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 標高500m以上の高い山がひとつもない唯一の都道府県が、千葉県なのだそうだ。
 でも、千葉県が独占する房総半島は、海岸線から少し入ると山ばっかり、というのがぼくのイメージである。それも、イイカンジの里山が多い。

 美麗大写真的な眺望の峠はないが、走って楽しい峠道も多いよ、というメッセージを込めて、今回取り上げたのは、「清澄養老ライン」である。南房総の館山市天津(あまつ)から山の中に入ってゆく県道だ。初めて走ったが、やっぱり房総半島はファン・トゥ・ドライブであることを再認識する。


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 序盤に現れるカッコいいヘアピンカーブ。注意喚起のペイントがかえってサーキットっぽく見せちゃって、まるでスパ・フランコルシャン。まわりには「ドリフト走行禁止」の看板が林立していたが、それってむしろリマインダー効果にしかならないんじゃあ?


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 小櫃(おびつ)川沿いの道は激セマで、まさに千葉県の秘境だった。
 そういえば、千葉県はチバニアン(千葉時代)認定で、全国区どころか地球区で知れ渡る土地になったのだ。「地球磁場逆転期饅頭」とか煎餅とか、いまぜったいつくってるんだろうな。


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 古くてシブくてカッコいいトンネルが多いのも、房総内陸部の特徴。だれが曲げたか知らないが、このS字カーブも美しい。


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 沿道に食事処はゼロだった。帰りはアクアラインなので、峠めしは富津のニコニコドライブインへ。
「峠狩り」の前にdriver誌でやっていた連載「ニコニコドライブ」はここからとった。初回の取材で食べに来て、担当編集者のスーちゃんと全会一致で決めたのだ。海岸線の道沿いには、最近、漁協の大食堂とかが増えて、どこも大行列だが、ここは地元の営業マンや釣り人が通うのんびりしたローカル昭和食堂。
 味はフツーだけど、安い。これで370円。


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下野康史(かばた・やすし)
下野康史(かばた・やすし)
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