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こんにゃく文化の日

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 こんな自転車日和、何ヵ月ぶりだろうという三連休初日、ファットバイクで探検に出る。

 多摩川の右岸、滝ケ原運動場入口のストレートに、カワサキのスーパーバイクがエンジンを唸らせて停車していた。黒いツナギに黒いフルフェイスのライダーが両足を着いている。なんていうモデルかは知らないが、黒いタンクにはKawasakiではなく「川崎重工」と書いてあった。

 追い越してほどなく、エンジン音が高まったと思ったら、ムォワンッと後ろからフル加速して、すぐに見えなくなった。
 ドラッグスタートの練習かよ。見渡す限りクルマはいなかったし、ぼくから離れたラインをトレースしてくれたし、ブラックライダーはカッコよかったし、ま、いいか。気持ちはわかる。自転車もそうだけど、足つかないと倒れちゃう乗り物って、基本、不良の乗り物なんだよな。

 40km走って、武蔵五日市の外れまで来たら、ハラへった。もうコンビニはない。見つけたのは、洒落たこんにゃく屋。ハンガーノック気味のときにこんにゃく食べてどうする、と思いつつ、ためしに覗いたら、味噌こんにゃくがあった。3本300円。日当たりのいいテーブルで食べられる。あの甘じょっぱい味噌はパワーになるかも。


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 やがてお盆が運ばれてきた。
「エッ、味噌こんにゃくですよ」と言ったら、「試食です」とおねえさん。盛りつけもきれい、器もきれい、串打ちもきれい、おねえさんもきれい、だったと思う。
 味噌こんにゃくって、こんなにおいしいのか、ってほどおいしかった。ニンニク醤油や塩味のしょっぱい系試食こんにゃくもうまかった。十里木の“いっすい”という店。

 こんにゃくパワーをもらって走ったのは、星竹林道である。5年前にポルシェバイクで来て、途中でギブアップした峠道だ。入口は20%の激坂。そこは押して上ったが、その後、緩斜面になってもダートだから、ロードバイクでは無理だった。


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 未舗装の激坂でファットバイクほど強い自転車はない。しかも一部、新しいコンクリ舗装が延びていて、走りやすくなっていた。途中、武蔵五日市の町が見える眺望ポイントもある(写真上)。ものすごい望遠レンズのカメラを三脚にセットして、軽トラの中で寝ているおじさんがいた。


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 以前より奥まで進めたが、北へ分岐するところからは来年2月まで災害復旧工事で通行止めになっていた。そもそもそのあたりの路肩が崩れている。
 
 麓のこんにゃく屋から3.5kmこぎあげた。グーグルマップによると、山を抜けるまでまだ1.5倍くらいの距離がある。けっこうアシにきており、「今日はこれくらいにしといたろ!」(Ⓡ池乃めだか)と思っていたので、ちょうどよかった。上のほうからわらわらと登山者が下りてきた。
 アドレナリン全開のダウンヒルで山を下りて帰りました。

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下野康史(かばた・やすし)
下野康史(かばた・やすし)
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