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 今年はスポーツタイプの電動アシスト自転車(eバイク)が各社から出た。eバイク元年だったらしい。
 その1台、MTBタイプのパナソニックXM2に乗ってみた。

 しかし、この自転車、カッコイイ。駆動ユニットもバッテリーもちゃんとデザインされ、ハイドロフォーミングでつくられたアルミフレームに溶け込んでいる。
 ホイールは新標準の27.5インチ。リアはシマノの外装10段だが、フロントはパナソニックオリジナルの内装電動2段。手元のボタンを押すと、コトンという作動音がして0.5秒で変速する。モーターは、チェーンや車軸ではなく、クランク軸をダイレクトに駆動する。

 アシストのモードは、ECO、AUTO、HIGHの3つ。メーター類だけをオンにする“ノーアシスト”モードもある。

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 5月にファットバイクで出かけて、激坂にギブアップした林道へ行った。
 肝心の林道アタック中に充電残量を気にしたくなかったので、林道入口までの35kmは基本、ノーアシストで走った。
 でも、これは失敗だった。やーな疲れが残った。こぎの重さは20段あるギアで工夫できるにしても、足を止めたときの機械的抵抗はやっぱり電動アシスト自転車だ。超低圧タイヤのファットバイクと比べても、空走性能は劣る。車重(24.7kg)もファットバイクより9kg近く重いし。

 でも、林道に入ってHIGH モードで走り始めると、笑いっぱなしになる。なんだこの登坂能力は! ファットバイクであきらめた地点をあっさり越え、かるがる尾根まで上がれた。


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 つくづく感心するのは、ダート急斜面からの再発進だ。ナマMTBなら、一度下ってからUターンしないと登れない勾配でも、“その場発進”ができる。HIGHモードでの最初のひとこぎは、ホイールスピンするほど力強いので、勾配にめげずドンと加速して車体を立たせ、乗車時間をつくってくれるのだ。なんだこりゃあって、ホント、笑っちゃう。

「アシストの上限は24km/h」という日本のルールはもちろんeバイクにも適用されるが、山登りならそれで十分である。しかも太いオフロードタイヤはアシストパワーを路面に最大限伝えられるし、そのありがたみも感じ取れる。だから、電動アシストはMTBといちばん相性がいいと思う。

 eバイクなら、70歳まで林道探検ができるなあと思った。パナソニックに聞いたら、41万円するXM2も購入層のメインは40〜60歳代だそうだ。つまり、昔、ROCKSHOXのサスペンションフォークに憧れた「MTBアゲイン」派みたいな人たち。正しいと思います。


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 アシスト航続距離(カタログ値)は、AUTOで61km、HIGHで75km。107kmを謳うECOで走り続けるのは、平坦路でもけっこうツライ。
 自転車マークボタン(写真上)を押すと、ショートカットしてHIGHモードになる。スクランブル最強アシストボタンだ。そういうソフトもよくできている。

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下野康史(かばた・やすし)
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