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峠の橋

 夏休み中に出る10月号なので、今月号は観光峠の日光霧降高原へ行った。


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 出発前に、JR日光駅を表敬訪問。大正元年(1912年)につくられた大正ロマンな駅舎。

 駅舎の保全だけでも大変そうだが、太っ腹にも2階のホールを無料開放(入場券不要)している。御記帳もできます


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 かつては一等客の待合所だったという“ホワイトルーム”。磨き込まれたフローリングにガラスのシャンデリア。斧持ったジャック・ニコルソンが階段を上がってきそう。


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 霧降(きりふり)高原へ向かう栃木県道169号は、2006年まで有料道路だった。料金所の遺構は残っていないが、突然、路肩が広くなっているので、すぐわかる。終点の大笹牧場までは16km。


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 旧霧降高原有料道路でいちばん高いところに架かる六方沢(ろっぽうざわ)橋。有料道路開通の1976年に出来たきれいなアーチ橋だ。
 標高1433m。峠のトンネルならぬ、“峠の橋”ですね。

「峠狩り」の取材では、峠(頂点)がトンネルの場合、可能な限り自分の足で歩いて通り抜けることにしている。
 天気もいいし、ぼくは火野正平ではないし、景色を楽しみながら峠の橋をさあ渡ろう。


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 と思ったら、見てのとおり“忍び返し”までついた後付けの転落防止柵が眺望を台無しにしている。
 工事のおにいさんに「これ、邪魔ですねえ」と言ったら、待ってましたとばかり、いろいろ教えてくれた。
 数年前に茶色の部分を増設したものの、それまで毎年平均20人だった飛び降りの数は、まったく減らないそうだ。


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「あれ、なんだかわかりますか?」と言って、橋の真ん中3ヶ所にある観音開きの鍵付き扉を指さした。
 事故の際、130m下の沢からボディを引き上げる収容ドアだという。峠の橋もタイヘンだ。


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 観光道路だから、道は悪くない。大笹牧場エリアに入ると、視界が広がって、快適なダウンヒルになる。
 
 この沿線の勾配標識は、パーセンタイルの数字がコンマひと桁まで記されている。一般道ではまず見た記憶がない。
 クルマやバイクなら関係ないだろうが、自転車だと「8%」と出ていても、8.0%と8.9%では歴然と違うので、サイクリストフレンドリーな表記かも。
 登るときは登るっきゃないんだから、何パーセントだろうが関係ないよ、という見方もありましょうが。

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下野康史(かばた・やすし)
下野康史(かばた・やすし)
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