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ロールスロイス(=BMW)もベントレー(=フォルクスワーゲン)も16年前からドイツ資本である。 しかし、工場はいまもイギリスにある。当然、英国製だ。 なぜドイツでつくらないの? それじゃあ「英国製高級車」ではなくなっちゃうから、だと思っていたのだが、そうではなかったんですね。いちばん大きな理由は、生産をイギリスでやり続けても、ドイツメーカーになんらデメリットがないから、である。それが国境コストをゼロにする“EU”というものだった。 たとえば、日本でパン屋を開業しようとする。もちろんそれも大事業だけど、まったく同じコストで中国でも韓国でも台湾でも開業できるよ、なんて話は信じられないですよね。でも、それをやろうとしてきたのがEUなんですね。英国EU離脱騒動で、そうしたEU構想の本質があらためて浮き彫りになった。 イギリスが離脱したら、今後、英国車は関税を払ってヨーロッパ諸国に“輸出”することになる。ロールスロイスやベントレーはもともと高価だから、1割くらい値上がりしてもさして影響はないかもしれないが、大衆車だとそうはいかない。そのため、ホンダは英国工場を畳むことにしたし、離脱したら、BMWもMINIの工場を英国外に移すのは間違いないだろう。もうユニオンジャックのペイントとかできなくなるわけだ。 クルマって、なんなんですかねえ。 英国産純血種のモーガンは、ブレグジット後も勝ち組になるかも。価格競争するクルマじゃないし、余人をもって代えがたいし。 ナンバープレートが示すとおり、今年で創業110年。 しかしこのボディーカラー、ブリティッシュです。 |
クルマの話
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『日本車レビューする韓国人』というYouTube動画がおもしろい。Erin Kimという、清水和夫さんに似た日本語堪能な若い韓国人がやっているチャンネルだ。 ふだんは韓国で日本車や韓国車の試乗リポートやっているのだが、日本に来てホンダN-VANに乗ったりもしている。自身、S660オーナーでもあるくらいだから、とくにホンダが好きなのかな。 N-VANの回は、起き抜けのベッドで「今日はホンダN-VANに乗りに、朝イチの飛行機で日本に行こうと思います」と始まる。 日本の自動車メディアと同じように青山のホンダビルへ行き、地下の駐車場から広報車を借り出し、千葉県の富津岬で撮影をしている。富津岬もぼくらの業界御用達ロケ地だから、たぶん日本にサポーターがいるのだろう。 インプレッションも簡潔でおもしろいが、いちばん感心するのは動画全体のクォリティの高さだ。最後のクレジットを見ると、演出も撮影も編集も、すべて自分ひとりでやっている。なのに、というか、だから、なのか、とにかくセンスがいい。クリエイティブの世界でも、コリアンパワー、おそるべしだ。 韓国からみた日産ゴーン騒動の3分レクチャーもおもしろかった。 毎年、700万人を超える韓国人が日本に来る、ということは、赤ちゃんからお年寄りまで、全韓国民の7人にひとりが来日していることになるが、そんなはずはなく、要は1年に何度も来ているリピーターが多いのだろう。 日本語がしゃべれるということもあるけれど、日本をとくに“外国”とも思っていないやにみえるErinの平熱な対日感もうらやましい。 |
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↑こういうクルマのことを、いつからか「草ヒロ」と呼ぶようになった。 最初はなんのことかわからなかったが、「草むらのヒーロー」の略と知って、そういうことかと思った。草むらに放置され、自然に帰ろうとしている廃車のことである。 なぜそれがヒーローかというと、言い出しっぺが旧車専門誌の『ノスタルジックヒーロー』だからだ。 当然、ライバル誌の『オールドタイマー』だと「草ヒロ」は使わない。「廃車体」と呼んで、そういう連載ページもつくっている。 でも、「廃車体」って、身もフタもないなあ。「御遺体」みたいでもあるし。 草ヒロもピンとこない。クルマに興味がない人だと、なんのことか、取りつく島もないだろう。棲息地が草むらとは限らないし。 じゃあ、こういうクルマ、英語ではなんというのだろう。 そういえば「捨てる」という意味の“abandon”(アバンダン)という単語があったなあと思ってググったら、ピンポーン! “abandoned car”でこの手のクルマの写真や記事がいっぱい出てきた。YouTubeにも多数ある。“abandoned car”を探し歩いているイギリス人のチャンネルも見つけた。 「赤尾の豆単」で受験勉強した世代なら、abandonを知っている人は多いはずだ。よし、豆単を全部覚えようと思って始めると、1ページ目の最初のほうに出てくるのがこの単語なのである。 で、ほとんどの人は、アバンダンだけ覚えて、挫折する。 若いときに覚えたから、いつまでたっても忘れないのだが、生の英会話のなかで、これまでabandonなんて言葉を聞いたことも口にしたこともない。
どんだけ使わない単語なんだ。長年そう思っていたら、いまごろになって役に立った。赤尾の豆単、ありがとう。 |
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↑アストンマーティンのモンスター、DBSスーパーレッジェーラ。 5.2リッターV12ツインターボ725馬力の後輪駆動。お値段3400万円あまり。カーボンボディーだから幅2mのわりには軽いけど、無事に返却するまで、気は重い。 ↑給油口を開けると、オクタン価の注意書きは英語とアラビア語と中国語。この手の高価格車がいまどきどこで売れるのか、一目瞭然です。 ↑トランクを開けると、中に左右一対の見慣れない部品が。 横長の穴に樹脂の糸が張ってある。指で弾くと、ハープみたいにピロピロ鳴る。なんじゃこりゃ。 実はこれ、新型DBSの技術的ハイライトのひとつ。 ↑上屋のリアクォーター部分から走行風を取り入れて……。 ↑ダクトでハープ穴へ下ろし、トランクのフタに沿った流路に導き(トランクを閉めるとつながる)、最後はリアエンドから排出する。そうやってお尻を気流で押さえつける“エアロブレード”というダウンフォース発生装置でした。走っているときは、このなかをゴーゴー、風が抜けているわけです。 これらのおかげで、派手なリアウイングを立てることなしに、最大180kgのダウンフォースを得ているという。
縦格子の糸も、中を通る空気になんらかの整流効果、もしくは静音効果を持つのだろう。この位置から覗くと、穴の向こうに外が見える。 エアロダイナミクスはアナログだから、おもしろい。 |
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いま、日本でいちばん売れているアメリカ車は、ジープである。2018年は1万1000台あまり。販売ランキングで言うと、ボルボの次。プジョーやルノーよりも売れてる。 なかでも一番人気がこのラングラーだ。ジープにもいろいろあるが、これぞ元祖ジープ。ハシゴ型フレームに固定軸のサスペンション。かつてはCJ(シビリアン・ジープ)と呼ばれていた。『ラットパトロール』(古!)でおなじみMJ(ミリタリー・ジープ)の子孫である。 21世紀も5分の1来て、気がついたらマイクロソフトやグーグルやアマゾンの植民地になっているような時代に、アメ車はまだ軍用ジープ直系かよ!? っていうのが、日本という国のつくづくおもしろいところである。酔狂なんですね。“いいとこの旦那メンタリティ”といってもいい。 でも、乗ってみると、わかる。動き出した途端、「ふるッ!」と思うけど、まさにそこが楽しい。 こんどのモデルチェンジではパワートレインが刷新され、2リッター4気筒ターボと8段ATが載った。よく回るエンジンは、それもそのはず、アルファロメオ・ジュリア用と親戚筋だ。 リフォームして快適になった古民家、というか、リフォームして快適になっても古民家というか。とにかくいまどきこれほど“キャラの立った”アメリカ車はほかにありません。 前席の屋根は外せる。置き場所さえあれば、上屋の後半部もそっくり外せる。ただし、重いので大人ふたりでやるようにとトリセツに書いてある。 ドアのストッパーはナイロンベルト。 ファットバイクが似合います。 「開発:ミシガン州オーバーンヒルズ、製造:オハイオ州トレド」と英語で書いてある。 SINCE 1941 MADE IN THE U.S.A. いままでこんなプレート付いていたっけ? トランプ効果かも。 |






