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書庫ノーモア・フクシマ

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広瀬 隆、吠える

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(なんとかして)


 毎日来るはずの計画停電、今週に入ってからの2日間、ウチの地域は不発だった。グループとしては停電しているのに、なぜか停まらないのである。たぶんすぐ近所に東京電力の社宅があるせいだと思う。
 というのは冗談だが(社宅があるのは本当)

 今朝も福島で震度5強の余震が立て続けにあった。東京も揺れた。でも、震度3くらいじゃ、もうびっくりしなくなった。
 放射能汚染で、ついに東京の水道水も幼児に飲ませられないようになった。極悪のプルトニウムを使っている3号機からは謎の黒煙が上がり、一時、現場で作業する全員が緊急避難した。
 電源が回復して、中央制御室のいくつかに照明が戻るなど、朗報もあるが、命がけでそうした作業に当たっている人も、原子炉建屋周辺で何かコトが起きれば、まず逃げなくてはならない。それって、津波と一緒ではないか。制御室とか、運転員とかいったって、原発というのは一旦こうなると、だれひとり制御も運転もできない。ただ、逃げるしかないのである。

 東電から莫大な広告収入をもらってきた民放が、こんなときに広瀬 隆を出すわけはないよなあと諦めていたら、衛星の朝日ニュースターに出演していた。
 彼が語った要点のいくつかはこうである。

●今やっている放水は、いくらやっても焼け石に水である。

●高温を出し続ける燃料棒に海水をかければ、塩ができる。それが固着して、あらゆるバルブが作動しなくなる。

●テレビに出ているのは、何もわかっていない、単に楽観論を言うだけの“エセ学者”である。そんなに「大丈夫」なら、今すぐ現場へ行って、解決してこい。

●東電も、設備の単なる運転者だから、事故の対策はできない。知恵を出せるのは唯一、原発の構造を熟知した東芝と日立の設計者だけである。だが、福島の原発は古いので、設計者も70代になっており、すでに現場を離れている。

●残っている50名の運転員は、すでに相当な被ばくをしているはずで、死を覚悟していると思う。もし彼らが倒れ始めたら、その後はどうするのか。

●今、最も大切なことは、どうしたら放射性物質の拡散を最小にできるかということ。楽観的見通しに基づいた効果の薄い対策を長期間続けて、放射性物質を出し続けるということは、絶対にあってはいけない。放射能雲ができたときに台風でも来れば、どんな遠いところでも甚大な汚染が発生する可能性がある。

●結論、チェルノブイリの石棺のように、一刻も早くコンクリで埋め固めるべき。

 恐ろしい話である。でも、日本の原発がまさか、と思っていた事故を、80年代から予想していた人が広瀬 隆なのである。YouTubeでぜひ御覧ください。
http://www.youtube.com/watch?v=MiYz6dxfw7E

3個目の原爆

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「ルボラン」を出している学研パブリッシングや、凸版印刷や、日産自動車など、ぼくの身近にある大企業は、きのう、早退帰宅を命じられたという。理由は「放射線量の上昇」だそうだ。福島原発から220km離れた都内でも、そんなことになっている。

 福島第一原発は、最悪のシナリオになってしまった。現場で対策にあたっている人たちは、すでに決死の覚悟のはずで、本当に頭が下がるとしか言いようがない。推進するやつらは遠く離れたところでのうのうとしていて、一朝ことあれば、現場の人間だけが傷つく。原発とか戦争って、いつもそうなのだ。

 10年ほど前、NAVI誌の連載「運転」の取材で、まさにこの福島第一を訪ねた。あのときインタビューに答えてくれた運転員らが頑張っていると思うと、たまらない。
 そのときの記事は、単行本「イッキ乗り」(二玄社)に収録されている。何を書いたのか忘れていることも多いので、読み返してみたら、驚いた。今回の事故、つまり非常用炉心冷却装置(ECCS)や、電源がすべてダメになって、原子炉に水を入れられない事態は、日ごろから訓練でシミュレートしている、と、現場の課長が答えているのだ。

 しかし、それがまったく機能していない。いま彼らが懸命にやっているのは、膨大な量のマニュアルにも書かれていない未知の対応なのだろう。うまくいけばいいと願うばかりだが、もはや日本中のコンクリートポンプ車を集めて、コンクリで埋め固めるしか道は残されていないような気もする。

 でも、もう東京電力を批判したって始まらない。とにかく、祈りましょう。
                                                                                                                                                                                  

日産リーフの真実

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 中東産油国政情不安によるガソリン価格高騰のなかでの日産リーフ登場。「いいときに出しましたねえ」と、試乗会で開発者に伝えたその2時間後に、東日本大震災が起き、ほどなく福島第一原発が爆発した。EVへのシフトは、当然、原発頼みの電力生産が大前提だ。もっとも、ウランの枯渇は、実は石油の枯渇より早いんじゃないかという説もあるが。

 でも、リーフはいいクルマだった。乗ると、堂々たるプレミアム・ハッチバックで、しかもすがすがしい走行感はEVならでは。ハイブリッドと違って、原動機がついたり止まったりするわけではないから、“特殊なクルマ”の感じもまったくない。iMiEVに次ぐ量産EV第二弾なのに、こんなにいきなりEVのハードルを上げちゃっていいのかなと心配になるくらいである。

 iMiEVもいいクルマだが、リーフはそれよりも大きなボディを持ち、パワーもあり、航続距離も勝り、なにより個人所有できる。iMiEVがなぜリースのみなのかは不明だが、主に電池の信頼性に関して、三菱は日産ほど自信を持っていないのではないかとぼくはみている。

 リーフの一充電走行距離は、10・15モードより現実的なJC08モードで120km。3時間の試乗会で、ほぼ9割以上高速走行をしたところ、107km走って、「あと20km走行可能」の表示が出ていた。
 残り30kmあたりからはさまざまなかたちで残量警告が繰り返され、カーナビでは最寄りの充電施設を教えてくれる。“電欠”させないためのこうした積極的なケアは、iMiEVにはない。

 リーフのオーナーになる条件は、身近に200Vの電源があること。ゼロからフル充電までは8時間だが、ウチみたいに100Vだと28時間もかかる。「お薦めできません」とのこと。
 リーフほど電池のキャパシティが大きくないiMiEVは、以前、1週間ほど借りていて、100Vでもなんとか持てると思った。そういう違いもある。

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(地震から2時間後、夕方ラッシュ時の第三京浜も、通行止めでこのとおり)



 きのう、日産リーフの試乗会が横浜で終わり、東急東横線で武蔵小杉へ。JR南武線の改札口を通り、立川行きの出発時間を見上げると、まだ少し時間がある。トイレに寄って、いざしようと思ったら、強い横揺れが始まった。

 ひとつ隣でしていた若い男性が、「ヤバイヤバイ!」とこっちを見て叫んだ。エッ、ヤバイのかと思って、結局ぼくはせずにしまってチャックを閉め、コンコースに戻った。
 すぐに停電、照明が落ちて薄暗くなったフロアがガシャガシャガシャ激しく音を立てて、横揺れを続けている。音が凄いので、地震というよりも嵐みたいな感じだった。

 震度5強の揺れで電車はすぐにストップ。結局その日は帰れず、帰宅困難者のひとりになった。家に戻れたのは、今日の昼過ぎである。

 東北での被害が明らかになると、その惨状は目を覆うばかりだ。さらに加えて、今日は福島第一原発がメルトダウンして、爆発した。80年代、「危険な話」を書いた広瀬 隆の危惧と予言が現実になってしまった。  

 それにしても、原子力安全・保安院という経産省機関による、事故をあくまで矮小化しようという姿勢には呆れる。NHKが起用している関村とかいう御用学者の楽観的解説に至っては、もはや“芸”の領域だ。黒い煙を上げて大爆発し、それを超望遠レンズで捉えているカメラが激しく上下左右に揺れている映像が民放ニュースでは流れているのに、「爆発があったかどうか、確認はされていませんが」って。

 今あの場所で進行している事象は、だれがどう隠蔽しようが、津波以上に全世界が注視している。日本のニュースより、CNNとかの海外メディアの報道を見たほうがいい。

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下野康史(かばた・やすし)
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