
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