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書庫ロードバイク熱中生活

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 サイスポの八重洲出版からイタリア製ロードバイクのムックが出た。新旧のスチールバイクだけを扱っていて、オヤジを泣かせる。

 しかし、こういうふうに見開き大で真横からの型式写真を撮らせて、往年のイタリアンスチールバイクほど美しい自転車はないな。スチールが最新のカーボンフレームを性能でしのぐとは決して思わないけど、繊細な美しさという点では余人をもって代え難い。これ以上美しい自転車はもう出ませんよ。ランチア・ストラトスよりカッコいいクルマが出てこないように。イタリアンスチールバイクの美しさは、永久に不滅です!

 トマジーニのフレーム/フォークセットが、いつのまにか42万円になっているので驚く。18年前、ぼくが買ったときの2倍ではないか。見たところ、細部の工作なども変わっていないように思えるし、この間、為替も大きく円高に動いてきたはずなのに、どうなっているのだろう。

 久々に宮沢清明さんの御尊顔を拝見した。都内で“キヨ・ミヤザワ”ブランドの自転車をつくるフレームビルダーだ。
 昔はサイスポ誌に広告を出していたのだが、あるときからまったく誌面に登場しなくなった。乗ったことはないので、あくまで見た目とか雰囲気の問題だが、この人のフレームは、どことなく国産車離れしていて、なんとなくカッコイイ。なのにお隠れになってしまって、どうしたのかずっと不思議に思っていたら、やっぱりサイスポと喧嘩してたんですね。この本の記事で、そのへんの経緯について本人自ら語っている。

 実はぼくも20年近く前、雑誌の取材で話を聞きにいったことがある。ひょっとして恨みを買ってやしないかと不安になった。
 人の生き死にを左右するかもしれない製品をつくっているフレームビルダーって、ひとりひとりエンツォ・フェラーリみたいなものだから、なかなかムズカシイのである。                                                                                                                

入山峠だった

 自転車で走っておもしろいところはどこか? それはズバリ、「一度も走ったことがないところ」である。

 地図を見ていたら、武蔵五日市駅から奥多摩方面へ向かってほどなく、八王子のほうに戻ってくる謎の道を発見した。途中で消えてしまうのだが、10kmくらいは入っていける。うねうねとカーブしているのはわかるが、勾配はわからない。いや、ルートラボなら標高までわかるのだが、あえて調べなかった。最近のカメラマンはグーグルアースのストリートビューを使って“ロケハン”までしちゃうが、探険遊びでそんな無粋な真似をしてはいけない。事前にデータが全部わかってしまうと、未踏ルート探索の楽しみが半減するからだ。
 3連休の初日、以前から気になっていたその道へ行った。

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 入ると、いきなりイイカンジの田舎道である。と思ったら、忽然と地中海料理屋が現れたりした。路上にふるーいアメ車のポンコツが放置されていたりもした。

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 頻繁にダンプがやってくるのは採石場があったからで、そこからの道は「盆堀林道」となる。あとで調べたら、「ぼんぼり」と読む。
 この林道がすばらしい。ずっと渓流沿いを上ってゆく。高い杉林の中を抜ける。狭い谷筋だから日当たりはよくないし、見通しはきかないが、自然が濃い。奥多摩とは逆方向なのに、どんどん山懐へ入ってゆく。

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 渓流の写真を撮っていたら、若いロードバイカーに追い越される。道の情報を聞きたかったが、取りつく島もなくどんどん先に行ってしまう。
 そのあたりから勾配がきつくなる。激坂ではないが、まさかこんなに本格的な峠道になるとは思わなかった。
 視界が開けて、深い谷を見下ろす南斜面(テキトー)に出る。おお、いい景色だ、が、谷の向こうに白いガードレールが見えた。エーッ、あそこまで行くのかよ!

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 でも、その後の勾配はゆるく、心臓が口から飛び出すこともなく、頂上に着く。
 標柱に「入山峠」と書いてあった。この名前は見たことがあるぞ。ここが入山(いりやま)峠だったのか。「名は体を表す」ではないが、まさに名前の通りの峠である。標高600m。高尾山と同じ高さだ。

 さっきのロードバイカーは影もかたちもなかった。盆堀林道は向こうへ下りていけるのである。案内看板には「醍醐」と出ていた。そうか、下りたところが醍醐林道なのか。和田峠へ上がる道だ。このウルトラ方向音痴でも、やっと位置が掴めてきた。

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 峠からの下りは、ダイナミックな山岳路である。開けていて、日当たりもいい。奥多摩の鋸山林道に似ている。向こうは1000m以上まで上がる。こっちはその半分。それで似たような景色が味わえるのだから、たいへんおトクである。
 途中、ビルが林立する町が見えた。あとで調べたら八王子だった。八王子を見下ろすところに、こんなすばらしいサイクリングコースがあるとは。途中、何人かのロードバイカーとすれ違う。みんなニコニコしていた。

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 山を下りきって、盆堀林道の出口に着く。想像していたところとは違っていたが、醍醐林道の麓に出たのは合っていた。その道は通り慣れていたが、T字にぶつかるこんな林道には今までまったく気づかなかった。
 下りてくると、真夏の暑さである。10月半ばなのに、都内は31℃を記録したらしい。渓流沿いの上りなんか、肌寒いほどだったのに。

 未踏区間の距離は15km。しかも入山峠という名峠を発見する。100点満点のサイクリングだった。

(追記:これからの季節、盆堀林道を走る場合、今回のように武蔵五日市側から入ることをお薦めします。反対側から越えると、渓流沿いに下ることになるため、寒いです。冬は凍っている可能性も高く、ダウンヒルは危険ですよってに)


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バイクロア

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 日曜日、所沢の航空記念公園で「バイクロア」という自転車のイベントがあるというので、見に行った。

 サブタイトルは「あなたの自転車、持ち寄り式バイシクルショー」。バイクロアって、どういう意味なんだろう。民謡のような「その土地の音楽」のことをフォークロア(folklore)というけど、そのへんからきているのだろうか。

 府中街道は自転車で走ると最悪なので、ほとんど裏道で行く。
 ウチから航空記念公園までは15km。中に入るのは初めてだったが、さすが元飛行場だ。広くて、会場を見つけるまでにひと苦労した。

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 野外ステージでやっていたのは、サブタイトルどおりの静かな「マイ自転車展示会」だった。
 観るのはタダ。自転車さえあれば、展示料1000円で観せる側に回れる。展示車を売っている人はいなかったが、自転車工房のパンフレットを置いているところもあった。自転車のそばに自作のアクセサリー(ネックレス的な)を並べているところもある。とにかく、そうとうユルいイベントである。

 出品者はオフィシャルカメラマンに自転車の写真を撮ってもらえる特典が付くから、それだけでも元はとれそうだ。自分の愛車を見てもらいたい自転車好きなら、出品者のほうに回って一日を過ごすのもありかもしれない。模擬店の焼きそばとイモの煮っころがしを食べて、帰る。


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見たことがないブランドのロードバイク。段付きのシートチューブはなんだ?

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しかも途中からハンガーまでは2本チューブ。昔、Wダウンチューブのコルナゴがあったけど。

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これはまた極端なスモールバックのフレーム。自作かオーダーでしょう。

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最近、こういうファットなタイヤのMTBが流行っているらしい。乗りたいような、そうでもないような。

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ノートン製フレームのロードバイク。クルマで言えば60年代のロータスみたいな風情がイイ。ブルックスのサドルにパイプの荷台付き。変形ドロップハンドルで乗りやすそう。実用的なロングツアラーですか。                                                                                                                                                                                                           

人工股関節

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 こないだまでの猛暑がうそみたいな、暑くもなく、寒くもないサイコーの自転車日和。
 どれくらいサイコーかというと、地元のおばちゃんがすれ違いざまに「今日は自転車、気持ちいいでしょ」と声をかけてくれるくらいサイコーの自転車日和だった。

 武蔵五日市手前のコンビニ駐車場に警察の広報車が止まっていて、「11時まで武蔵五日市駅から先は通行止め」と出ていた。自転車もダメだという。理由を聞いたら、自転車のロードレースだった。そりゃダメだ。
 
 しかし駅前へ着くと、すでに撤収作業は終わり、通行止めも解除されていた。予定通り、五日市街道を右にそれて、養沢川を遡る。


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 家から45km、舗装の途切れる柿平でUターン。
 帰路、秋川国際マス釣り場でメシ。管理釣り場を見下ろす屋外のテーブルでニジマスのフライを食べる。
 二度揚げしているので、頭も中骨も全部食べられる。食べられるけど、ニジマスってやっぱり川魚のクセが強い。川魚は鮎に限るな。


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 帰りは自宅をオーバーシュートして、みんなでTカントクのお見舞いへ行く。7月から2度目の入院中で、両側の股関節を“人工”に替えたばかり。
 
 6年前から痛みが出て、悪化の一途を辿り、ついにこの夏、股関節全とっかえの大手術に踏み切った。
 これで文字通り本物の「“鉄”人」になったわけだが、調べたら、英国スミス&ネフュー製の人工股関節はチタン/セラミック製だった。

 股関節は両脚の付け根にある、人体でいちばん大きな関節である。「気をつけ!」の姿勢をしたとき、お尻の両サイドにつけた掌のあたりにある。英語では“ヒップジョイント”という。
 
 股関節なんて、若いときは存在すら意識しない人も多いだろう。ぼくもそうだったが、40代後半くらいから、自転車でヒルクライムをやると、疼くような痛みがでることがたまにある。
 
 しかし、松葉杖がないと歩けなくなっていたTカントクほど重症ではもちろんない。18年前から一緒にイトイガワに出始めたので、エクストリームスポーツ歴はほぼ同じ。それでなぜ2歳下のTカントクだけがひどい状態になったのかは謎だ。知り合いの理学療法士に聞いたら、股関節の先天的なタチの問題だろうとのこと。

 でも、徹底した前向き人間なので、至って元気そうだった。
 まだ院内の移動は車いす。足掛け3カ月の入院で、すっかり筋肉が落ちたと言っていたが、その同じクチで、来年5月のイトイガワ300km完走を目指すと言っているのだから、やっぱり鉄人以外の何者でもない。                                                                                                                                                         

シクロクロス自転車

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「NAVI cars」誌の「ジテンシャ試乗記」で初めてシクロクロス車に乗った。オフロードの周回コースを走ったり担いだりする過酷なシクロクロス用の自転車だ。
 古くからヨーロッパで行われてきた競技で、ロードレースと違い、チームではなく個人で走る。そのせいもあってか、観客もアツく、お気に入り選手のライバルには顔めがけて砂をかける不届き者がいる、というレースリポートをむかし自転車雑誌を読んだことがある。“シクロ苦労す”。だれでも思い浮かぶダジャレだ。

 機材は700Cロードバイクがベース。ドロップハンドルで、タイヤはオフロード用。ブレーキは泥詰まりしにくいカンチレバー、というのが定番らしい。ダート走行ならMTBのほうがよさそうだが、MTBが生まれる前からあった競技なので、頑固に伝統を貫いている、というところはさすがヨーロッパ生まれだ。


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 乗ったのは、おなじみブリヂストン・アンカーシリーズから発売された1台だが、フレームにはUCI登録のシールが貼ってある。“即実戦可”ということだろう。日本でもシリーズ戦が行われている。

 アルミフレームのトップチューブ裏側にはフラットなツブシ加工(写真上)が施されている。右肩で担ぎやすくするためだ。
 やってみると、たしかに担ぎやすい。けれど、ワタシは三浦雄一郎ではないから、その状態で急斜面を駆け上がったり、雪上をランニングしたりするのはまっぴらごめんである。

 だが、シクロクロス車は「ヘビーデューティーなロードバイク」として、実用に使えるんじゃないか、という予想は当たった。
 幅33mmのブロックタイヤだから、オンロードだと普通のロードバイクのようなこぎの軽さはないが、そのかわり、なんたってパンクを気にせずに走れるのがいい、いや、爽快ですらある、と、チューブ交換の苦手なおやじライダーは感じた。ツーリング中のパンクって、ホント、ヘコむもんなあ。
 地震や竜巻や洪水がすぐ起きるこの頃の日本では、ロードバイクもこれくらいタフなほうがいいかもしれない。ライトクロカン・ロードバイクだ。


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